踊る!子豚御殿♪

吠える専業主婦、ライチ!参上♪

生きてるだけで

2010-05-08 03:50:05 | ライチ家の人々
夫の中学の同級生で、近くに住むR君が、亡くなったらしいとの知らせ。
「まさか…。」
夫はあちこちに電話して、それが真実だと知る。
中学時代は特に親しかったワケではなかったが、
彼の父と夫の父が、昔、仕事仲間だった関係で、顔見知りだった。
2年ほど前、一度、我が家でお酒を飲む機会があって…。
それからの仲だった。

R君は、高校中退後に上京、音楽関係の仕事をしていたが、
体調を崩し、秋田にUターン。
田舎に戻らざるをえなかった。
口には出さなかったけど、その虚しさ悔しさはどの様なものであっただろう。
結婚はせず、なかなか定職にもつけず、
アルバイトしながら、実家で母親と二人暮らし。
夢破れ、好きな音楽もピタリと辞め、酒浸りな毎日。
「俺は、もういいんだ。おもしろいことなんて、もう無いし。」
そんな、世捨て人的な雰囲気があった。
老いた母親に付き添い、スーパーで買い物する姿を、時折見かけた。
R君は、ほんとはいい奴なんだ。直感的にそう思った。
わずかな希望があれば、どんなつらいことがあっても、
楽しく生きていけたのに。

…実は、彼が亡くなったのは3月だったという。
突然死。
葬儀は内々で行われ、同級生らにも知らせは無かった。
今になって、彼の死が、噂という形で伝わってきたのである。
なんだか…寂しいよね、それ。

今、夫を見てて、思う。
どんな状態でもいいから…『生きていて欲しい』。
『生きてる価値が無い人間』なんて、いないんだ。
ホント。生きてるだけで、もうけもん。

R君、友人は少なかったそうだけど…
亡くなったことは、知らせて欲しかった。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ツマ)
2010-05-08 15:26:16
きっと旦那様の心に大きな意味をもたらせた
出来事になったのでは・・・
生きてる事、毎日をつつがなく過ごしている事
の幸せを・・・

近しい方の死は色々と自分を振り返るきっかけにも
なりますよね。
旦那様は心の中でそっと手を合わせてらっしゃる事でしょう。
返信する
Unknown (ライチ返事)
2010-05-09 19:54:44
なんだか不思議な気持ちです。
悲しいというより、すうっと雪のように私たちの前から消えてしまった気がします。
R君、安らかに。
返信する

コメントを投稿