踊る!子豚御殿♪

吠える専業主婦、ライチ!参上♪

拝啓、母上様2

2010-02-14 15:58:38 | ライチ家の人々
母は、歌うことが好きだった。

若き日の母は、台所で食事の支度をしながら、いつも何か口ずさんでいた。
それも、聴いたことがない歌ばかり。
たぶん、母が幼い頃習った小学校唱歌なんだろう…と。
歌い親しんだ歌を口ずさみ、
気持ちを晴らしてたに違いない。

そんな母が、市の合唱団に入ることになった。
有志が集まり、市民合唱団を設立するにあたり、
団員の募集があったのだ。
引っ込み思案な性格だったが、知人の誘いもあって、母も参加することになった。

毎週木曜日、夜7時から9時。
公民館に集まって、みっちり練習する。
そして、1年後には、発表会が開かれた。
老若男女が集まって組まれたその歌声は、とても素晴らしかった。
団長さんのユーモアたっぷりな挨拶で、
団員の緊張もほぐれ、そして、美しいハーモニー。
母が、母が『嬉しくてたまらない』…という表情で歌っている。
嗚呼、いいな。
お母さん、素敵だな。

人生で最高に幸せなひととき、キラキラと輝いていた母。
あの笑顔、今でも忘れられない。

※続く

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