憂鬱な4月

そこで起こり得る瞬間

「嘘でもいいから殺人事件」島田荘司

2008年10月27日 | 島田荘司

最近読書熱再発で何とも読みまくりな今日この頃。

集英社文庫より1987年に発刊されたこの作品は、島田荘司先生の作品のなかでは珍しくユーモアミステリに分類される作品であり、当時、社会派全勢だった時代に御手洗清物から社会派傾向にある吉敷竹史物にパワーバランスが傾いていった時期にあります。

勿論その後、御手洗物はミステリー界にそびえ立つ有名作品となり今日に至り、吉敷竹史物も社会派の体裁を取りながらも、しっかりと幻想的な謎と論理的な解決で多くのファンを持つ物になりました。

実際、ミステリファンで島田先生を知らない人はいないでしょうし、自分にとっても重要な部分を占める作家です。


この頃の島田荘司先生は本格、社会派、ユーモア、エッセイとその方向性が多岐に渡り、なんだか模索しているようにも思えますが、しっかり本格ミステリの旗手として
存在感を示すようになります。

同時期に書かれた同じくユーモアミステリの「開け勝鬨橋」は自分も大好きな作品です。
ちなみにジジイがポルシェのって悪党を懲らしめる話です。


 あらすじ――

TV会社の下請けで、映像製作スタジオに勤める隈能美堂巧は上司の軽石三太郎の企画で横須賀沖にある猿島に同じ事務所のスタッフと共にやって来た。
事の発端はやらせ番組でTV局内外で問題となっているディレクターの三太郎が、いままでの製作スタイルの問題でまさにクビになろうかという状況の打破の為に一発逆転の企画を打ち立てたところから始まる。
『エメラルドグリーンの海に浮かぶ東京湾の秘境、全島猿が群れ遊ぶ孤島に、かつての日本軍の怨念か、謎の幽霊屋敷を発見!』
いままでのやらせスタイルのなんら変わりの無いその企画の為にやって来た一行は、巧の友人の別荘で撮影を開始する。
しかし、季節はずれの台風のせいで陸に帰ることができなくなっただけではなく、密室での殺人事件が発生する。
しかも衆人環視の状況の中、その遺体は忽然と姿を消してしまったのだ――そして…



ユーモアという部分を除いてしまったらべたべたの密室物です。
だからこそトリックの重要性が問題となるのですが、古くから使われるようなトリックやアンフェアなトリック等、いまいちトリックとしての魅力が欠けていて、さらに論理的解決もいささか消化不良気味でした。

ユーモアの部分では1980年代といったバブル突入前夜の特殊な高揚感やTV業界の浮かれた軽さが表現できていますが、自分もけっこうユーモアミステリ…というかバカミスを読んでいるものですから、ユーモア小説としての魅力もあまり感じませんでした。

まぁトリック自体は結果若干煮え切らない形でしたが、その不可能状況は鉄壁物ですし、時々笑えるところも有りました。探偵役だと思っていた人が最初から最後まで道化…とか…

が、あくまで時々であり、作品の持つ独特の空気が、21世紀のこの時代にはやはり合っていないと感じるほか有りません。

まぁ合奏の部分など、島田先生の持ち味は多少出ていたのですがね…
何でこうなってしまったのでしょう…あとがきで島田先生は若干書かされた的な表現を用いていますので、ナントモハヤ…
「開け勝鬨橋」はあんなに面白かったのに…

ユーモアミステリでありながら、本格的な部分もある小説ですが、逆にそのどちらも不十分に感じます。
文体がユーモアなだけではユーモアミステリにはなりえません。
そこらへんは鳥飼否宇先生あたりの作品クオリティが凄まじいです
やっぱトリックも「ばかじゃないの?」と思うようなものが自分は好きなんでしょうね。


やはり島田荘司先生にはユーモアは向いていないのでしょう。
幻想的で、摩訶不思議な謎を論理的な方法で解決し、独特の後味を残す…

そういった魅力が一番だと思いました。

たぶん有る意味実験的な作品だったのでしょうし。
おまけですが、本書の書評を書かれているの前回書いた岡嶋二人でした。意外と島田先生と仲が良い様子…まぁ井上夢人先生のほうでしょうが…

 

そういや…自分尾blogでは島田先生の作品がこれと「切り裂きジャック100年の孤独」しかないってのは問題でしょう…

やってみるかな…御手洗シリーズの感想… とんでもなく長くなりそうですがね…
大体は持ってるんで…


次はやっとこさ「容疑者Xの献身」です。

因みに「ドグラマグラ」半分読んであきらめました・・・ホントに頭がおかしくなりそうでした









作中よりインパクトのあった場面――
「いかん、何としても履かせるんだ!」
鹿田氏が叫んだ。
「ズボンを脱がせるとパンツまで脱いでしまうぞ!」
ボクらはまっ青になって刑事の体を押さえつけた。


自転車LEDライト

2008年10月26日 | 自転車

 もう、戻れない。
あれを知ってしまったから。


昨日アメ横のマルゴーで今日購入した
FENIX LD20 PremiumQ5




6900円もする品物ですが、今日使ってみてその脅威の実力に舌を巻きました。

もともとFENIX L2D CE Premium Q5 が欲しかったのですが、

L2Dが品薄である事と、通常モードの光量を少し下げる事でランタイム(持続時間とでも言いましょうか)の延長を図ったもので、
自転車に取り付けるブランケットを購入した以上、
こちらの方が魅力的に写り購入しました。

諸データなどは興味のある方はググっていただければよいのですが、
FENIX L2D CE Premium Q5 の後継機といったものであり、
同様に光源はCree社のXR-E Q5(と、言われても自分もイマイチ…)
なんと言っても単三電池二本で使用できる点はでかいです。

これ以上だと、バッテリーとかリチウムイオンだとかでコストパフォーマンスの悪さ&オーバースペックぎみになるんで…
ちなみに充電式単三電池のエネループは非推奨。
でも使っている人は多いようです。興味有ります



今まで使っていた自転車用電池式LEDやハロゲンなどのライトが、

まるで、

まるで


玩具のようです。


基本モードは4種類あり、
最高状態のターボモードが180ルーメンで2時間
       通常モードの
9ルーメンで71時間
            
47ルーメンで13時間
             
94ルーメンで5時間

と、(ルーメンは光量の国際単位の一つ)L2DQ5よりも若干ランタイムが良いです。


最初に、取り付けてワクワクして電源を入れたのですが、
そんなに明るくない…
あれれ、94ルーメンってこの程度なのかなぁ…
でも、今までのライトよりは明るいしなぁ…
不安に思いもう一度スイッチを軽く押したところ、

かなり強力な照射、

地面見える見える。

すごいですね94ルーメンだと思っていたのは、

実は47ルーメン。



肝心の94ルーメンは空気中のホコリや、水滴に反射して光の束が見えます。
ちょっとした感動です。

んでもって、
180ルーメンのターボモードにしたところ…

これがまた明るい。


下手な街灯よりも明るいので、逆に対向者に迷惑と思い結局小心者のボクは94ルーメンで帰ってきました…


いやーやばい。秋葉原でおでん缶買って浮かれていましたが、
自分のなかで自転車のライトの感覚が変わりました。




因みに自転車用ライトではないので、自転車への取り付けは、取り付けようのブランケットが必要です。
まぁ通販でも500円くらいで買える代物ですがね…



さて… 今読んでるのは、島田荘司「嘘でもいいから殺人事件」なので、読み終わって感想かいて、容疑者Xです。絶対。



2008/10/27追記:誤字が多いなぁ…ちょっとだけ直しました。


「おかしな二人」岡嶋二人

2008年10月26日 | その他ミステリ

いやはや、最近なんだかこのblogで嘘ばかりついています。

島田荘司「嘘でもいいから殺人事件」東野圭吾「容疑者Xの献身」を読むといっておきながら、

結局読んだのは岡嶋二人。

しかも岡嶋二人の自伝のようなものでミステリですらありません。

タイトルは
「おかしな二人」


岡嶋二人の名前の由来になった映画のタイトルと同じです。
二人は見たことが無いとの事ですが、自分も見たことがありません。
ちなみに、
大泉洋のでているドラマとは関係有りません


 さてさて、ここのblogで取り上げた事はないのですが、この岡嶋二人、ミステリ好きには有名ですが、
そうでない人(本読みであったとしても)に対しての知名度が一気に下がります。

まぁぶっちゃけると、自分も岡嶋二人よりも井上夢人のほうを先に知っていたのですが…

この人達…
そう、「達」という表現ですから、海外で言うところのエラリークイーン、つまりは岡嶋二人は競作作家です。

まとめ・執筆担当の井上 夢人(当時は井上泉)氏と、企画・プロット担当の徳山諄一氏から成り立ちます。
この合作作家は誘拐物のミステリを良く手掛け(勿論そうでないものも多いのですが良くできているのは特に誘拐物が多いです)、
二人で作っているせいか良く練りこまれた会話や、驚くような真相が秀逸です。

解散までに20本以上の長編を手掛けており、比較的多作な作家です。

その二人がいかにして、出会い、別れたのかまでを綴った本ですね。
でもミステリではなく、記録なので感想は大したことはかけません。


ここはいつも大したことは書いていませんが…

さて、岡嶋二人の作品は面白いです。デビュー作の「焦茶色のパステル」「あした天気にしておくれ」、「クラインの壷」等は純粋に人に薦められるミステリです。
また コンピュータやパソコン通信等の知識を早くから取り入れ、今までに無いトリックで魅了してくれました。

本屋で見かけては買い夜更かしをしながら読んだものです…

しかし、この本を読んでじゃっかん印象が変わりました。

作中で井上氏が徳山氏に対して「自分が養っている」的な事を言った事や、暴露本に近いこの本を書くに当たって、徳山氏に「徳さんも書きなよ」との発言など…

確かに岡嶋二人にとって、多くの作業を受け持っていた井上氏の言い分はたしかにわかる部分も有り、
そのことから岡嶋二人は解散していきました。
もちろん井上氏からの提案で。

岡嶋二人が岡嶋二人である所以――岡嶋二人が面白いのはまさに二人が合作してその効果を最大限に発揮していたからであり、
ばらばらになった岡嶋二人では、決して岡嶋二人を超えることはできないのです。
もっとも井上氏の作品は
「メデューサ鏡をごらん」しか読んでいないので偉そうな事はいえませんが、(ホラー、怪奇的な作品でした)

岡嶋二人の魅力はそこには無かったと思います。


作中では徳山氏の納期が遅い事から、井上氏が出版社の締め切りに合わせるために奮闘する様が書かれており、かなり徳山氏を責めています。
それに対して徳山氏は決して怒らず、そして反論すらせずに受け入れるのです。

ん~受け入れるというよりも、受け流すといった感じでしょうか…

岡嶋二人が解散した原因は徳山氏だけではなく、井上氏にも有るように思いました。

なかなかプロットを出さない徳山氏にもアイデアとトリックは素晴らしいものがありましたし、井上氏の構成力、文章力も素晴らしいとです。


今考えると、岡嶋二人は性格の違う二人が奇跡的に生み出した作家なんでしょう。

もう新作にはお目見えできない今だからこそ、輝いて見えるのでしょう。




でも、まぁ、なんですか、よくよく考えたら、
面白いミステリであればどんなクソ野郎が書いていてもかまわないといった殊能センセーの意見に賛成しますから、何でも良いんですけどね…


雑記

2008年10月24日 | 

blogにしても職場にしても、世間にしても今が「容疑者Xの献身」を読むタイミングなのだろうという事は判ります。

自分としても、読むつもりでした。

が、昨日古本屋に立ち寄った際に、島田荘司の「嘘でもいいから殺人事件」を発見し、
即購入してしまったので、手元にそれがあります。

絶版+重版未定の探していた作品。



まいったなぁ~どっち先に読もう…



明日は土曜なので折角だから秋葉原いって自転車用のライトを購入したいと思います。給料日だしね。
予定としてはアメ横マルゴー、秋葉原三月兎、、じゃんがら横
比較的に国内流通の少ないライトなもんだから探すの面倒です…


もはや有機幾何学

2008年10月21日 | 食い物

●まずは見てもらいましょう



●葉っぱをひん剥いたらこうなる
奇しくも怨敵花粉に似ておる



この奇妙な植物はロマネスコといい、
ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせて作ったといわれています。
ロマネスクでは有りませんのであしからず。
アブラナ科アブラナ属なのでカブやキャベツとも近いんですね。

自分が初めてコイツを知ったのはWikipediaでブロッコリーを調べていた時なんですが、

その見事なフラクタル形状に惚れて、なんとか手に入らないものかと常々考えていたのです。

しかし、先日カレーの材料を買いに近くのヨークマートに行った折、発見しました。

栄養価はほぼブロッコリーと同等ですが、
ビタミンCがブロッコリーよりも高く(って事はカリフラワーよりも高い)、味もなかなかのものです。

調べてみたら花弁の配置がフィボナッチ数(0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21ってな感じで、どの項もその前の2つの項の和となる数字です)であるという事からさらに驚きますね…
とんでもない植物です。

まぁ、栄養や花弁の配置云々よりも、この見事な造形美を200円以下のお金で買えてしまうことが一番の驚きかもしれません。


●今回はシーフードカレーの副菜としてアボガドサラダ↓にぶちこみました



シチューなんかに入れるとさらに美味しいかもしれませんね。
いやはや料理って楽しい。

こりゃ手ごろに食べられるビックリ植物にも興味が湧いてきたぞ…


池袋に行く

2008年10月18日 | 自転車
フロスト気質とか何とか言っちゃって結局自転車です。
でも久々にかなり楽しかったので更新。

夜勤明けというのはなかなかにテンションが上がるもので、
今まで、そのまま飲みに行ったりといろいろしていたのですが、予てから考えていた、
夜勤明け自転車で池袋に行こうという計画をとうとう実行しました。

職場のある大泉学園から池袋までは13kmと、職場→自宅の距離となんら変化は無いのですが、
よくよく考えたら池袋→自宅までの距離はおおよそ26kmと結構な距離になります。

合計で39km。

夜勤明け+貧脚に不安がよぎります…
自転車乗りからしてみれば大した距離ではないのですが、
い、言い訳をさせて貰いますと、こちとら18時間近く働いた後でございます。

早々簡単にいくのものでしょうか…

まぁ行ってきたんですがね。


結論から言いますと、ルートしだいでは全然問題無いという形に落ち着きました。

そして、夜勤明け40kmが可能であるとするならば、休日のライドはもっといけるという事です。

わ~い、往復580円浮くぞ。


さてさて、大泉学園からは目白通りを通り、椎名町手前で山手通り、
んで要町で池袋方面にバチコンと曲がってすんなり到着。

なんだか行きはあっけなかったです…(とか何とか言ってますが、本当は道の距離に慄いて、携帯で現在地を確認しながら行きました。おかげで電池消耗。)

とはいえ目白通り怖えぇ!!
車道怖えぇ!!
歩道がメインになってトロトロ…

池袋には50分ほどで到着。
ここから2時間近く池袋をうろうろ。
んで結局買ったのは、自転車用汎用ライトブランケット(ベルトタイプ)。田中圭一の漫画…それだけ。
でもブランケットは欲しかった。

これでハンディサイズのLEDライトが自転車に付け放題!!

ライト地獄に陥りそうです。

もはや自分のメッカであるジュンク堂を拠点にすればあちこち回れますし(勿論本を買う事を前提とします)、
食い物やが多いのでうろうろする分には素晴らしい池袋。
新宿や渋谷には到底及びませんが、自分は池袋が好きです。

Y'sロード二軒もあるし。


はてさて、ここからが本番の復路でございます。
携帯で道を調べようとしましたが、恐ろしい事に電池切れ…
行きで使いまくったのが原因…

しょうがないので一番わかりやすいルートである254(川越街道)で帰ることにしました。

いやぁ目白通りと違い走りやすいです。
アウターギアでガンガンいけますが、言い換えればそのぶん危険なわけなんですがね。
平らかなと思っていましたがアップダウンも多く、そこもいいですね。
おまけに成増付近の強烈な上り…キツイケド楽しい。

でも、こんなんで音を上げていては、山なんかいけないですね…

自衛隊駐屯地を越え、「早く野火止につかねぇかな」なんて考えていたときです。
一本の小さい川を跨いだその瞬間。

感じました。

黒目川だ!!





ただ通勤で毎日走っているだけだというのに、こうも敏感に反応するようになってしまうとは… どんどん好きになっていってます。

毎日、毎日、栗原の交差点に向かうために、曲がっていたあの場所。
(神宝大橋ですね、わかります)
いつか、この先にいってやろうと思っていたあの場所。

まさか逆から進入するとは思っていませんでした。

●いきなり蛍がいるらしい。今はいないだろうけど…



●やはり緑は良いものだ。隣は墓地なんですがね…



● 相変わらず、水量が多い。都市部を流れる割には結構綺麗ですね。
流れ込む水が清涼感を出します。涼しくてよさそうです(10/16)
妙音沢の湧水だそうです。水量が豊富。東京の湧水もあなどれません。



●場所と時間は違いますが、黒目川は増水するとこうなります。こえぇ。




●でかい道路が多いせいか、高架下をよく通ります。



● 関越の高架下です。ここまで低いのははじめてみた。



関越こえて、ヘコヘコいくとやがていつもの神宝大橋に到着し、ののまま帰路に着きました。

思えば職場から20分そこそこでこれるこの場所に、4時間以上もかけて到達したのだから奇妙なもんです。


結局池袋から自宅までは2時間…
まぁ道覚えて、寄り道しなければ1時間半以下にはなるでしょう…

しかし、自然も多いので走ってて気持ちが良いし、
道も舗装され走りやすかったですね。改めて走りたくなります。


池袋に自転車で行って改めて感じました。
都会は便利です。何でもあります。
でもそういったところは走っててあまり楽しくありませんでした。

今回、黒目川を通って思いました。
緑の中を走るのが一番だったと。
つぎは絶対西に行こう。

ミステリあれやこれや

2008年10月14日 | その他ミステリ

最近私生活でロマンスが有りません。

目下自転車ばかり乗っているのでしょうがないのですが、齢30を過ぎると人間若者のように思い切った行動ができませんね。

まぁ自分は若い頃も思い切った行動は無かったのですがね。

なんか良いことないかなぁ…


はてさてそんなこんなで前回力を入れると偉そうに言った割には更新していませんね、イケナイイケナイ。

腰をすえた感想は休日にもやるとして、遅番後の書き込みでは限界があります。
と言うわけで、ミステリ近況報告。(自転車はしょっちゅうやってますしね)

最近新規で読んだものは時々報告(感想では有りません)を書いているのですが、
なぜか近頃は再読熱が出てきましてやっかいです。
まぁ再読する本って言うのは自分にとって、感想書くために読み直してるか、やたら面白かったので改めて読といった事です。

最近読んだのは
●ダニエルキイス「アルジャーノンに花束を」


超有名なこの作品。結末を知っているとはいえ再読しても面白い事、面白い事。普通に睡眠不足に陥ります。

内容は有名ですが、
知的障害(?)のあるパン屋の店員に脳手術を行いその知性の変化を日記形式で記述したものです。
文章の上達の仕方や、徐々に周囲がいままで自分をどんな目で見ていたのかがわかっていく。
そして、そういった人たちの知性を遥かに凌駕していく自分との葛藤。

恋に奥手なのは自分もそうですが…

面白いです。
文章の良し悪しは翻訳物なのでわかりませんが、これを翻訳した小尾芙佐(おびふさ)氏も凄まじいものがあります。翻訳家ってすごいですね。

多くの人に読んでもらいたい作品です。ネビュラ賞(ニューロマンサーとかね)やヒューゴー賞(宇宙の戦士とか世界の中心で愛を叫んだけものとか)を受賞している事から作家にも読者にも支持された
SF作品

であることが伺えます。

んで、
●A・J・ジェイコブズ「驚異の百科事典男」

いやはややっぱり日記形式に近いのですが、ブリタニカ百科事典ぜん33,000ページを読んだ人の話。

途中に挿入される、友人達とのホームパーティーでの失敗談(ブリタニカがらみ)やクイズミリオネラに参加したときの話など、
読むぶんにも面白いのですが、
何よりもともかく無駄な知識が頭に入っていく感動を間接的に味わえるのが素晴らしいです。

ちなみに再々読。

自分は時々これを読んでいますが、人にはお勧めしません。

だってマニアックな知識を
知る人が増えたら

其れを披露する快感が
失われるでしょう?

新規では
●池上彰「そうだったのか!現代史」

スゲェ面白いです。事実は小説よりも奇なり。

ままで学校で習ってもちっとも覚えなかった事が、わかりやすい文章と表現でよくわかります。
ロシア崩壊いのみならず、イスラエル問題、インドパキスタン問題、キューバ危機、ベルリンの壁、文化大革命etcetc…
いかに人間が人を殺し、戦争をし、裏切り、押さえつけ、搾取してきたかがわかります。
バングラディッシュが昔東パキスタンだったなんて初めて知りました。
ぶっちゃけウィキペディアで調べてもいいのですが、わかりやすく要約されたこっちの方が取っ掛かりとしては優秀です。
ここ数ヶ月で読んだ本の中で一番だと思っています。
お勧め。


ってなもんですね。簡単な感想になってしまいましたが勘弁を。

次は頑張ってフロスト気質の感想書きたいです。
休日を使って自転車でロングライドしたいです。

 


雑記

2008年10月08日 | 

なんだか最近はmixiのほうばかり更新していまして、
こちらの方がおざなりになってきているので、今日は別として少し力を入れていきたいと思います。

mixiのほうでは良く書いているの事なのですが、自転車に関しまして、ライトというものの重要性をまじまじと感じているわけです。

ママチャリや一部の例外のようなハブダイナモ内臓のものと違い、通常のスポーツ車は初期購入の段階ではライトは付いてきません。
(まぁ其れ言ったら、スタンドも泥除けも鍵も無いのですが…)

道路交通法上無くてはならないパーツである事の他に、自転車や自分を守るのに重要な部分であるのです。
んで、何が言いたいのかというと、後付けの形となる自転車のライト。
特に、スポーツ車なんかは路面の状況を重要としますので、

●視認用(早い話が、周囲――特に前方、の対象から見える物。LEDでペカペカ光っている奴です)

●前照灯(ライダー自身が地面や前方の状況を判断するために必要)

この二つがどうしても必要となります。
ぶっちゃけ1つでも問題はないという事もありますが、これは良い前照灯をつけていればって話ですね。
どうしても今後ロングライドを視野に入れると、夜間の移動の際のリスク回避のために、自分としては優れた前照灯が欲しくなってくるのです。

なんだ、また、購入欲求か。

はい、その通りでございます。
視認用は安いので良いのですが、前照灯はある程度お金かけないといけない気もします。
その上、金かけても必ずしも良いものに当たるとは限らないので、いろいろと調べてはいるのですが…

欲しいライトがことごとく入手困難なので、アメ横のマルゴーか秋葉原の三月兎にでも行って来ようかしらね。それで駄目なら通販で。その前にハンズかな。

やっぱ、ホームセンターや大手家電ショップではろくなのがありませんでしたよ…




因みに今欲しいのはフェニックスのL2D CE Q5。L2Dシリーズで良いのがあればそれでも良いのですがね。7000円します…

しかし金かかるな自転車。
本体買ったときはここまでライトにはまるとは思わなかったのに…

あとタイヤも少し細くしていこうかと思います。

そんな感じです。
次回はミステリの更新できると良いな。介護の事も書いておいたほうが勉強になるしなぁ…



おまけ:ベルヴィルランデブーのDVD買いました、ジワジワ来ます。
http://www.klockworx.com/belleville/

これの感想もいずれ…


B-KGB

2008年10月01日 | 

日、サイクルベースあさひにディグリーザー(油汚れの除去剤)を購入しようと、相棒を出したところでした。


もともと集中力の高くない自分が其れを発見したのは、今まで見たことの無い形態の物が存在していたからなのです。


国際情勢は多少チェックはしているものの、当然その程度の自分が矢面に立つことは無いだろうといった慢心があった事をNETで知りました。


まさかかの有名なKGBが自分の家の車庫に現れるなんて思いもよらなかったのです。


ああっ、ここにもプーチンの魔の手が!

さすがコマンドサンボだぜ!


まぁ、よくよく考えればCIAモサドでなくKGBであってよかったといえましょう。

しかもブラックKGB

響きが良いですね、KGBでしかもブラック


ここまでひっぱといてなんですが、感のいい方や連中に詳しい方などは

「ああ、あいつね」

と、思っているでしょう。

そう、
KGBKGBでも、

コウガイビルの仲間のクロコウガイビルだったのです

ちょっとグロいので画像はリンクにしておきます、チョコレートみたいな質感ね。

ヒルと付いていますが、ヒルよりも単純な生き物でありまして、ナメクジやミミズを食します。ヒルよりはプラナリアに近い生き物です。
ちなみにヒルはミミズに近い生き物でコウガイビルよりよっぽど頑丈ですね。節ついてるから。



まぁそんなのがいましたよってだけの話で、実は結構町にKGBはいるのです。