1997年に「六枚のとんかつ」で第三回メフィスト賞を受賞した蘇部タソは笠井大先生様閣下の「ゴミである」という近年まれに見る高い評価を受け、さらには各方面から「壁に投げつけたい」などの絶賛の嵐をも受け、短編集やジュブナイルの作品等を排出するといった順調な滑り出しの作家人生を歩んでいました。
その後2005年にデビュー作である「六枚のとんかつ」の続編にあたる「六とん2」を執筆し、これまた方々から「勢いがなくなった」「統一感が無い」「ボケない方が面白い」といった批評や絶賛されたのに人気が無い等の理由から、蘇部タソも大分落ち込んだかのように見えましたが、その御身をとうとう不死鳥のごとく復活させたのが2007年5月。
「六枚のとんかつ」の後継に当たる物の、相変わらずごちゃ混ぜ感が非常に高く誉れ高い「六とん3」がとうとうお目見えですよぉぉぉ!!
例によって出だしが非常に長いこのblog、そんなスンバらしい「六とん3」の紹介です。
前回の「六とん2」はサイン本だったのですが、今回は入手のみ考えていましたので勘弁を…(プレミアつく物でもありませんが)
しかし今回表紙がアレです。
江草天仁さんです。
びんちょうたんです。
表紙もひとつのミステリなのでしょうか…
近年の六とんシリーズにおけるシリアス作品とおバカ作品の混合っぷりを考えるとそんなに違和感の無い(と言ったら語弊がありますが…)表紙かと思われます。少なくとも過去のシリーズの違和感っぷりに比べれば…
表紙がかわいい上に背表紙もかわいい。裏分を記載してしまいますと
バカミスから心暖まるファンタジーまで、『六とん』シリーズの最新作。下品で収録が危ぶまれた「×××殺人事件」や、タイムマシンで過去へ行き片思い女性に告白する「秘めた想い」、運命の出会いを描く「赤い糸」などどきどきのお話がいっぱい。
確かにうそは書いていませんねぇ、「赤い糸」なんかはよくできていました。
はてさて内容に関しては細かいことはあえて言いません。
しかし統括として、蘇部タソは蘇部タソであった!!
以前はバカミスバカミスと騒いでいましたが、今回オビに良いことが書いてありました。「トホホミステリ」そう「トホミス」です。作品によって空気がぜんぜん違うのですが、おバカな部分は完全にトホホ系でした。お見事。
でもトホホっぷりは「六枚のとんかつ」の方がはるかに上ですが…
まぁまぁ興味がわいた方はぜひどっかで入手して読んでください。
どっちにせよ「大絶賛」か「壁に投げつける」かどちらかだと思いますので…
自分はもちろん「六とん4」を期待して待つことにしましょう。
今回の著者近影は相変わらずの覇気の無い表情とどんどん悪くなる画質でなんとも言えない状態になっていました。
いや、こっちは大喜びなんですけどね。
せっかくなので、過去三作の表紙の画像載せときます。
次回はカーか恋姫無双かな、絵もかかないと・・・
今後の読書予定は
「匣の中の失楽」
「ドグラマグラ」
「眠れぬスフィンクス」
ってな感じ。