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土用ウナギの日

2019年07月22日 | ブログラミング

土用の丑の日に限らないが,よく食の老舗で「江戸時代から継ぎ足し継ぎ足ししてきたタレ」とかいう話があり,そのたびに,「ばかか」と思う

まあ,ウナギのタレがどういう単位で存在するのかはさておき,たとえば単位不明で n = 1000000 としよう。毎日毎日そのうちの千分の1である m = 1000 を使い,そのぶんだけ新しいものを補充するとしよう。

当初,n 個の要素は全て 1 を持っている。a = rep(1, n)

毎日毎日そのうちの r = sample(n, m, replace=TRUE) の要素が新しいものに置き換えられる。

つまり,使われた要素は 1 から 0 に変えられる。a[r] = 0

一日が終わったとき,当初の要素が幾つあるかは sum(a) でわかる。

というようなシミュレーションプログラムが以下のようになるであろう。

n = 1000000
m = 1000
a = rep(1, n)
day = 9999
conc = integer(day)
for (i in seq_len(day)) {
    r = sample(n, m, replace=TRUE)
    a[r] = 0
    t = sum(a)
    conc[i] = t
    cat(sprintf("day %3i, parts = %i\n", i, t))
}
plot(1:day, conc, type="l", xlab="day")

day   1, parts = 999000
day   2, parts = 998000
day   3, parts = 997003
day   4, parts = 996006
day   5, parts = 995011
  :
day 1101, parts = 332353
day 1102, parts = 332005
day 1103, parts = 331680
day 1104, parts = 331357
day 1105, parts = 331023
  :
day 9995, parts = 50
day 9996, parts = 50
day 9997, parts = 50
day 9998, parts = 50
day 9999, parts = 50

図にすると,以下のよう。見事に指数関数的減衰。

27年ほど経つと濃度は 0.00005 になる。

もし,一日に 1/100 を入れ替えるとすると,1000日(約2年9ヶ月)で 0.00005 になる

江戸時代からだと,ほとんど1個の分子すら残っていまい

まあ,「一晩の内に,古いタレが,新しいタレを教育して昔ながらの味になる」なんて,おとぎ話があるのかもしれないけど。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
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1 コメント

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Unknown (通りすがりのR初心者)
2019-11-19 02:09:53
なぜ継ぎ足すのか?について前提が間違っていると思います.

以下は,私の個人的な見解に過ぎませんが,,,.

焼いた鰻から発生している脂のような旨味をタレの中に一定の割合で含ませ続けるためではないかと思っています.

鰻にタレをつけつつ,タレ壺にも鰻の脂を加えていると解釈しており,ブログに掲載されているモデルで言うと1日あたり交換される1000の0に誤解があって,1000の中に0と1が一定の割合で混合しているようなモデルが適切ではないでしょうか?

従って議論されるべき変数は
・タレ全体のうちのどれだけの割合が1日あたり交換されているのか
・一日あたり交換される成分について
0,1がどの割合だと意味があるのか
でしょうか.

直感的には,交換される成分の(0.1)割合で,
タレが維持できるので,理にかなっているのかと
思っていますが,モデル検証や数学的な証明はしたことがありません.

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