うちのマンションのエレベーターの操作ボタンの横に貼ってある点字。
自分で目をつぶってみる。
まず気づくのは、点字が貼ってあるかどうかさえも分からない。
壁を触ろうとしてみる。
どっちに手を出して良いのかわからない。
とりあえず、手を出してみる。
どこに壁があるのかわからない。
おそるおそる、まだかな、まだかな、まだだな、、、、ゴツッ!あいた。
壁がわかる。
壁に点字があるかどうかわからないが、とりあえず、さわりまくってみる。
あ、点字がある。
でも、上下左右、どこに何の表示があるのか、さわりまくらないとわからない。
触っているうちに、ボタンを押してしまった。何のボタンかわからない。
押してしまうと、どのボタンを押したかわからない。音声が出ないから。
一体全体、この貼付けてある点字は、どこまでその機能を考えてあったのだろう。
人間のかしこさも、まあ、この程度。考えているようで、何も考えていない。
考えた気になっているが、何も考えていないことに気づかない。
気づかないまま、一生を終える。
次の世代が同じことをする。
この人がいたから歴史のコースが変わった、というほんの一握りの人以外は、
まあ、上記の如く、何も足さず、何も引かず、ふらふらと、誰にも変えられない
壮大な慣性力に身を任せ、淡々と進んで行く。
少しでもコースを変える為には、実行あるのみ。変わらないかもしれない。
でも実行さえもしなければ、100%変わらない。宝くじも買わなければ当たらない。
実行あるのみ。
それが、人生。