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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

船田和英

2016-11-13 21:11:25 | 日記
1963年

船田の五回に打った左中間スタンドにはいる豪快な2ランが善戦の大洋をダウンさせた。六回の2打点をたたき出す左翼線テキサス二塁打。この日の船田はニックネームどおり無敵のライフルマンだった。「ホームランは会心です。フェンスに当たるかなと思ったが手ごたえは十分あった。真ん中ベルト辺のストレート。秋山さんは後楽園でも一本打っているし、自信はありました。スピードがなかったですよ」大洋の系列会社であった北洋水産から巨人入りした船田は川崎で大洋ファンから目のかたきにされている。船田が打席に立つと「裏ぎり者、大洋へ帰れ」というヤジがとんだ。「かえってファイトがわきますよ。大洋には裏切りかもしれないが、あんなことをいわれるとこちらもカッとしますよ。たしかに高校のときから大洋にはさそわれました。しかしぼくはまだプロでやれる自信がなくてことわったんです。それじゃ北洋水産にでもはいっておれといわれていったんですがね。大洋はその後強くさそってくれなかったし・・。安心しすぎていたんでしょう」気の強いことをいう。船田は大洋戦には皮肉にもよく打ち、現在十四打数九安打6打点。バッティングはファースト・ストライクを思い切ってひっぱたく。ホームランも二塁打もすべて第一ストライクだ。「悪い結果を心配してはいけないと監督さんや荒川さんにいつもいわれています。キャンプのとき、紅白試合でまるで打てず、消極的なバッティングになって、荒川さんに女のようなバッティングをするなとどれだけおこられたかわかりません。阪神戦のときは張り切りすぎてボールにばかり手を出して、さんざんだったですが・・・。きのう(二十六日)指名されなかったけれど多摩川で打ったんです。ジャスト・ミートしだしたのはそのためでしょう。ホームラン以外は三打席つまっていたんですが・・」船田は一回の打席で三塁ラインをそれる強烈なゴロを打ち、川上監督にぶっつけた。川上監督は当ったところをさすりもせずに平気な顔をした。「監督さんは痛かったに違いないのになんでもないというゼスチャアをしてくれたでしょう。文句も全然いわれなかった。グッときますよ。監督さんのためにやらなきゃあという気になります」その気で次打席で打ったのが逆転ホームランというわけだ。インタビューがすむとある週刊誌のグラビア・ページの撮影が待っていた。選手のいなくなったグラウンドで反射板を顔に当てられ船田はテレながらバットを振りだした。一人のファンがベンチの上からいった。「船田、あしたも写真とってもらえよ」船田は小学生のように「ハイ」とこたえた。

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