ここ数日でウ〜ル〜がお世話になった方にお礼のご挨拶に伺いました。
こちらはフレンチブルドッグのブリーダーさん、エクセレント・カインドの倉田さんです。
倉田さんとは パッジーの時からのお付き合いです。フレンチブルドッグを飼うことにして犬舎に最初に伺ったのが同時多発テロ事件の起きた2001年も終わる頃でした。
最初に伺った時、素晴らしい名犬、レベルがお出迎えをしてくれて、あまりのレベルの素晴らしさにママはパイドを欲しがったのですが、その時に横にちょこんと座ってボーッとしていたパッジーを忘れられず結局パッジーはウチの子になりました。これがその頃のレベルとパッジーの写真です。
以来、まだ今のようにフレンチブルドッグを飼う人も少なく情報の少なかったフレンチブルドッグの育て方などいろいろご指導頂きました。
ウ〜ル〜もウチの子になり、私達が出張で海外に行くときもいつも預かって頂きました。もうかれこれ18年にわたりお世話になりました。
私が若い頃からブリーダーさんを介して犬を何匹か飼いましたが、倉田さんのようにその後もつながっているブリーダーさんはありませんでした。
良いブリーダーさんを選ぶことはペット選びの第一歩です。特にフレンチブルドッグは今日、医療の進歩や良いフードの開発で長寿になりましたが、人間同様で長寿ゆえに癌や神経・関節・骨など高齢になってから、かつてはあまりなかった病気も増えていますので、一緒に暮らし始めた後の様々な面でのアドバイスや情報はとても重要です。倉田さんは小犬の問い合わせの際に、この人に飼われて子の犬は幸せだろうか?という視点から見て場合によってはその人には売らないということもあるそうです。売るときに良いことばかり言って後は知らないというショップとは頭から姿勢が違います。そういう意味で、もしペットを飼う場合、ショップで一目ぼれで衝動買いをせず、まず欲しい犬種のスタンダードとはどういうもので、どういう良さ、弱点があるかを勉強して良いブリーダーさんに巡り逢うことが大切です。
私達はパッジーとウ〜ル〜というかけがえのないペット倉田さんから頂き、この子たちと素晴らしい日々を送ることができました。本当に感謝に耐えません。ありがとうございました。
エクセレント・カインドの看板、ニーラも10歳。ウ〜ル〜とお父さんが同じオーヘンリーです。
自分もフレンチブルドッグだと思っていたベッキーは7才。大人になりました。
みんな元気で長生きしてね。
さて、次に大切なのは獣医さんです。
18年間でパッジーとウ〜ル〜の二匹で、一度しか行かなかったところも含め、総合的な動物病院6件、専門分野に特化した獣医10件、救急と手術を依頼した医院が3件、それに軽井沢滞在中の総合的な動物病院3件を含めて18年間で都合22件の動物病院に遭遇しました。件数が多いことを自慢するのではなくて、良い獣医を求め歩いた結果出会ったのがこういう数だったと言うことです。(ウ〜ル〜が病気は多かったので多くはウ〜ル〜の病院でしたが)
眼科、ヘルニアなど、特定分野で世界的に優れた獣医さんもいました。マスコミなどに出ている獣医さんもいました。スタッフを抱え設備など体制の整った医院もありましたし、先生一人や少数で地道にやっておられるところもありました。
獣医としてまず第一に大切なことは、医療の専門知識と治療経験、新しい医療動向など獣医間の情報力です。
儲けるためには沢山通わせ、薬をたくさん出すことです。ずっと通って結果、余り良くならない病院はアウトです。いわばリピート販売の上手な業者です。医療方針がコロコロ変わりすぎて辻褄の合わないことをいうのもアウトです。ある病院はいつも並んで待っています。スタッフも沢山抱えていますが、教科書的ことしか言わないし、薬も良く出し訪問回数も多い。外で待っていると医院横に立派な建物の院長の家があり、そこに名門校に通うお嬢さんらしき人が帰宅する。院長のブログを見ると夏休みにどこかのリゾートで家族で楽しむ様子が載っています。こういう状況では医療より、いかに今の生活を維持するための経営的なそろばん勘定がどうしても先に来るでしょう。これもアウトです。
それと専門分野に優れた方でもその専門分野だけで判断せず全体としてのペットの健康を見ていないと感じる獣医もいました。お金を取って専門分野の実績積み上げと研究をやっちゃうタイプです。
学校を出たばかりの先生にありがちなのが、事実を全部ウソ隠しなくネガティブな部分もドンドン言うタイプ。飼い主としては事実がダイレクトに心に突き刺さり落ち込みます。可能性を全ていうのでウソはないので、それは良いと思いますし、そうして欲しいという飼い主も多くいると思います。否定しません。ただ飼い主に知らせるべき事実と、ダイレクトに知らせないでも良いこともあります。事実を伝え、飼い主の選択に委ねるのは医師として重要です。ただ厳しい結果を言わなくても治ること、あるいは厳しい結果を言っても治らないこと。病状はいろいろです。飼い主の反応も色々です。このあたり先生も歳を取って経験を重ねることで変わっていくこともあるでしょう。
様々な医師に会うことをドクターショッピングなどというヘンなコトバもあるようです。やみくもに医師を替えるのはデメリットもあります。患者の時系列な病気の変化などを長期間見ていないので経過やその患者の傾向が線でみれないことです。しかし診断に疑問を思ったら他の獣医に診てもらうことも大切でしょう。
ホームドクターと言いますが、動物病院は人間の病院のように治療する科目で細分化されてないので、ひとつの医師に頼ってしまいがちです。とにかく病気にならないことが病院に行かなくて済むので一番良いです。
ところがそうもいかないので やはり病気になったとき各分野に特化した先生に診てもらうことも飼い主の安心の意味も含め必要です。私が経験したことからいうと、やはり医療のネットワークを確立していると良いと思います。
ホームドクターは最初に書いた知識や情報力はいうまでもないのですが、その上で 気兼ねなく本音で話し合える人物で 飼い主といい関係が築ける人が良いです。ガンコな人はダメです。昨今のいい医師は情報を外に出すことも別の獣医から受けることもいやがりません。専門分野の医師の紹介もしてくれるとなお良いです。ただそれに頼ることなく飼い主が自分で調べたり人に聞いたりして良い獣医を探す努力をしなくては行けないと思います。そして良好な関係を築ける医者としての能力もあるホームドクターと専門医の医療ネットワークを築いた状態が良いと思います。それとできればホームドクターは距離的に遠くない方がいいです。以上、ココまでは人間の医師との関わり方とまったく同じですね。
そしてその医療ネットワークの中心的な方針決定と判断は飼い主です。ペットは自分で判断できません。ペットを幸せにするのも不幸にするのも飼い主だという意志を持って、責任を持って飼い主が判断することが大切です。
そういう意味で、ウ〜ル〜の場合、高齢になってからはよい医療ネットワークのもとで治療ができたと思います。
ホームドクターのHanapechaアニマルクリニックの高須先生です。高須先生には、パッジーも看取って頂き、その後、ウ〜ル〜を生涯診て頂きました。
パッジーに必死の救命処置の後、亡くなった時、先生のミスではなかったのに私達に役に立たず申しわけないと詫びてくれました。
そして この先ずっとウ〜ル〜を責任もって診ていかせて下さい と言ってくれました。
以来、ウ〜ル〜の持病であった肝臓の悪化を抑えつつ、様々な医療と連携して 私たちの意見を聞いてくれて、薬のタイミングと量を見計らい投与し、時には思い切った手術も含め、定期的に検査しながら長く持たせてくれました。たぶんウ〜ル〜の肝臓の終わりの時期も先生は予測していたと思います。でもその伝え方、タイミングとそのフォローは飼い主に優しいものでした。この先生に出会えたことも幸せでした。
他にも皮膚病を治してくださった福岡のごとふ動物病院の藤本先生と遠隔治療の仲介としてお世話になったスタッフの岩元さんや、歩けなくなったとき、毎日のマッサージ等の指導でお世話になったペットケアサービスレッツさんの皆さん、そして良質な食事面でのきめ細かい指導をしてくださったグゥードのアドバイサーの渡辺さんなどウ〜ル〜の健康に尽力してくださった方に感謝の気持ちを表します。皆さんのおかげで病気がちだったにもかかわらずウ〜ル〜は良い人生を送れました。ありがとうございました。
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