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Days with Pudgy & Ooloo Bonzo

春の健康診断

2018年04月26日 | Weblog

さて昨秋の胆嚢摘出手術、前庭疾患などを乗り越えて元気なウ〜ル〜ですが、先日水を飲んで嘔吐をしたりするので、時期的に定期検診なのでしっかり検診しました。

ちなみにロボット犬を生き物と認識していません。ウ〜ル〜にはただの動く置物みたいなもんです。)

 

行きつけの病院に最新の超音波設備が入り、以前の機器では解らないような精緻な検査も出来るようになりました。この機器はGEのようです。GEといえば医療機器で世界最大の売上高を誇る会社です。下の写真は胃壁の厚さをチェックしているところだったと思います。

下の動画は心臓のチェックをしているところです。心臓の弁がしっかり動いているのがわかります。ウ〜ル〜の心臓は健康で丈夫そうです。

 

背骨のレントゲンも定期的にチェックしています。変形性脊椎症で骨の端末の出っ張りがあるのがよく解ります。ある程度までたどりウ〜ル〜の場合、この病変が運動機能などに急激な影響を与えることもないようなので、従前通り毎日のマッサージをしっかりやってジャンプや過激な運動を避け、適度な歩行で運動量を保つことが必要なようです。

 

嘔吐と軟口蓋過長は関連があるので、確認しましたが、ウ〜ル〜の軟口蓋は太いのですが下の喉頭蓋と干渉したりしていないので切除したりする程のものでないとのことでした。

さて、一番のポイント、肝臓のダメージですが 胆嚢摘出により悪化が進行することは避けられているようですが、やはり慢性的な肝炎は患っているようで、この要因は自己免疫性のもので、免疫機能が正常な細胞に攻撃を仕掛けてしまうことで悪化させるとのことです。ウ〜ル〜は心臓もしっかりしているし、他の臓器も今のところ問題ないので、長生きするためには正常な細胞に攻撃しないようにタイミングをみてステロイドの投薬により肝機能の悪化を遅らせることが必要のようです。現在肝臓肥大が見られるものの、肝機能もまだまだ問題なく、ダメージも深刻にならない今のうちに、処置をしておいて肝臓肥大→肝硬変という悪化のプロセスを抑えるべきであるとの見解です。(肝臓の悪化のプロセスは下の通院メモに記載してありますのでご参照下さい。これは人間も一緒と思います。)昨秋の胆嚢摘出の後も一時ステロイドの投薬で肝臓の数値が良くなりました。その後、投与をやめるとゆっくりとまた数値は悪化しました。いうまでもなくステロイドの投与は、病状は改善するのですが、それは治ったことではないので、この投薬とその中止のタイミングで様子を見ながら、投薬効果がなくなってしまわないようにチェックしていかなくてはなりません。あわせて甲状腺機能の数値も低下しており、甲状腺の低下は肝機能にも関わることもあるのでこのコントロールもしなくてはならないようです。

基本、薬は使いたくないのですが、投薬の量・タイミング・それと寿命を考慮したQOLを飼い主が獣医の専門知識を借りてコントロールすることが必要です。

私の父は、50歳代のときのくも膜下出血の手術のときの輸血のせいで、慢性肝炎→肝硬変→肝臓がんという肝臓の悪のプロセスで他界しました。他の身体は何の問題もないのにたった一つの肝臓だけのために60歳という年齢で命を落としました。肝臓は沈黙の臓器ですから、気がついたら取り返しの付かない事態に陥るので恐ろしいですね。

シニアとはいえまだ11歳半。一病息災(皮膚の問題や背骨の問題もあるから三病か?)で、まだまだ頑張りましょう! 

—— 4/15/2018年  通院メモ (Hanapecha 動物病院)   ———————————————

ときどき食糞をしたときや水を多く飲んだ利した際に嘔吐をすることが多く、震えが時々あるので診断してもらう。

食糞は基本的に自分の体内から出たものであまり悪影響はないと思うが、時には細菌などの悪影響がある可能性もある。

若い頃に比べ、多少水の飲み方がデレデレ口の周りを汚すようになった。脳神経系の問題で水飲みが思うように逝かない場合があるが、そうした麻痺などはなく口の開き、舌の具合も問題ない。

加齢でいろいろ機能が低下することもあるかも?

あるいは 短頭種特有の喉の問題、あるいはありがちな幽門狭窄(胃の下部、十二指腸への部分が狭さくする)なども考えられる。

超音波で見ると胃壁が厚くなっているかもしれない。肝臓は以前から肥大気味。腹水も微量にある。腹水が増えるとなると肝臓に問題があるので対処が必要。副腎は問題ない。

過去にも問題があり一時投薬したこともある甲状腺機能低下も考えられるので、次回検査。

当面、食事を1日2回を3回にしたり水を一気にたくさん飲ませないようにする。胃と幽門の動きを活発にする薬を投与する。

次週22日、再度検査する。 

—— 4/22/2018年  通院メモ (Hanapecha 動物病院)   ———————————————

精緻な検診

1.数値から・・・

 肝機能 →  総蛋白 6.2 g/dl   問題なし   アルビミン   2.9  g/dl   問題なし  ビリルビンの数値(黄疸) 0.3 mg/dl  問題なし 

肝臓のダメージの数値

AST 234→213→178→131→138 →174 →123(JARMec数値)→159→100   →  100 (IU/l)   

ALT  000以上 →899→733→792→800→816→634(JARMec数値)→386 →602   →1038  (IU/l)   

ALP 3500以上→3500以上 →3500以上(6020) →3500以上(9296)→11341 →3500以上 →9807(JARMec 数値)→1863 →1443  →1746   (IU/l)  

リパーゼ 128 IU/l 膵臓  問題なし

クレアチニン   0.9 mg/dl   膵臓 問題なし

その他の数値 コレステロール 中性脂肪 尿素窒素   問題なし

ナトリウム クロール カリウム 問題なし

 T4 甲状腺 数値 0.5μg/dl    (基準 0.9~2.9)  低下している 

肝機能 問題ないが 肝臓のダメージは出ている 肝炎の状態 

2.超音波検査

 心臓 → 弁膜の動き良く、心筋の厚み問題ない。

胃  → 過去に見れた胃壁の厚さが正常になっており問題ない。

肝臓 → 全体に肥大 萎縮や肝硬変ない。 腫瘍もない 先週の検査で腹水も微量にあると思われたが今日は見当たらない

3. レントゲン 

軟口蓋は過去に見ていないのでわからないが太い。ただ過長で喉頭蓋と干渉していないので切除する必要ない。

背骨の変形性脊椎症は大きな悪化はない。(現状どおりマッサージと適量の散歩の維持継続)

4.結論・考察 

胆嚢摘出時に JARMec でも指摘のあった繊維化を伴う慢性胆管炎がある。

ウ~ル~の場合、自己免疫性の肝臓にダメージを与える。自分の肝臓を攻撃してしまう。

肝臓の中には胆管がたくさんあるが、ここを攻撃しダメージを与え、すき間が出来る。それに反応しコラーゲン繊維で修復する。ところがこのコラーゲンはすき間を埋めても

肝機能そのものがない。肝機能の低下のプロセスは、時間がたつとこのコラーゲン繊維が繊維化が進み、埋め立て地のように広げようとして肥大化する(肝臓肥大)→ これが更に進むと肝臓が硬くなる(肝硬変)

ウ~ル~は検査でも解るように心臓を始めとして他の臓器は健康であり、まだまだ長生きできるものなので、これを維持させるには肝臓の悪化を遅らせるべきである。

具体的には自己免疫性の肝臓にダメージを与えることをやめさせるには適性なステロイドの投与をすべき。前回 JARMec での手術後もステロイドの投与で 肝臓障害数値が改善された。このステロイドが切れてきたことで数値がやや悪化した。

こうした結果もふまえ、今後もステロイドの投与と中止のくりかえしで数値を定期的にチェックして 悪化する速度を抑えていく必要がある。

とりあえず現在投与中の利胆剤(ウルソ酸)に加え、ステロイドを4週間にわたり 5mgを1日2回(10mg/日) (以前からサプリニカショーハーブ3錠・1日 ものんでいる) 

甲状腺の低下も肝臓に負荷をかけることがあるので、投薬して適性な数値を目指す。 (チラ-ジンS 100μg を2錠 を1日2回)