多分駄文のおじさん日記

我輩は駄文を書くおじさんである。旅、音楽、MLB、株式投資、etc., 日々想いつくままに思いを巡らすのである。

Kerryは勝っていた、って言うじゃな~い

2004-11-05 14:02:28 | USA
昨日投稿した、Kerryもっと粘ってよ、のコメントに関連して、11月4日午前11時時点での朝日新聞のサイトに以下のような記事があった。 http://www.asahi.com/special/usaelection/TKY200411030113.html

『2日夜から始まった開票作業で、中西部オハイオ州がブッシュ氏が約279万4000票、ケリー氏が約265万8000票となり、その差は約13万6000票。約17万5000票と見込まれた暫定投票がすべてケリー氏への投票だと仮定すれば逆転の余地があるため、ケリー陣営は州当局に集計するように求めた。

 ケリー陣営は副大統領候補、エドワーズ上院議員が当初、法的措置も辞さない構えを見せたが、暫定投票を集計しても実際に逆転する可能性は極めて低いうえ、法廷闘争に持ち込んでも勝つ見通しはないため、一転、敗北を受け入れることにした。

 ケリー氏は3日午前11時すぎ、ブッシュ氏に電話して「おめでとう、大統領。今、国が二つに割れている。それに対して我々は真剣に何かやらないといけない」と述べ、敗北を認めた。』

これを読む限りでは、Kerryの思ったより早いと思われた敗北宣言の潔さは仕方のないところのようにも思える。
我輩のKerryの粘りのなさへの批判も、単なる表層的なものに過ぎず、これが現実なのか。
アメリカの選挙人登録や開票システムへの猜疑心は過度のものであったか? 
いや私よりもずっと猜疑心が強く(失礼!)、それ以上に情報収集能力と分析力を備えた方はこの世の中ちゃんと居られるものだ。

この方のサイトは面白い。
そのタイトルは、『暗いサイトリンク ‐ 政府があなたに熟考してほしくない由々しき情報』
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/
米国内外の様々な報道機関のコメントを丁寧に拾い、読ませてくれる。最新投稿では、Kerryは勝っていた、と主張する記者の記事を紹介している。大統領選挙に関するあまたのサイトの中でも秀逸の読み物であり、日々愛読させて頂いている。
以下サイト作者ではなく、彼が紹介している記者の記事の抜粋。

『ブッシュはオハイオ州を136,483票差で制した。一般的にアメリカ合衆国では、およそ3%の投票が失格とされることである---選挙用語では「欠陥票」と呼ばれる---投票相手が未定とされるのだ。パラスト記者の調査によれば、オハイオ州で廃棄された票がカウントされていたなら、ケリーが勝利を収めていたと推定される。クリーブランド・プレーン・ディーラー紙の本日の記事によると、同州で廃棄された92,672票に155,000票の暫定票を加えたとすれば、オハイオ州全体で247,672票がカウントされていないという。』

この記事の筆者がどういう立場の者かは存ぜぬが、そもそもやはり怪しい状況が厳然とあり、またそのような状況は単にオハイオだけではないだろうことも、信じてもよいのではないか、という気がする。やっぱりKerryさん、もう少し粘っても良かったんじゃないの?尤も、インチキ・不正は民主党の票にのみ起きることでもないとも思えるが。


しかし、一方ではこんなの。
『オハイオ州の暫定投票、集計続行へ』(再び朝日新聞サイトより)
http://www.asahi.com/special/usaelection/TKY200411040266.html
『2日開票された米大統領選で、最終決着が遅れる原因となったオハイオ州の暫定投票の取り扱いをめぐって、同州当局者は3日、「ケリー上院議員の敗北宣言とはかかわりなく、すべての票を集計しなければならない」と述べた。ロイター通信が伝えた。

 2日夜(日本時間3日午前)から始められた開票では、最終的に選挙人20人が割り当てられた激戦州オハイオをどちらが制するかが、勝敗のカギとなった。

 ブッシュ大統領が約13万6千票リードした3日午前の段階で、未集計の暫定投票が13万5千票から17万5千票あることが判明。このため、ケリー陣営はその集計が終わらないうちは、敗北を認めないとの姿勢を打ち出し、一時、膠着(こうちゃく)状態に陥る恐れも出た。

 こうした事態を受けて同州のブラックウェル州務長官は記者会見で「集計は(投票日の)11日後から始める」と明らかにした。その通りであれば13日以降、集計が始められることになる。ただし、実際の集計をするに当たっては、各投票者の有権者登録の有無など、適格性を確認しなければならないため、場合によっては数週間かかることもありうると見られている。』 (11/04 20:25)


「投票や登録が怪しいのは誰もが知っている事実だけれど、もう敗北宣言出ちゃったんだから良いじゃないの、後から一応形だけは集計を終わったことにするよう帳尻合わせるからさ...。」とこんな声が聞こえて来そうだ。
これがロケットサイエンス発祥国アメリカの持つもうひとつの側面なのである。

長くなったが最後に、本日の日本経済新聞一面のコラムにこんなのがあり。
『今回の大統領選でも、おごそかに勝ちを告げるレフェリーはいなかった。ケリー氏が敗北を認めて「まいった」をし、ブッシュ氏はそれを受け入れて、勝利宣言をした。どこからか権威を借りてきて判定を仰ぐのではなく、対戦車同士が勝敗を決め、敗者は勝者をたたえ、勝者は敗者をねぎらうという図式である。今や訴訟社会といわれる米国だが、開拓以来、力づくの争いを遺恨を残さずにおさめてきたのが、この当事者決着の精神なのかもしれない。』

う~ん、ますますわかったようで分からない、選挙民だ、参謀だ、マスコミだ、世界の世論だ、なんだかんだ言いながら、最後は当事者の判断だけで勝ち負けが決まるということか。

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