2011年5月4日
五月晴れという言葉がぴったりな日、
リューデスハイムのブドウ畑を散策しました。
畑から遠くに望むリューデスハイム。
川向うは広大なラインヘッセン地域です。
ブドウの樹の写真を撮っていたら、通りすがりの人から
「そのブドウはまだ熟してないぞー!」と冷やかしの声。
分かってます(笑)。
枝から伸びる芽に近づいて写した、開花にはまだ遠い花穂。
すでにブドウの原型を現しているのが分かりますね。
分かれ道に立つキリスト像。
リューデスハイムの属するヘッセン州はプロテスタントの割合が高い州ですが、
この辺りは近世までマインツの大司教区であった為か、
カトリックが優勢な地域。
このようにローマ・カトリックの影響が強いワイン産地(モーゼル地方など)では、
キリストや聖母マリア、それに様々な聖人像を畑の中や道端のいたる所で見掛けます。
上のキリスト像の根本にあった碑文。
“この地に育つ高雅なワインは神の恩寵と偉大さを知らしむ”
とでも訳せるでしょうか・・?
正確に分からないほど昔からあるとされる祠(ほこら)。
中には聖母マリアが祀られています。
祠を過ぎてしばらく行くと『ラムシュタイン』と呼ばれる岩場に出ます。
説明書きによれば「非常に硬い石英岩」らしいこの岩塊の上に立つ謎のしるべ。
意味の分かる方がいれば教えて下さい~。
さらに歩みを進めると、リューデスハイムが誇る特級畑のひとつ、
『ベルク・ロットランド(ごろつき山)』に行き当たります。
この畑の理想的な南向きの斜面で育つブドウはまずしっかりと熟し、
陰影に富んだ酸味と共に調和の優れた味わいをワインに与えるとされます。
プロストにもこのベルク・ロットランド産のワインがありますよ(こちら)。
ここらで踵を返して、再び町の方へ。
今でこそ春の彩りに溢れるこの畑ですが・・・
冬の間はごらんの通り。
じっと動かないブドウの樹ですが、季節の変化を感じ取り、
息吹を甦らせるそのサイクルにはいつも感嘆させられます。
再び、我らがリューデスハイム。
何だかとってもワインが飲みたくなる散歩でした。
とり
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