日本酒ピンバッジ倶楽部

2021年3月26日、関西に住む日本酒呑み仲間と「日本酒ピンバッジ倶楽部」を発足しました。

日本酒ピンバッジ倶楽部

2021-03-26 09:25:47 | 日本酒

 世界中のピンバッジコレクターが収集しているジャンルがオリンピックや万博、ワールドカップなどのものであり、中でもその大会で選手に配られるメディアのピンバッジや、万博会場の各国のパビリオンで限定して配られるその国のピンバッジが、入手が困難であるがゆえにレアなピンバッジとして人気が集中しています。

 一方で、旅先で訪れたジオパークや日本遺産、日本農業遺産、世界でも美しい湾のロゴマークのピンバッジは、そのデザインや、博物学・農業・自然環境などのテーマで美しく形づくられている事にたまらない魅力を感じます。

 中でも、日本中を旅するとき、その土地の美しい景色、空、海、風、においを感じた時に、何故か自分の人生の、あの時の苦しさ・楽しさ・嬉しさ・・・を思い出します。

 そして、一日が終わりホテルに荷物を置いて、ふらりと出かけたその土地の居酒屋さんで呑む一杯。

 沁みます・・・旨いです・・・。

 その土地の静かな山々から流れる清らかな川、その水が引かれた青々とした田で作られるお米、醸されるお酒。思わずその地酒の瓶を見つめ、その銘柄とラベルデザインの美しさに感嘆します。

 蔵元を尋ね、お話を伺うと、その蔵には歴史があり、銘柄には物語があり、そのラベルや字体には心が込められています。そして、素敵なピンバッジと出会いました。

 それが、私の日本酒ピンバッジコレクションの始まりでした。

 訪ねた蔵元では、日本酒の他に前掛けやTシャツ、ぐい呑みにステッカー、たまに缶バッジやストラップを見かけるのですが、ピンバッジを作っておられる蔵元は少なく、見つけることが困難です。

  旅先で飲む地酒の旨い事、そしてラベルデザインの美しい事。何度となく、この酒のピンバッジが有れば、どんなに素晴らしい事だろうと思いました。

ならば、「無いのなら、作って頂こうではないか・・・。」

 いつしか私は、蔵元や杜氏・営業の方と出会う度に、このお酒のピンバッジを作ってくださいとお願いするようになったのです。

お陰様で、数社の蔵元が私の話に耳を傾けていただき、ピンバッジを作られましたが、飲食店の時短制限のある現在では各蔵も苦労されておられ、広告宣伝費やノベルティを作る費用さえ使えない状況になってきています。

 

 

そこでついに仲間を集め、2021年3月26日に「日本酒ピンバッジ倶楽部」発足することにいたしました。

 

「日本酒ピンバッジ倶楽部 宣言」

蔵元の皆さんへ

私たちは、関西に住む日本酒ファンであり、呑兵衛仲間です。 

2020年からのコロナウィルス禍による時短要請の為に、多くの飲食店が苦戦し、 更には、日本酒の最も大きな消費地である大都市が緊急事態宣言の為に、わずか数時間の営業しかできず、休業・閉店に追い込まれています。そんな中でも、多くの販売店で取り扱われている大手酒造や有名酒造はネッ ト販売などで対応しているようです。 

でも私達は、あの日あの時に出会った、個性的なあなたの蔵のファンなのです。

 今回、日本酒ピンバッジというノベルティを私たちの協力で作る事で、PRし応援したく、 2021年3月に日本酒ピンバッジ倶楽部を発足し、仲間を募りました。 

 ささやかですが、私達の応援で、ピンバッジで、

 一人でも多くあなたの蔵のファンを増やしたいと思います。

 

3月27日・28日開催の「マニアフェスタVol.5 大阪 」に

「日本酒ピンバッジマニア」 pins-kとして出展いたしました。

会場:大阪、ルクア9F ルクアホール 時間: 10:30〜20:30

 


日本酒の地理的表示

2021-03-25 19:26:39 | 日本酒

 日本酒の地理的表示

 地理的表示(GI)とは、Geographical Indicationの略称です。

 酒類の地理的表示制度は、WTO(世界貿易機構)の発足時に加盟国の義務として、ぶどう酒と蒸留酒の地理的表示の保護がされたことから、国税庁が1994年(平成6年)制度制定、2015年(平成27年)に見直し、全ての酒類が制度の対象とし、清酒もその対象となりました。

 

 国としては「日本酒」が2015年(平成27年)12月25日にGI指定を受けました。

 近年、海外戦略を考えて政府が推進する「クールジャパン」が世界中にひろまる中、ユネスコの無形文化遺産に「和食」が登録され、海外で和食のニーズが広がれば日本酒の消費量も増えることが予想されます。

 一定の基準を満たして生産れた「産地名」の適切な使用を促進する制度で、「信頼性の向上」という効果があり、特に「日本酒」というGI指定は、清酒の中で日本国で作られたものにみが「日本酒」というブランドとなり、その確立に大きな意味があると考えられます。

 勿論、日本国内でも各地の地酒にとってはその産地ならではの特性が確立されていれば、産地からの申立てに基づき、国税庁長官の指定を受けることで産地名を独占的に名乗ることができ、地域ブランドとして確立され「他の製品との差別化」が計れます。

その中で、山形県の酒造組合は「山形」をブランドとしてGI指定を2016年(平成28年)12月16日に受けています。ちなみに、「山形」の認定酒に貼るシンボルマークは、蛇の目と一升瓶を組み合わせてGIをイメージさせるデザインだそうです。

 

2021年現在の清酒のGI(国税庁長官が指定した酒類の地理的表示)

白山      2005年(平成17年)12月22日

日本酒     2015年(平成27年)12月25日

山形      2016年(平成28年)12月16日

灘五郷     2018年(平成30年)6月28日

はりま     2020年(令和2年)3月16日

三重      2020年(令和2年)6月19日

利根沼田 2021年(令和3年)1月22日

 


紫八咫 新政酒造㈱ 日本酒ピンバッジ

2021-03-24 09:28:40 | 秋田の酒

紫八咫(ムラサキヤタ)「再仕込み貴醸酒」秋田県 新政酒造 

 通常の貴醸酒は、在庫の熟成酒を、仕込み水のかわりに使用して醸されますが、「紫八咫」の場合、貴醸酒仕込みの貴醸酒「再仕込み貴醸酒」と呼ばれるものです。

 新政酒造では、2008年の「六號純米」を用いて造られた2009年の貴醸酒「陽乃鳥」が仕込み水のかわりに使用して醸され、2010年に「紫八咫」となり、その後も延々と「紫八咫」の一部分は、再仕込み・再発酵されてゆき、「紫八咫」の中には永遠に息づいていくのです。

 

「紫八咫」は、ひとつの仕込みから四合瓶にして約2000本ですが、このうち半分の1000本が翌シーズンの「紫八咫」の仕込みで使われます。つまり、毎年の「紫八咫」の実質の販売可能本数は1000本程度になります。

 その企画と性質上、長年に渡りゆっくりと販売していく「紫八咫」こそ、新政の製品群の中でももっとも貴重な酒のといえるそうです。

 


茜孔雀 新政酒造㈱ 日本酒ピンバッジ

2021-03-23 16:05:16 | 秋田の酒

「茜孔雀(アカネクジャク)」貴醸酒 秋田県 新政酒造 

 新政酒造HPに、2010年、三代目の貴醸酒「陽乃鳥」は、商標権の問題から「風の森」の許諾を得るまでの間、「茜孔雀」と名称を変えて再スタートしたとあります。

 「茜孔雀」は、より濃厚な味わいを達成するため酒母を、いわゆる「秋田流生酛」といわれる、山廃と生酛の中間のような製法のものを用い、培養乳酸菌を導入したことで、生酛由来の酸味の増強がフルーティーとなり、甘みの高さと相まって適度なフレッシュさすら感じられ、総合的なバランスをレベルアップしたそうです。


陽乃鳥 新政酒造㈱ 日本酒ピンバッジ

2021-03-22 17:10:25 | 秋田の酒

「陽乃鳥(ヒノトリ)」貴醸酒 秋田県 新政酒造 

日本酒造りの最終段階は酒米・水を合わせて発酵した「醪」を搾ることにより造られますが、この醪を作る段階で麹米と蒸米を複数回に分けて加えていく作業は、「三段仕込み」では順に初添え(はつぞえ)、仲添え(なかぞえ)、留添え(とめぞえ)と言われています。          

 最後の留添えは通常、蒸米、麹米、仕込み水を加えますが、この留添えで、仕込み水の代わりに日本酒を加えて造られるお酒が貴醸酒です。             

 仕込み水ではなく、アルコール成分のある日本酒を投入するので、糖を分解する前にアルコール度数が高くなるので、酵母の働きが弱くなり発酵力が弱まります。      

 そのため糖化の働きが発酵より強くなり、とろりとした甘口の酒が仕上がります。          

 日本酒で酒を仕込む醸造法は平安時代の古典「延喜式(927年)」に記されている造りと同じものですが、現代の技術は1973年(昭和48年)に国税庁醸造試験所(現在は独法酒類総合研究所)で故佐藤信博士開発され、汲水の代わりに清酒を全部または一部を用いて造る清酒を「貴醸酒」と名付けられました。

 この「貴醸酒」をいち早く商品化したのは「華鳩」で知られている広島県の榎酒造でした。      

 さて、新政の「陽乃鳥(ひのとり)」は、ほかの貴醸酒とは一線を画す新政らしい味わいで、通常、貴醸酒は甘口で濃醇な味わいを特徴とし、長期熟成酒され紹興酒のような飴色のものもありますが、新政の貴醸酒は、大体1年弱の熟成で出荷されるため、とろりとした甘味、それを引き締める酸味の、甘酸っぱさが魅力です。 

       

   発酵中のお酒が、さらに発酵し、生まれ変わっていく様を「ひのとり」になぞらえ、火ではなく「陽」としての暖かさを感じ、不死鳥というには、オレンジ色を使ったシンプルで可愛らしくシンボル化された鳥のラベルです。   

陽乃鳥ボトル画像は、新政酒造株式会社オフィシャルサイト参照