日本酒の地理的表示
地理的表示(GI)とは、Geographical Indicationの略称です。
酒類の地理的表示制度は、WTO(世界貿易機構)の発足時に加盟国の義務として、ぶどう酒と蒸留酒の地理的表示の保護がされたことから、国税庁が1994年(平成6年)制度制定、2015年(平成27年)に見直し、全ての酒類が制度の対象とし、清酒もその対象となりました。
国としては「日本酒」が2015年(平成27年)12月25日にGI指定を受けました。
近年、海外戦略を考えて政府が推進する「クールジャパン」が世界中にひろまる中、ユネスコの無形文化遺産に「和食」が登録され、海外で和食のニーズが広がれば日本酒の消費量も増えることが予想されます。
一定の基準を満たして生産れた「産地名」の適切な使用を促進する制度で、「信頼性の向上」という効果があり、特に「日本酒」というGI指定は、清酒の中で日本国で作られたものにみが「日本酒」というブランドとなり、その確立に大きな意味があると考えられます。
勿論、日本国内でも各地の地酒にとってはその産地ならではの特性が確立されていれば、産地からの申立てに基づき、国税庁長官の指定を受けることで産地名を独占的に名乗ることができ、地域ブランドとして確立され「他の製品との差別化」が計れます。
その中で、山形県の酒造組合は「山形」をブランドとしてGI指定を2016年(平成28年)12月16日に受けています。ちなみに、「山形」の認定酒に貼るシンボルマークは、蛇の目と一升瓶を組み合わせてGIをイメージさせるデザインだそうです。
2021年現在の清酒のGI(国税庁長官が指定した酒類の地理的表示)
白山 2005年(平成17年)12月22日
日本酒 2015年(平成27年)12月25日
山形 2016年(平成28年)12月16日
灘五郷 2018年(平成30年)6月28日
はりま 2020年(令和2年)3月16日
三重 2020年(令和2年)6月19日
利根沼田 2021年(令和3年)1月22日
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