日本酒ピンバッジ倶楽部

2021年3月26日、関西に住む日本酒呑み仲間と「日本酒ピンバッジ倶楽部」を発足しました。

美吉野醸造「花巴」日本酒ピンバッジ倶楽部

2023-10-20 16:57:31 | 奈良の酒

美吉野醸造は、紀伊半島の中心・吉野川を臨む六田(むだ)に1912年に蔵を構えました。

 紀伊半島は山深いその立地ゆえに漬物や味噌・醤油など塩漬けを行わないと腐ってしまうぐらい、自然と発酵が進む多湿な山林地帯です。

 この吉野の発酵・保存食文化と共にある酒造りとは何かを考えてゆくことで、他の地域で「あたりまえ」である米の品種、精米歩合、酵母、温度制御による安定させる酒造りから、吉野という地域での「あたりまえ」を見つけるため、風土に育まれた米や水を、風土が残した菌で活かす事、発酵による酸を抑制する酒造りではなく、酸を解放する酒造りにたどり着き、普通の数倍の時間と手間がかかっても吉野に寄り添った酒を造ることが美吉野醸造の強い思いで、手造りだからこそできる「米の旨味が伝わる酒」を醸しています。

今回は、美吉野醸造の花巴のラベルをのピンバッジのデザインにしました。

 「花」はヤマザクラ、「巴」は、ひろがりを意味しているそうですが、白地に赤い花と巴、その上に冴えた黒い漢字の花巴、良い出来です。

美吉野醸造の代表銘柄「花巴」は、明治時代まで、吉野山にある蔵元で醸されていましたが、火事で蔵が焼失し、銘柄が途絶える危機となりました。

 1912年、現在の吉野川のほとり吉野六田の地に拠点をつくり、先代の橋本をはじめとする4軒で合名会社を設立し、代々大切に受け継がれてきた、清酒銘柄「花巴(はなともえ)」に誇りをもち、引き継いだのです。


東和酒造「六歓はな」日本酒ピンバッジ倶楽部

2023-10-13 13:20:39 | 京都の酒

 1717年(享保二年)創業の東和酒造さんは、京都丹波の福知山市にある小さな酒蔵です。小仕込みで、一年間で百石あまりしかお酒は造られていません。

 1977年(昭和52年)井戸枯れにより酒造りを休むことになりましたが、2008年(平成20年)に蔵元の長女で11代目となる今川純さんが杜氏になることを決意し、2011年(平成23年)33年ぶりに自家醸造を再開しました。

 杜氏の純さんが一から造りあげた銘柄である、純米酒「六歓(ろっかん)」の名前には、人の5感にお酒を飲んだときの歓びを加えた「六感」と、地元六人部の米、水、空気、人だけでつくりあげた「六人部の歓び」という意味が込められています。とことん地元にこだわった地酒を作りたいという想いから丹精込めて完成させたお酒です。

 ラベルは、染色作家のいとこ、弓場直子さんが純さんの想いを汲んでデザインしてくれたもので、女性らしい優しさと華やかさのある切り絵で、お酒の味は、このラベルのイメージに合うように試作を重ねたと言います。

 「六歓はな」テーマは香り、六歓シリーズ第一弾の特別純米酒です。花咲くように香り豊かになるように長期間丁寧にじっくりと醸しました。ラベルにはお酒をイメージしてたくさんの花を咲かせています。


東和酒造「鯰のロゴ」日本酒ピンバッジ倶楽部

2023-10-13 13:15:10 | 京都の酒

東和酒造さんは1717年(享保二年)創業の京都丹波の福知山市にある小さな酒蔵です。小仕込みで、一年間で百石あまりしかお酒は造られていません。

 創業から300年を超える歴史ある東和酒造さんですが、初代今川新六が京街道・生野宿近くに茶屋を創業し、その後に清今川酒造場として酒・醤油の製造を始めました。しかしながら、1977年(昭和52年)突然の井戸枯れにより酒造りを休むことになり、製造委託の道を進みます。しかし、2008年(平成20年)に蔵元の長女で11代目となる今川純さんが杜氏になることを決意し、各地で修業や研修を受け2011年(平成23年)33年ぶりに自家醸造を再開しました。

 東和酒造さんの店の近くには、鯰川が流れ、ナマズの酒屋として親しまれてきました。地震予知といった先読み能力が、商売繁盛につながるとして、ロゴマークとして、ラベルのイラストなどにナマズが描かれています。

主銘柄の「tt」は、東和酒造さんで長年造られてきた福知山の地酒で、三万二千石とは長く福知山城の城主を務めた朽木家の石高で、福知山音頭の一節にもなっている福知山の人にとっては馴染みの深いお酒です。

「~山家一万 綾部が二万 福知三万二千石 明智光秀 丹波をひろめ ひろめ丹波の福知山~」


新谷酒造「わかむすめ燕子花」日本酒ピンバッジ倶楽部

2023-10-09 13:11:49 | 山口の酒

山口県の新谷酒造さんの「わかむすめ燕子花」

ラベルタイプピンバッジです。

 

ピンバッジのモデルは「わかむすめ純米大吟醸 燕子花 720ml」

山田錦を40%まで磨き上げた純米大吟醸酒。

嫌みのない香りと、山田錦らしいやわらかで上品な米の甘味に包まれ、後味は雑味がなくクリアにキレていきます。

白ワインを思わせる爽やかな酸味が持ち味。

燕子花の花姿らしく、凛として品格のある杜氏渾身の一作です。


新谷酒造「わかむすめ牡丹」日本酒ピンバッジ倶楽部

2023-10-09 12:45:29 | 山口の酒

1927年(昭和2年)創業の新谷酒造は、地元酒蔵の蔵人として働いていた初代 新谷熊吉が造りを止めていた蔵を買い取り、独立したことで始まりました。

 二代目の新谷末彦のころには「和可娘(わかむすめ)」の名で地元で飲まれるお酒となりましたが、三代目の新谷義直が引き継ぐ頃に、杜氏が高齢のため引退し、廃業の危機となりますが、2007年(平成19年)にひとりでも造り続ける決意をし、蔵を四季醸造蔵へと改装、社長と杜氏を両方担う蔵元杜氏となります。

 10年後には蔵の梁が損傷により移設を余儀なくされ、平成30年12月に新蔵が完成します。

 これを機に、杜氏のバトンが夫から妻へと受け渡されます。当時(平成30年10月)山口県では唯一の女性杜氏が新谷文子杜氏が誕生し、今では夫婦ふたりだけで営む小さな小さな酒蔵となりました。

ピンバッジは「わかむすめ 牡丹」のボトルタイプ

「わかむすめ 牡丹 720ml」

雄町を60%まで磨き上げた純米吟醸酒。

控えめながら品の良い吟醸香が優しく包み込むように香り、雄町らしいふくよかさ、コクがありながら非常にキレの良い酒で、生酒となります。