「今日、退院のお前が何でこんなとこに・・・・・・」
かずにぃはぼさぼさ頭を撫で付けながら慌てて立ち上がった。
「う・・・・・・ん」
私は彼のそんな言葉なんかお構いなしに、可愛い絵柄の動物の折り紙や、子供達が書いたと思しき画用紙の絵が飾られた小さな教室の中をキョロキョロと見回した。
「この絵とか、もしかしてかずにぃが描いたの?」
かずにぃは真っ赤な顔して、恥ずかしそうに目をそよがせた。
「え?!・・・ああ」
「やっぱり」
「何が、やっぱり、だよ!」
「だって、下手だもん。相変わらず、絵が」
私がクスクス笑うと、「うせっ!」と真っ赤になりながら私を小突いた。
「センセー!だぁれー?この人ぉ??」
子供達がわらわらと私達を囲み始めた。
「えっとぉ、私は、『そのだはるな』と言いまして・・・」
そう言えば、かずにぃにとって私ってなんだっけ・・・・・・
困ってかずにぃの方をチラッと見た。
幼なじみ?
トモダチ?
イモウト?
コイビト?
婚約者??
何って言ったら良いのか答えあぐねていると、いきなり中学生くらいの男の子が私の手を握り締めた。
「あの。僕、『とくやまあつし』って言います。
おねーさん、キレーですね~」
すると、すかさずかずにぃが私達の間に割って入り、彼の頭をぺんっと叩いた。
「篤史!何、人のカノジョ、ナンパしてんだよ!!」
「かずにぃ、そんな、子供相手にむきにならなくても・・・・・・」
「子供じゃねぇ!男だよ!!」
かずにぃと篤史君はむきになって私に反論した。
「かっ、のっ、じょっ♪」
「かっ、のっ、じょっ♪」
子供達は一斉にカノジョコールを始めたものだから、かずにぃはますます真っ赤になり、私の手を引いて戸口まで連れて行った。
「後、30分もしたら終わるから、ここを出て右側の待合室で待ってて」
「・・・・・・ごめんなさい。突然来ちゃって」
「そんなのはいいからさ。具合が悪くなったら、そこにもナースコールが付いてるから」
「うん」
私が出て行こうとすると、「無理すんなよ」と腕をぐいっと引き寄せいきなりキスをした。
子供達は、「ぎゃー!!」「おおっ!!」「すっげぇ!!」と目をまん丸とさせながら床の上をのたうち始めた。
「いーだろぉー。悔しかったらお前達も、早く元気におおっっきくなってカノジョゲットしろよ~」
と、かずにぃはあっかんべーをした。
まるっきし、子供達と同レベル・・・・・・。
私は赤くなる頬を抑えながら、初めて見る無邪気なかずにぃの姿にドキドキしながら待合室まで小走りで逃げた。
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かずにぃはぼさぼさ頭を撫で付けながら慌てて立ち上がった。
「う・・・・・・ん」
私は彼のそんな言葉なんかお構いなしに、可愛い絵柄の動物の折り紙や、子供達が書いたと思しき画用紙の絵が飾られた小さな教室の中をキョロキョロと見回した。
「この絵とか、もしかしてかずにぃが描いたの?」
かずにぃは真っ赤な顔して、恥ずかしそうに目をそよがせた。
「え?!・・・ああ」
「やっぱり」
「何が、やっぱり、だよ!」
「だって、下手だもん。相変わらず、絵が」
私がクスクス笑うと、「うせっ!」と真っ赤になりながら私を小突いた。
「センセー!だぁれー?この人ぉ??」
子供達がわらわらと私達を囲み始めた。
「えっとぉ、私は、『そのだはるな』と言いまして・・・」
そう言えば、かずにぃにとって私ってなんだっけ・・・・・・
困ってかずにぃの方をチラッと見た。
幼なじみ?
トモダチ?
イモウト?
コイビト?
婚約者??
何って言ったら良いのか答えあぐねていると、いきなり中学生くらいの男の子が私の手を握り締めた。
「あの。僕、『とくやまあつし』って言います。
おねーさん、キレーですね~」
すると、すかさずかずにぃが私達の間に割って入り、彼の頭をぺんっと叩いた。
「篤史!何、人のカノジョ、ナンパしてんだよ!!」
「かずにぃ、そんな、子供相手にむきにならなくても・・・・・・」
「子供じゃねぇ!男だよ!!」
かずにぃと篤史君はむきになって私に反論した。
「かっ、のっ、じょっ♪」
「かっ、のっ、じょっ♪」
子供達は一斉にカノジョコールを始めたものだから、かずにぃはますます真っ赤になり、私の手を引いて戸口まで連れて行った。
「後、30分もしたら終わるから、ここを出て右側の待合室で待ってて」
「・・・・・・ごめんなさい。突然来ちゃって」
「そんなのはいいからさ。具合が悪くなったら、そこにもナースコールが付いてるから」
「うん」
私が出て行こうとすると、「無理すんなよ」と腕をぐいっと引き寄せいきなりキスをした。
子供達は、「ぎゃー!!」「おおっ!!」「すっげぇ!!」と目をまん丸とさせながら床の上をのたうち始めた。
「いーだろぉー。悔しかったらお前達も、早く元気におおっっきくなってカノジョゲットしろよ~」
と、かずにぃはあっかんべーをした。
まるっきし、子供達と同レベル・・・・・・。
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