トオル君が次に連れて行ってくれた場所は鶴岡八幡宮だった。
「わぁ!ハトがいっぱいいる!!」
私は、初めて見る広々とした神社と沢山のハトに大興奮していた。
トオル君が、「ほら、ここが源平池で・・・・・・」なんて解説してくれていたけど、はしゃぎ過ぎて聞こえない。
「え?!聞こえないよぉ」と、スキップしながら私はハトめがけてダッシュした。
トオル君は、「しょうがないなぁ」の呆れ顔。
だけど、平気。
私はそんな彼の顔も好きだもん。
いち早くハトのエサをゲットして、私はしゃがみ込んで鳥達にエサをあげていた。
・・・・・・あれ??おかしい??
トオル君が来ない・・・・・・と思って彼を探して視線を彷徨わせると、中学生くらいの女の子達に囲まれていた。
「きゃー!カッコイイ!!」
「ちょーイケてるよね」
「はぅどぅーゆーでゅー?」
「一緒に写真撮って下さ~い」
・・・・・・ナンパされてる。
「ボク、ニッホンゴわっかりませーん、ので、しつれーします」
・・・・・・怪しげな外人と化して逃げようとしてる。
私は彼の困った顔がおかしくって他人のフリしながら遠くで笑ってた。
その時、私のすぐ側に立って、ハトにエサをあげていた子供が手を滑らせて、私の頭にエサをざーっとこぼしてしまった。
沢山のハトが私目掛けて飛んで来る。
「た、助けて!トオル君!!」
私はエサとハトを振り払いながら駆け出した。
「ハルナ!」
トオル君は、急いで私に駆け寄ると、セーターを脱いで頭に被せてくれた。
「はぁー。びっくりしたよ。大丈夫か?ハルナ?」
「ふっ・・・・・・。ひっく・・・・・・」
トオル君は震える私の頭をセーター越しにずっと「よしよし」って言いながら撫でてくれた。
恐かった・・・・・・。
小さい頃観てベッドで震えたヒッチコックの「鳥」って映画みたいだった。
私はトオル君の温かい腕の中で、小さい子供のように泣きじゃくってしまったんだ。
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「わぁ!ハトがいっぱいいる!!」
私は、初めて見る広々とした神社と沢山のハトに大興奮していた。
トオル君が、「ほら、ここが源平池で・・・・・・」なんて解説してくれていたけど、はしゃぎ過ぎて聞こえない。
「え?!聞こえないよぉ」と、スキップしながら私はハトめがけてダッシュした。
トオル君は、「しょうがないなぁ」の呆れ顔。
だけど、平気。
私はそんな彼の顔も好きだもん。
いち早くハトのエサをゲットして、私はしゃがみ込んで鳥達にエサをあげていた。
・・・・・・あれ??おかしい??
トオル君が来ない・・・・・・と思って彼を探して視線を彷徨わせると、中学生くらいの女の子達に囲まれていた。
「きゃー!カッコイイ!!」
「ちょーイケてるよね」
「はぅどぅーゆーでゅー?」
「一緒に写真撮って下さ~い」
・・・・・・ナンパされてる。
「ボク、ニッホンゴわっかりませーん、ので、しつれーします」
・・・・・・怪しげな外人と化して逃げようとしてる。
私は彼の困った顔がおかしくって他人のフリしながら遠くで笑ってた。
その時、私のすぐ側に立って、ハトにエサをあげていた子供が手を滑らせて、私の頭にエサをざーっとこぼしてしまった。
沢山のハトが私目掛けて飛んで来る。
「た、助けて!トオル君!!」
私はエサとハトを振り払いながら駆け出した。
「ハルナ!」
トオル君は、急いで私に駆け寄ると、セーターを脱いで頭に被せてくれた。
「はぁー。びっくりしたよ。大丈夫か?ハルナ?」
「ふっ・・・・・・。ひっく・・・・・・」
トオル君は震える私の頭をセーター越しにずっと「よしよし」って言いながら撫でてくれた。
恐かった・・・・・・。
小さい頃観てベッドで震えたヒッチコックの「鳥」って映画みたいだった。
私はトオル君の温かい腕の中で、小さい子供のように泣きじゃくってしまったんだ。
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