沈黙の春

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金環日食は見逃せない

2012-04-26 15:36:18 | 宇宙

http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/0420.html から。

太陽が月に隠されて指輪のような形に見える非常に珍しい現象「金環日食」が、5月21日の朝、日本の広い範囲で観測することができます。
この天体ショーが1か月後に迫るなか、観測グッズやツアーなどに人気が集まっています。
かつて天体観測少年だったという首都圏放送センターの野呂晋一記者が解説します。

天文学にはまりました

父と一緒に澄んだ冬の夜空に広がるオリオン座を見たのをきっかけに天体観測にのめり込んだ少年時代。
以来、日食などの珍しい天文現象は欠かさず観察してきました。
それでも、金環日食は見たことありません。
なぜなら、私が育った東京で、金環日食が前回観測されたのは江戸時代、173年も前のことだからです。

金環日食とは

金環日食とは、地球と月、それに太陽が一直線上に並んだ時に、月に隠された太陽が指輪のような形に見える現象です。

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国立天文台によりますと金環日食が日本で観測されるのは、昭和62年(1987年)の沖縄県以来、25年ぶりですが、今回は、観測できる範囲が九州南部から四国、近畿、東海、関東、そして福島県にかけての太平洋側の帯状の地域と非常に広いのが特徴です。
日本で、これほど広い範囲で金環日食が見られるのは、実に平安時代以来のことです。
次に日本で金環日食を観測できるのは、18年後の北海道。
東京で見られるのは、300年後の2312年で、私も今回は「絶対に見逃せない」と思っています。

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観測できる時間帯は東京の場合、太陽が欠け始めるのが午前6時19分ごろから、そして7時31分ごろから37分ごろにかけて「金環」が観測できるということです。

日食グラス大人気

この天体ショーを前に観測グッズやツアーなどに人気が集まっています。
東京・渋谷にある大型雑貨店では、3月末から金環日食を観測する際に必要な目を保護するめがねなどを集めたコーナーを設けています。

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フレームが紙でできた数百円程度のものから、太陽を3倍の大きさに拡大して観測することができる双眼鏡タイプのおよそ2000円のものまで、さまざまです。
売り場の担当者は、「とても売れ行きがよいです。これからさらに売れ行きが加速するのではないでしょうか」と話していました。

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観光業界も期待

一方、ホテルや旅行業界なども、特別な場所で金環日食を観測できることを売りにしたツアーを組むなど、盛り上がりに期待を寄せています。
東京湾を船で観光するツアーを行っている東京・港区の会社では、ビルなどに邪魔されない海の上から金環日食を観測できるツアーを企画しています。
早朝にクルーズ船で羽田空港沖に向かい、日食が始まる午前6時すぎから午前9時すぎまでのおよそ3時間、たっぷりと日食を観測できるということです。
このツアー、ことし1月に売り出したところ2週間ほどで売り切れたため、急きょ、追加を決めたということで、まだ、席には多少の空きがあるということです。
クルージング会社の小倉博明船長は、「これほどの反響があるとは思ってもみませんでした。私にとっても金環日食を見られるのは一生に一度の機会だと思うので、とても期待しています」と話しています。

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また、東京・新宿区のホテルでは、当日の朝、普段は昼と夜にしか営業していない最上階の展望レストランを、特別に朝から営業することを決めました。
ゆったりと朝食を食べながら、金環日食のほかスカイツリーなどの景色を楽しめるというのが売りです。
宿泊客の予約以外は当日受付で、連日、多くの問い合わせが寄せられているということです。
ホテルの波木琢治料飲部副部長は、「貴重な機会ですので、地上235メートルの世界から東京の景色と金環日食を多くの人に楽しんでもらいたいです」と話していました。

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当日の天気は

ただ、気がかりなのは当日の天気です。
東京管区気象台によりますと、5月21日の過去30年(2010年まで)の天気は、▽晴れが63.3%、▽曇りが13.3%、▽雨が23.3%となっています。
観測グッズを売っていた店でも、売り場のコーナーにてるてる坊主をたくさんつるすなど、当日が晴れるよう願いを託していました。

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注意も必要

一方、金環日食の観測には注意しなければならない点もあります。
今回の金環日食は、通勤や通学途中の多くの人が見ることが予想されますが、通常の太陽と同じように、直接見ると網膜を痛めてしまい、最悪の場合失明するおそれもあります。
国立天文台や日本眼科学会では、観測する場合には通常使うようなサングラスや色のついた下敷きなどではなく、必ず専用のめがねなどを使うよう注意を呼びかけています。

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