挑戦!シナリオライター(映画・ドラマ)

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ベガーズオペラと宮菜穂子さん

2006-08-18 23:18:23 | ドラマ・映画
1月に日生劇場で上演された舞台「ベガーズオ
ペラ」のDVDを観ていて思ったのですが、この
舞台も翻訳劇で、イギリスの下層階級を題材
にしています。
ところが、ほとんどの観客はそんなことを意
識して見てはいません。楽しんで見ています。
宮菜穂子さんの身体能力の高さも良くでてい
ます。

そして、今、宮菜穂子さんが出ている「血の
婚礼」はスペインを舞台にしています。

さて、何が言いたいかというと、どちらも日
本と違う文化で生まれた舞台にも関わらず、
観客を楽しませるという視点があるかないか
という点です。

悪くはないけれど物足りない、それが「血の婚
礼」の演出・脚本で「ベガーズ・オペラ」は面
白い。

その差が、舞台の出演者の演技力という話題に
摩り替わってちょっと語られているのが残念で
す。

幸い宮菜穂子さんはその中でも好意的に感想は
書かれてたりしますが、ことこの舞台に限ると
俳優陣の良し悪しが言えるのは、主演付近の花
嫁、花婿、花婿の母親、レオナルド、この4人だ
けでしょう。
他は演技するシーンが十分に与えられていないと
思っています。

この舞台は演出・脚本に無理がある。と長年舞台
を観ている私は思います。

人の感情の動きを飛ばしたシーンが多いこの舞台
で、出演している俳優陣はよく演技していると思
います。
初日は、バラバラに見えましたが、一週間後には
まとまりがある舞台になっていました。

日曜は千秋楽、多分一週間前より良くなっている
でしょう。
最初の一週間で演技が・・・と思って引いた方、
もう一度見に行ってみて下さい。

多分、少し変わった印象を持つでしょう。

この舞台、再演するならもう少し観客を楽しませ
るという視点で作り直すべきだと思います。

それから、以前よりTPTは舞台作りが雑になってい
るとも思っています。
初演のナインと再演のナインの落差がその証明でし
ょう。

古くからTPTというと小劇系でありながら格上と演
劇になじみのある人間からすると思わせている神話
が最近崩れつつあることも主催者は意識すべきでし
ょう。

演劇が死につつある、そんな危機感を最近の私は持
っています。