水に浮かび物思う

カリフォルニアの海でカヤックに出会う。キャンプやハイキングの話も。

北アルプスへ

2007年08月22日 | キャンプ

友人二人と企画していた北アルプスの登山に行ってきた。ルートは、折立-太郎平-薬師沢小屋(泊)-雲ノ平-高天原(泊)-雲ノ平(泊)-薬師沢小屋-太郎平-折立、の予定であったのだが、山の天候が急に悪くなったため太郎平の山小屋で一泊して下山することにした。というわけで今回は写真を少しだけ。



折立のキャンプ場(無料)で一泊。夜に星を見るために舗装されていない道で仰向けに寝ていたら流れ星を二つ見た。きっとペルセウス座流星群だろう(たぶん)。目が慣れてくるにしたがって無数の星が見えるようになってきた。天の川が見える。これが銀河なんだなあ、と山下清のようにつぶやいてみる。

すると人がやってきたので、挨拶をしてみると、その人は星博士で星のことはなんでも知っている方だった。こっちにくるといいですよ、といって広い場所に案内していただいた。するとそこでは見事なまでの満点の星空がぼくたちを待っていた。わあーっと歓声をあげるぼくたち。星博士の持っていた星座表を借りてみる。北が上、南が下、とあわせると西が右にきて東が左にきた。あり?おかしいな?と思ったのだけれど、要するに星座表というのは表を頭上に挙げて見るものなので、この方位で正しいのだと知った。なーるほど。星博士の説明は大変すばらしいもので、星に対する愛がそこかしこに感じられた。こういう人に理科を教わったらさぞ楽しいと思う。ぼくたちは丁寧に礼を言って彼と別れ、サイトに戻って幸せな気分でウイスキーを呑んだ。



翌朝は3時に起きて撤収をし、4時過ぎには登山道に入った。森林地帯は決して楽なのぼりではない。ヒーヒーフーフーといいながら、ぼくたちは歩いて、歩いて、歩いた。キャラメルとすこんぶが実においしい。粉ポカリは偉大な発明であった。そしてとうとう太郎平についてそこでビールを飲んだとき(500cc缶で700円)、ビールを発明した人は大天才だと思った。グビグビグビーと飲んで少し涙目になるこの快感。まったくこの国はどこでもビールが買える。俗っぽくていやだけど、置いてある限り買わないわけにはいかない。いやコレはしかし、うまかったなぁ、あのビール!!



山小屋に初めて泊まった。素泊まり5500円。頼めば食事も出してくれる(朝5時と夕方5時)。女性もいるにはいるのだけれど、なんというか凄まじく男ワールドである。靴箱にならんだ泥だらけの登山靴はそれだけで圧巻だった。押入れのように仕切られた二階の部屋を与えられた。カプセルホテルの原点はここにあるのだな、と思いながらむき出しの木の天井を眺めていたらすぐ眠りに落ちた。夕方の6時頃だったと思う。



翌日も3時に起きて4時過ぎには下山を開始した。少し歩くと朝焼けが始まった。山では朝焼けが見えると天候が崩れるそうである。たしかに、下界のほうは重たそうな雲に覆われていた。

下山をした後、ぼくたちは富山観光を少しして岐路に着いた。帰るころには山の天気は大荒れで稲妻が縦横無尽に走っていた(一度真横に走った)。あそこで下山してよかったと、みんなでほっとした。また同じメンバーでぜひ北アルプスを登りたい。


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4 コメント

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海抜0メートルの旅人より (カヤッカー)
2007-08-22 18:17:24
こんにちは。
北アルプス。 私ほとんどいつも海抜0メートルの世界だけですが、山の写真を見ると、やっぱりきれい。
信州の山は、乗鞍にドライブに行ったり、新穂高ロープウエイで上がったりしただけの経験しかありませんが、自分の足で登ると、また感慨が違うでしょうね。 良い旅でしたね。

それにしても、缶ビールが700円ですか! でもやっぱり、私でも買っちゃうだろうなあ。 いかにもおいしかった感じが伝わってきました。
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Re: 海抜0メートルの旅人より (サトウ)
2007-08-22 20:49:12
こんにちは。コメントありがとうございます。
ぼくは登山の経験はあまりありませんが、それでも山で得られる感動は、舟の上で得られるものとはまた違っていてよいものです。
ただ両者に共通しているのは、自分の力で少しずつ先に進むことによって感動に近づいていくということでしょうか。

そして! その感動に浸りながら飲むビール!!
もう、言葉はいりません(笑)。
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山といえば (てっさん)
2007-08-24 00:13:03
日本の高山は上った事は無いのですが、北アルプス等は評判いいですね。山岳関係の本は読んでいて、一度は高山に行ってみたいものですが、結局カヤックにまってしまい連休はカヤックに使ってしまいます。山といえば、ネパール旅行の時、1人でヒマラヤトレッキングに行って高度2800m程度のところで体調を崩し高山病に、ふらふらになりながら山賊出没地帯を通って何とか山を下り、途中のホテル(山小屋みたいなものですが)に倒れこむように宿泊して事なきを得ました。あのホテル1泊80円でしたが、帝国ホテルのスイートルームみたいなものでした。

 でカヤック購入されたのですね。記事楽しみにしていますよ!
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Re: 山といえば (サトウ)
2007-08-24 07:13:59
こんにちは。今回北アルプスの奥地にはたどり着けませんでしたが、それでも連綿と続いていく山の景色を見ていると「コ、コレが日本か!」と感じ入ります。

ネパールの山で一人でトレッキングをされたのですね。てっさんさんはすごい行動力を持ってますね。ぼくは今のところ幸運にも高山病にかかったことはないのですがアメリカの3000m級の山のスキー場でワインを二杯飲んだら、その後ずーっと酔いが醒めずヘンな感覚でした。

その点シーカヤックは海抜0mの世界なので少なくとも高山病にはかかりませんね。山賊もいませんし。まれに海賊がいることはあっても(なーんて)。

山での単独行はぼくには出来そうもありませんが、友人と一緒にこれからもこの国の山に触れていきたいと思います。
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