第一回幕張グラベルクリテリウム
ややひび割れて古びた走りにくいアスファルトを走破するのが好きだ。
去年あたりから飯能の至る道路はキレイに舗装が直されて「走りやすくなってしまい」つまらなくなった
マウンテンバイクを始めたいけど簡単に機材を揃えられない。
でも欲しい、走ってみたい。
でも買えない。
そんな時に知ったのが去年京都で始まったグラベルクリテリウム。
ロードレーサーを使って未舗装路をかっ飛ばすレース、おれが望んでたのコレだ!と。
でも、京都。簡単には行けないなぁと思っていた所で
関東(幕張)で初めて開催されることになったので迷わずエントリーを決めた。
●インターミディエイト 2位
場所は幕張、スターライトなんとかというシクロクロスのレースをやっている場所らしい。
1周700m弱を20周、ちょうど30分くらい。
ターマック5割、ダート5割といった感じ。
ホームストレート、バックストレート以外は芝と土で
アップダウンはほとんど無し。
オフロード未経験、練習なしで挑んだので
慣れない路面状況をどうしてよいかわからず怖かった。
特に段差やバンプを越える技を全く知らないので
他の人の走り方を見て真似た。それが正しいのかもわからず・・・。
タイヤはこの日のために用意した28Cだが
空気圧もよくわからず、5気圧くらいで試走したがツルツル滑って
怖かったので3気圧まで落としたがそれが正解だったのかよくわからないが
転ばずに済んだのは幸い。
MTBもシクロクロスもやったことないけど「脚力でなんとかいけるだろ」。
試走して直ぐに甘い考えだと気づく。
脚力5割、テクニック5割くらいだろうか、、
メカトラもなく転ばず完走できれば上出来だろう。
「なんとなくこの辺りだろう」と出走クラスはインターミディエイトにしたが
スタート地点に並ぶ、シューズ達を見るとみんなマウンテンバイク用で
オフロード未経験者は多分自分だけという心細さを感じながらスタートの号砲を待つ。
クリートキャッチがのろまでいきなり5位。
前方の3名は集団となりどんどん離れて行ってしまい
1周終えていない時点で
「表彰台はないな、、」とがっかり。
まぁベストを尽くせばいい。
とはいえ家族が応援してくれているのでいいとこ見せたい。
5周くらいでメカトラで止まってた人を交わして多分4位。
お!まじめにやってればいいことあるかも、、
さらに数周後にもう一名(メカトラ?)止まっていたのを抜く。
周回遅れみたいなのも何回か抜いて
自分より前の人か後ろの人か、順位がわからない。
「おれは何位〜?」と叫びながら走ると 実況のがらぱさんが「2位だよー」と教えてくれた。
おお!いいね。
そしてさらにさっきまで前には誰も見えなかったのがはっきり見えてきた。
これはもしかしたら1位の背中か?いや周回遅れか?よくわからない。
次の周で「何秒遅れ〜?」とまた訊くと
「タイムギャップ15秒〜」。
それ以来、タイムギャップを毎周回実況してくれるので面白くなってきた。
残り9周で8秒まで縮めたが1位は踏みなおしたようで残り5周で10秒、12秒と離されては
10秒までまた縮めるがなかなかそれ以上縮まらない。
残り3周程、
これ以上踏みまくっても並ぶことすらできないと解ったので
「転べ!転べ!」と祈る。
落車してくれたら10秒あれば抜かせる。
更に最低2位を守るために丁寧に丁寧にコケないようにとペースで走ることにしたが
結局勝つことはできなかった。
ヒルクライムと同じでじっくりと長時間踏み込んでいくのが出来ない。
踏んでいける脚力はあるが気持ちが続かず弱い。
「テクも脚もないので前走者が転んでくれることを祈りながら走りました」とコメントしているとこ
なおき、千葉さんに続いてやっとこのジャージで表彰台に上がれた
ことに気づいた。
せっかくなのに真ん中じゃなかったことが悔やまれる。
ゴール後に尊敬する三船さんと少し話しをさせてもらった。
今日を楽しみにしていた気持ちと、また来年も開催して欲しいと伝えたら
来年もその予定だと聞き三船さんから握手してくれたのが嬉しかった。
30分後にこどものレースは3周で1〜3年生の混合クラス、
多分うちの子だけが小学一年生、さらに
9名のうち8人全員がイオンバイクのチーム所属だったが
臆することもなくスタートと同時にニコニコしながら走っていった
姿がとても「らしいな」と印象的だった。
テクニックも脚力もスタート前からビリなのは分かっていたが
彼なりに全力で最後まで走りぬいた。
2周目から泣きながら走っていたが何故だかわからない。
ギヤチェンジできてなく、小さいギヤでくるくる回してスピードが
出てない。
見えない区間で転んでディレーラーがイかれたのか、、。
頑張れ!
すぐにでも自転車を降りて泣きついてくるんじゃないか?というくらい
激しく泣きながら、それでも走り続けた。
みなさんから沢山の拍手をいただきながらビリッケツでゴール。
すぐに駆け寄ってあげた。
「どうした?なんで泣いてる?」
くやしいよ〜 びえーーん え〜〜ん
今まで出たレースで悔しいそぶりを見せたことは一度もなく
競うことに興味がなくて平和主義でマイペースな性格だからこの言葉にうるっときてしまった。
最後まで走り続けた姿も嬉しかった。
帰りの車で「きょうがんばったからおもちゃかってよ」だって。
こどもってやつは・・・
-Fin-