夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

大津絵 その5 槍持奴図 

2011-06-14 06:05:00 | 日本画
どうも最近はトラブルというか、思いもかけない事象に唖然とすることが多い。
自分の責任として解決しようとする意欲が見えてこない・・・、誰かが何とかしてくれるだろう、俺の責任ではないという意識がトラブルを悪化させているようです。
社内で書類を作るのこともさりながら、肝心の相手先に自ら出向き、交渉することが肝要なのです。要は当事者意識で物事に当たらないとなんら解決策は出てきません。
これもまた組織を頼りすぎて、虎の威を借りていることと意識の根底は同じなのです。

少しずつ、無理せず購入してきた大津絵も第5作目となりました。たいがい貧相な軸装か、「まくり」の状態ですので、額装にすることが多くなります。

今回の作品も額装にしました。「坊主絵」と同じ額装になります。

大津絵 その5 槍持奴図 
紙本着色 画サイズ:縦715*横250

毛槍を担ぎ大名行列の先頭を歩く奴の図。

まさに大名家の威光を知らしめるかのように、往来を睥睨し、居丈高に練り歩いています。もっとも、他の大津絵ではその威張った様子を面白可笑しく諷刺されてしまうのですが、この絵ではそんな嘲笑とは無縁です。




奴の威勢のよさは庶民の憧れでもあったようで、これも大津絵十種に選ばれています。護符としての効能書きは「道中安全」でした。



虎の威を借りて、威張るような御仁の多いのは世の常でして、その厚顔さには敬服することさえあります。



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2 コメント

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ブログの前半は (米吉)
2011-06-14 23:03:05
至極共感致します。
やはり、足100歩です。
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ともかく (夜噺骨董談義)
2011-06-15 06:03:00
ともかく何とかするしかありません。がんばりましょう。
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