夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

魚籃観音図 野田九浦筆 その5

2019-02-25 00:01:00 | 掛け軸
本日は先週からの続編で「観音様」の作品の紹介となります。

魚籃観音図 野田九浦筆 その5
絹本水墨淡彩軸装 軸先象牙 合箱
全体サイズ:縦*横  画サイズ:縦1090*横420

 

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魚濫観音とは波を泳ぐ鯉の背に乗っていたり、魚の入った籠を持っていたりする姿に作られる観音菩薩で、魚売りの美女に身をやつしたという中国の伝説に起源があるといわれている。岬や港町で、大漁を願って祀られていることが多いようです。

三十三観音像の一つ。邪悪な鬼や毒蛇に遭遇しても、この観音を念じればたちまち無害になるといわれています。特に安産を始め女性特有の煩悩を除去するとともに、航海の安全と大漁をもたらす観音である。魚濫観音と馬郎婦観音とは同体とされています。

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描いた野田九甫の作品は他にもいくつかの作品を本ブログにて紹介していますので、野田九甫の経歴の説明はそちらを参考にしてください。



野田九甫は本ブログで数多く紹介している我が郷里の画家の寺崎廣業の門下生で寺崎廣業の鑑定も行っています。その関係で当方でも野田九甫の作品をいくつか蒐集することになりましたし、また祖父の代に野田九甫の作品が所蔵していたことにも蒐集の起因となっています。



テレビでノーベル賞受賞の大村智さんが初めて買った絵が野田九浦の「芭蕉」だと、その作品の掛軸を紹介されていたことは本ブログでも紹介しました。

 

「魚濫観音図」を描いた作品は幾つか本ブログで紹介されていますが、そのひとつに下記の作品があります。

魚濫観音図 山田敬中筆 その2
絹本着色軸装軸先木 合箱入
全体サイズ:縦1975*横529 画サイズ:縦1080*横395



神様や仏様を描いた作品には落款を記せず印章のみの作品は多々あり、「魚濫観音図 山田敬中筆 その2」についても印章のみの作品となっています。特に安産を始め女性特有の煩悩を除去するという観音様であり、この作品を入手して後に還暦を過ぎて初めての子宝を授かりました。



三十三観音像の一つ。邪悪な鬼や毒蛇に遭遇しても、この観音を念じればたちまち無害になるそうですから、この御仏も大切にしなくてはいけません。



展示室は下記のようにして飾りました。


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