「何故ゲームを買うのか?」
これを問われた時、人はどう答えるか?
「そのゲームをやりたいから」こう答えるにだろう。と言うか、これ以外に答えがあるのか?
……あるんだな、オタには。
例えば「品薄になりそう(希少価値が出そう)だから」。
主要メディアが光ディスクになってからはプレミアゲームは減ってしまったが、今でも限定版等でたまにそういうゲームが出る。
定価を超えて価値が出るゲームは滅多にないが、ある程度高値安定だと所有欲を満たしてくれるものだ。
プレー目的に加え、投資の為の購入。ある意味一般的な買い方かもしれん。
更にオタ臭い動機として「お布施の為」なんてのもある。
応援してるメーカーや制作者が関わったゲームは、さして興味がなくても、作り手を儲けさせる為に、買って金を贈る。
一般人理解不能のドン引き動機だが、理解する必要皆無なので放置していればいい。棲む世界が違うのである。
そしてオタ買いの究極としては「複数買い」だろうか。同じゲームを2~3本、或いはそれ以上買う。
ポケモン等、セーブできるデータ数が少ないゲームなら普通にあるかもしれないが、これはそのケースではない。
2個目3個目の箱は開封しないのに、買うのだ。目的は「店舗固有の特典が欲しい」「保存用、布教用、観賞用」などだ。
ま、知らない方がいい世界がこの世にはあるのである。人の金を人がどう使おうが自由だから別にいいじゃねーか。
おしめんの為に同じCD5500枚買おうと別にいいじゃねーか。人の勝手じゃねーか。
……いや御免、正直さすがの俺もアレは……基地g……言うまい、か。
んで俺の場合、上述した理由のうち、実は「やりたいから」以外で買うことは殆どない。
そう意味ではあまりオタ臭くないが、それ以上に歪んでると思われる動機でゲームを買う事が多く、いつも苛まれる。
「安いから」。
ああ、おかしいね。どう考えてもおかしいね。
もちろん、「やりたいゲームが安かった」なら、それはとても嬉しいことだ。喜んで買って、プレーすればいい。
しかし「安かったから欲しくなった」は、我ながら理解不能だ。何なんだその動機は。その欲求は。
ゲームはプレーしてナンボの娯楽品である。価値はソフトに入ってるデータにあり、価格はそれに直接関係がない。
「買うほどではないけど興味があった」ゲームが安くなってた、そういう理由なら購入も不自然ではない。
だが「安かったから興味が湧いた」では、文脈が繋がっていない。人としておかしい。オタとして間違ってる。
でもこれ、俺にはもう完全に染み付いた動機なんだよな。おかしいのは分かってるが、自然なんだよ。
安いゲーム、魅力的なんだよ。もう開き直るしかなくなった。いいだろ人の勝手じゃねーか! ほっとけよ! でももっと構ってよ!
はぁ……。
つーわけで「ロックマンゼロ コレクション」である。。
説明すると、2002~2005年の間、GBAで展開されていた「ロックマンゼロ」シリーズ4作を、DSで1本に纏めた作品である。
4作を区切りなく遊べるモードと、イラスト鑑賞モードが追加されてるが、元の作品も完全移植されている。
これの廉価版が、先日発売された。定価2100円。4で割ると、1作辺り525円。
俺は売価1600円(新品)で購入した。てことは1作辺り400円。なんと安い! なんと優れたコスパ!
俺がクロスレビューならこれだけで8点は確定だ。安いは正義なんだよ。この場合粗製で安いってわけでもないしな。
価格に釣られるが如く、サクッと買った。内容に興味がなかったわけではないが、一番の動機が価格であるこた間違いない。はぁ。
ちなみに廉価版でもクラブニンテンドーで早期購入ボーナスが貰えることを、この作品で初めて知った。
廉価版は値崩れがあまりないし、欲しいなら発売後すぐ買うのが得ということなのだろう。
安売りゲー購入道、まだまだ奥が深いナリ。はぁ。
ロックマンに関しては、俺もファミコン時代から慣れ親しんでいる。
伝統と実績、個人的な愛着もある比類なきアクションゲームシリーズである。
初代シリーズのファミコン版は十人並みにやった。2年前には初代系譜の続編「9」もプレーした。
エックスシリーズは未プレーだったが、3年前に「X3」「X4」を連続でプレー。
ここでX3の極悪難度に血反吐を吐き、泣きながら必死でクリアーした。今思い出しても恐いゲームだった。
そして現行最新シリーズである「流星のロックマン」は、値崩れで縁があり、3作全てプレーした。
ジャンルがアクションRPGになっており、難度も随分下げられているが、ロックマンはロックマンだ。
引き篭もり少年が世界最強のリア充になっていくサクセスストーリーに興味あるならマジお勧め。
畜生。
よって「ロックマンゼロ」シリーズは未プレーである。「エグゼ」シリーズも含め、GBA時代のロックマンには
殆どノータッチだったので、いずれ機会があればと常々思っていた。多分。うむ。
取り敢えずプレー開始だ。4作連続モードは難度が下げられているとの事なので、俺はオリジナル版をプレーする事にした。
当然だろ? GBA版より難度が下がってるなんて、そんなのやったら俺様のプライドが傷つくってもんよ。
サクッとロックマンゼロから開始し、順次2~4も制覇していってやる。
ロックマンと言えば高難度で知られているが、まぁ所詮、GBA時代の、ゆとりガキをターゲットにしたシリーズである。
今も昔もアクションゲーをやりまくってる俺が、多少の苦戦はあるにせよ、今更こんなもんに困る道理はない。
さ、かかってきなさい。ちょろんと遊んでやっからよ。
いぎゃああああああああああああああああああああああああああああ
まただ、またやられたよ。
先日の「風のクロノア」以来だろうか、この気分。
まぁ今回は俺が端っから油断してかかったから、自業自得である。
全く、なんでこの世にはこう極悪アクションが多いんだ。なんで俺はこうゲームが下手なんだ……。
難しかった。物凄く難しかった。
今作は、数々のミッションをクリアーしていき、物語を進めるゲームである。
各ミッションは概ね旧ロックマンの1ステージに該当し、フィールドと雑魚戦、そして最後にボス戦。
ボス戦が最初に入るミッションなどもあるが、基本的に旧来のロックマンと同じであり、そういう意味では親しみやすい。
……だが難度は、少なくともファミコン時代のロックマンは軽く超えていると思う。あな恐ろしやゆとりっ子。
GBA時代のガキどもはこんなロックマンをひょいひょいこなしてたのか。若人への見解を改めねばならんかもしれん……。
と言っても、各ミッションの道中はさほど難しくない。いや簡単だった。
雑魚敵の攻撃は緩いものばかりで、被ダメージもでかくない。まぁ画面スクロールにより激しく復活するので、鬱陶しくはあるが。
ふと思い出したが、これはX4でゼロを使用した時と同じ印象だな。あの時と同じく、俺は剣を主に使ったからな……。
してフィールドが簡単なんだから、何が難しいかって、もちろんボス戦だ。
これが、凄い。ハッキリ言って、初見だと絶望以外の何物でもない。
攻略を組み上げる次元に至ることすらできず、10秒ほどで完封負け。唖然呆然愕然悄然、言葉にならない。
これは一体何なのか。「分からん殺し」にも程がある。これは一体何なのか。顎が外れるかと思った。
あまりにも強すぎるから「これは後で挑むべき超強力ボスに違いない」と思い、他のミッションにも挑戦してみた。
しかし、現実は何も変わらなかった。どのミッションにも真・豪鬼みたいなボスが登場し、考える間もなく全ボッコ。
文字通り全く歯が立たない。このゲーム、難度設定あったっけ? 俺ハードモード選んだんだっけ? あひゃひゃひゃひゃ。
まぁ元来、ロックマンのボス戦はこういうものである。
初見で勝てる奴など殆どおらず、しばらくはボコスカにやられまくる。
何度もボコられるうちに、敵の動きに法則を見出し、攻略を組み立てる。やがてはノーダメージで倒せるようにもなる。
アクションゲームとして清く正しい、そして俺がこよなく愛するプレースタイル、ロックマンはそういうゲームである。
今作もそのロックマンの血をきちんと受け継いでると言えばその通りなのだが……旧作よりえげつないのが、被ダメージだ。
今作のボスキャラはどいつもこいつも攻撃力が非常に高く、一撃食らうだけで体力をごっそり持って行かれる。
このせいで「負けを前提にじっくり戦い、弱点を探す」という攻略が非常にやり難いのである。
ゲームを進めるとゼロは色々パワーアップするが、防御や体力に関しては基本的に初期状態から変わらない。
ボスの鬼パワーへの対処は、結局動きを見切り、攻撃を避けることしかない。
なのにその為にじっくり戦うことを許してはくれない。非常に厳しい作りである。
更にボス戦の難度を高めているのが、残機だ。
今作は一応残機制の古き良きアクションゲームになっている。そして初期残機は2だ(2回までミス可能)。
フィールド上の1UPアイテムを取れば残機は増やせるが、得点やステージクリアー等で自然に増えることはない。
ここまでは別にいいのだが……問題は残機の扱いだ。
旧ロックマンでは、ゲームーオーバーになると「コンティニュー」という形で再開が可能で、その際初期状態から再スタートできる。
しかし今作はコンティニュー制ではなく、データセーブを使った継続制?になっている。うーむ、上手く説明できない。
つまりゲームーオーバーになっても、「初期状態からコンティニュー」が出来ず、あくまで「セーブデータからの再開」になるのだ。
これで何が困るかって、残機が少ない時、例えば残機ゼロの状態でステージをクリアーし、セーブしてしまった場合だ。
無茶苦茶強いボスを何とか倒し、ミッションをクリアーしたが、2回死んで、残機は0になってしまった。
この状態でセーブすると、次なるミッションに挑む際は、当然残機0を継続し、1度死ねば終了の背水モードになってしまう。
旧来のロックマンなら、この状態で死ねば、残機を2に戻して再開することが出来た。
しかし今作の場合、戻れるのはあくまでセーブデータ。つまり残機0状態からの再開しかできないのである。
こうなってしまってはもう、攻略なんて出来たものじゃない。
一瞬で殺されるボスどもの攻撃をじっくり見なきゃいけないのに、残機がないからそのチャンスはたった1度。
負ければセーブデータからやり直せるが、当然ステージの最初からになり、また道中をえっちらおっちら進まねばならない。
ハッキリ言って、こんなことやってられない。ゲーム下手な奴が残機0でセーブしちまったら、殆どハマリに近い。
従って今作のミッションは、ただクリアーするだけでなく、残機に余裕を持って、最低でも初期の2は残して突破しなければならないのだ。
ただ倒すだけでもひと苦労なのに、突破条件すら厳しい鬼仕様。
残機を潰し、甘えてクリアーしたら、そのツケがキッチリ後で回ってくる。
ガキにこの世に厳しさを叩き込む為にこの仕様にしたんじゃなかろうか。冷たい、冷たいよ。
多くのステージには1UPアイテムが置いてあるが、嫌らしい場所に配置してあるケースが殆どで、
1UPを取ろうとしてミスしてしまう本末転倒死はザラ。そもそも取れてもたった1UPではあまり意味がない。
2UP以上配置してある残機稼ぎ可能なステージも、俺がやった限りでは見当たらなかった。
結局残機を増やすのを目当てにするようではダメで、出来うる限り死なないようプレーするしかないのだ。
それを最初のミッションから。最初から厳しいミッションしかないけど。嗚呼嗚呼。
そして操作性、これも今作の難度上昇に大きく貢献している。
今作で使用するボタンは、十字キーは当然として、ジャンプ、ダッシュ、主攻撃、副攻撃の4種類存在する。
これだけなら何ら特筆すべきものじゃないんだが……問題は、プレーするにおいて「同時押し」を只管要求されることだ。
今作のダッシュは「ボタンを押せば一定時間走る」ではなく「ボタンを押し続ければ一定時間走る」仕様になっている。
つまりダッシュし続けたければ、ダッシュボタンを押し続けなければならない。指を離せばそこで終わってしまうからだ。
では滞空時間と距離が大きく伸びる「ダッシュジャンプ」を出すにはどうすればいいか?
当然ながら、ダッシュボタンを「押しながら」、ジャンプボタンを押す必要があるのだ。
ダッシュもジャンプもプレー中頻繁に使用するので、これだけでも指に結構負担がかかるが、ここへ更に攻撃ボタンがのしかかる。
後述するが、ゼロの武器は「溜め攻撃」が可能だ。ではどうやって溜めるのか? ……もちろん、ボタンを押しっぱなしにするのだ。
溜め攻撃は特にボス戦で有効で、少なくとも俺はフル活用してプレーした。必須テクニックであると思う。
だがもちろん、溜めている間ボーっと待っててくれるような正義感溢れるボスは今作には登場しない。
いつでもどこでも激しく攻撃を仕掛けてくる。こちらはそれを避けねばならない。
ボスの攻撃だからその範囲は広く、ダッシュジャンプを使わないと避け難いものも多い。
さて、ここで想像してみよう。攻撃ボタンを押しっぱなしにしながら、ダッシュボタンを押しっぱなしにし、ジャンプする。
……非常に指が痛かった。攣る(つる)かと思った。やり難いにも程がある。
一応ボタンコンフィグは細かく可能で、LR含めて好きなように配置することができる。
またダッシュは横2回でも出せるので、これに慣れればボタンの負荷が一つ減り、随分楽になるだろう。
しかし今作のゼロを自由自在に操るには、相当な指先の器用さ、ゲームの上手さが要求されると思う。
俺はここでも己の下手さをこの上なく痛感した。溜めをすぐ解除してしまうし、押し間違えが多発するし。
ちなみに主武器と副武器を併用する事も可能で、つまり主を溜めながら副で攻撃しつつダッシュジャンプ……という
ボタンフル使用のプレーも可能なのだ。恐らくゲームの上手いおガキさん達はそうしてプレーするのだろう。
はぁ。
考えてみたら、オリジナルのGBA版はボタンが少なく、LR強制使用だったから、このDS版よりもっと大変だったかもしれない。
いや初代GBAなら、DSよりはアクション向きな形だから少しはマシかもしれん。試したいとは思えんが。
ニンテンドーDSは激しいアクションに向いてない。そう設計されていない。ちょっと悲しい。
……と。
何やこの世の終わりのような難しさを訴えてきたが、こんな俺でも一応ゲームをクリアーできたのだ。
取り敢えず様々なミッションに挑んでみて、比較的、比較的楽なボスに的を絞り、時間を掛けて再挑戦を繰り返し、何とか倒せた。
すると……ニヤリ。さぁ反 撃 開 始! である。
今作の主人公はゼロなので、ロックマンらしい「ボス能力会得」のシステムは搭載されていない。
ゼロの武器は最終的に4種類になるが、それらはゲームを進めていくうちに自然に手に入るようになっている。
そしてこれらの武器は、使っているうちに、性能がどんどん上がっていくのだ。
具体的には、連射や溜め攻撃が可能になる。使い減りするものではないので、純然たるパワーアップだ。
どうやら倒した敵の数がそのまま経験値になり、一定数に達するとレベルアップするようだ。
となればやる事は簡単、敵を倒せばいい。じゃあ敵を倒すには? ミッションに挑めばいい。
そう。
ミッションをクリアーし、武器をガンガン使えば、性能が上がる。
さすれば次のミッションに行く時、ゼロの性能は前回より上がっているのである。
もう一つ、ゼロの攻撃には「属性」の概念がある。無、雷、炎、氷の4種類だ。
大半のボスには弱点属性が設定されているが、スタート時は属性攻撃を可能にするアイテムを持っておらず、無で挑まねばならない。
そうすると、ボスは非常に固い。なかなか死なない全然死なない。これが更に難度を上げている。
だがしつこく頑張ってボス(固定)を倒すと……属性攻撃アイテムをゲットできる。
そうなればニヤリ、もうこっちのものだ。
属性攻撃のこうかはばつぐんで、弱点を突いて溜め攻撃でも当てれば、さしものボス相手でもごっそり体力を奪える。
中盤以降はあまりにあっさり倒せるので、拍子抜けしたボスもいたほどだ。序盤では考えられない事態だ。
そこまでプレーしていれば武器能力も比例して上がっており、ゼロの攻撃はますます強力になる。
加えて、ゲームに慣れ、操作が熟達していくという物理的効果もある。
気付いた時には、あれだけ恐れおののいたボス達もせいぜい薄い壁でしかなくなっていた。
とどのつまり、今作が一番難しいのは、最初のミッションに挑戦する時だと思う。
敵の強さは最初でも最後でも変わらない。だがゼロの性能には歴然とした違いがある。そして最初はゼロからスタートだ。洒落。
これじゃ最初が糞しんどくて徐々に楽になるのも当然だ。今作は難しいと言うより、難度の振れ幅が大きいゲームと言うべきだろう。
普通のゲームなら難しい部分を終盤に持ってくるものだが……そこがこのゲームがこのゲーム足る所以なのかな。
終盤はロックマンお約束の中ボスラッシュがあるが、全てにおいてパワーアップした俺の敵ではなかった。
倒す度に回復アイテムを貰えることを考慮しても、あの鬼ボスどもとの連戦をノーミスで抜けられるなんて信じられない。
ま、ホッとしたよ。最後まで真豪鬼と連戦だったら、間違いなく途中で断念してた。
最終的に、俺は勝者の誇りを得ることができた。最初があまりにアレだったから、あんまし胸張れるもんでもないけどな……。
今作では初心者を考慮してから、「サイバーエルフ」というお助けアイテムがステージ各所に隠されている。
これは「針に触れても死なない」「穴に落ちても拾い上げてくれる」といった効果を持つ使い捨てお助けキャラで、利用すれば難所の突破も楽になる。
……と思う。俺は体力回復以外は殆ど使わなかったからよく分からん。
サイバーエルフを使うにはエルフの育成が必要で、その為には雑魚敵が落とす餌(比喩)アイテムを大量に集めなければならない。
その必要量はびっくりするほど多く、ハッキリ言ってやってられない。あんなん育てきる人いるんだろうか。
そうまでして僅かながらのパワーアップを得るくらいなら、その時間をトライアンドエラーに費やし、自力で頑張った方がマシだ。
初心者救済措置のはずがやけに条件が厳しく、なんだか歪なシステムである。まぁ楽に使えればゲームが破綻してしまいそうだが。
それでも手軽に使える体力回復エルフくらいは利用すべきだろう。
ただし数に限りがあるので、これもあまり甘えすぎていると後でツケが回ってくる。はぁ。
難度とも微妙に関係あるが、今作には「評価」システムがある。
ミッションクリアー時、クリアタイムや被ダメージ量などでプレーが評価され、ランク付けが為されるのだ。
単なるプレーヤー評価であって、ゲームに影響は一切ないと思う。……が、これは正直やってほしくなかった。
俺はそもそもアクションゲームでプレーを評価されるのが好きではない。クリアーするのが目的なんだから、過程は好きにやらせてほしい。
もちろん慣れれば内容に拘るのも良いことだが、それは自分の趣味でやりたい。ゲームに強制されたくはないのだ。
実際、ロックマンにこういうセカされるようなプレー形態は合っていないと思う。どうにも肌に合わなかった。
被ダメージが多数あったって、回復アイテムを計算に入れ、ボス戦までに満タンにすれば、それでいいじゃないか。
敵撃破数を稼ぐ為、わざと雑魚をスクロール復活させて倒し続けるのが、果たしてロックマンなのか。
ミッションクリアー時の喜びが半減するシステムだった。ちなみに俺は殆どのミッションでCランクだったな。
ふぅ。
今作はロックマンXシリーズの続編に当たるようなので、物語・世界設定はXのハードで重い感じを引き継いでいる。
Xの頃はレプリロイド(まぁロボット)が悪さして人間を苦しめていたが、その100年後の今、今度は人間側のレプリロイドが善良レプリロイドを迫害していた。
その危機的状況で、美少女レプリロイド「シエル」は、100年前の伝説の英雄・ゼロを復活させる。
ゼロはシエルの依頼を受け、敵対するレプリロイドを退ける作戦に参加することになる。
その最終目的は、敵親玉の破壊。その名を……ロックマンX。!?
……うーむ、なかなか重い。ドクターワイリーやらロールちゃんの初代とは随分違う。
つってもまぁ、この辺は中坊的重さなんで、俺にゃ寧ろ外してるように見える。もっと深刻にしてくんないと。
シエルとゼロの会話ばかりで物語は展開するが、レプリロイド同士で合体とか可能なの?
ただのロボットなら、世界設定の解釈が随分違ってくる。まぁそこまで考えるようなもんでもないかな。
クリアーまでに随分苦労した印象だが、セーブデータに記録されたプレー時間は、最終のものでも何と1時間40分。
つまり今作は、ミスさえせずに進めれば、2時間かからずクリアー可能であるわけだ。
2回3回とプレーしてボス攻略順を覚えれば、1時間でも可能なのではなかろうか。
最初こそ苦戦はするが、実際のゲーム内容は非常にコンパクトに纏まっていると言える。
一見するとボリューム不足のようだが、これは恐らくGBAという携帯機を想定したデザインなのだろう。
手軽にクリアーできるから、何度もクリアーできる。何度もクリアーすればどんどん上手くなり、クリアランクが上がる。
今作はそうして何周もする事を楽しむタイプのアクションなのだ。一度クリアーして、それがよく分かった。
プレー評価システムもこれを織り込んで搭載されたのだろう。最終的にはSランククリアーまで頑張ってくれ、と。
良い意味で、子供向けなゲームだと思う。
俺は子供がゲームをプレーする際は、1本の作品を長期間やり込むし、またそれがいいと思っている。俺自身そうだったしな。
なにせ子供だから自由にゲームを買えるわけではない。手に入れた1本は正に宝物だ。骨までしゃぶり尽くさねば。
今作のゲーム性は、あらゆる意味で子供向けに作られている。非常に正しい作りだと思う。
……それ故に、俺は1周だけで終えます。まぁボスラッシュを何度かやって攻略を固めたりしたし、これで良かろう。
最初にビビりまくった頃とは雲泥の差がある。取り敢えずロックマンに負けなかった。どうだゆとりガキどもよ。ごめんなさい。
ふぅ。
言うまでもなく、このソフトにはまだロックマンゼロ2~4が収録されている。
本来ならすぐ2に取り掛かるべきなのだろうが……なにぶん今作で相当に苦労させられたので、今はまだ気力が足りない。
充填完了する時まで、しばし雌伏ナリ。ただ、次こそは決して油断せず、覚悟を決めてかかろう。
初代からこんなもん作る会社が、続編で力を緩めるとはとても思えん。寧ろよりえげつなくなるとしか思えん。
……しかし同時に、やってれば必ず抜けられるようにも作ってくる。難度へのビビりと共に、その確信もある。
ロックマンは、20年以上も現役の、信頼と実績のシリーズだ。
ならゲーオタの俺にできるのは、負けずに挑み続けることだけだ。いずれ必ず、4作全てを制覇してやる。
おおともよ。へ。
まだ400円分しか遊んでないしな。残り1200円、損をするわけにはいかない。
……これが一番のモチベーションになるかもしれん。
はぁ。
拍手を送る
これを問われた時、人はどう答えるか?
「そのゲームをやりたいから」こう答えるにだろう。と言うか、これ以外に答えがあるのか?
……あるんだな、オタには。
例えば「品薄になりそう(希少価値が出そう)だから」。
主要メディアが光ディスクになってからはプレミアゲームは減ってしまったが、今でも限定版等でたまにそういうゲームが出る。
定価を超えて価値が出るゲームは滅多にないが、ある程度高値安定だと所有欲を満たしてくれるものだ。
プレー目的に加え、投資の為の購入。ある意味一般的な買い方かもしれん。
更にオタ臭い動機として「お布施の為」なんてのもある。
応援してるメーカーや制作者が関わったゲームは、さして興味がなくても、作り手を儲けさせる為に、買って金を贈る。
一般人理解不能のドン引き動機だが、理解する必要皆無なので放置していればいい。棲む世界が違うのである。
そしてオタ買いの究極としては「複数買い」だろうか。同じゲームを2~3本、或いはそれ以上買う。
ポケモン等、セーブできるデータ数が少ないゲームなら普通にあるかもしれないが、これはそのケースではない。
2個目3個目の箱は開封しないのに、買うのだ。目的は「店舗固有の特典が欲しい」「保存用、布教用、観賞用」などだ。
ま、知らない方がいい世界がこの世にはあるのである。人の金を人がどう使おうが自由だから別にいいじゃねーか。
おしめんの為に同じCD5500枚買おうと別にいいじゃねーか。人の勝手じゃねーか。
……いや御免、正直さすがの俺もアレは……基地g……言うまい、か。
んで俺の場合、上述した理由のうち、実は「やりたいから」以外で買うことは殆どない。
そう意味ではあまりオタ臭くないが、それ以上に歪んでると思われる動機でゲームを買う事が多く、いつも苛まれる。
「安いから」。
ああ、おかしいね。どう考えてもおかしいね。
もちろん、「やりたいゲームが安かった」なら、それはとても嬉しいことだ。喜んで買って、プレーすればいい。
しかし「安かったから欲しくなった」は、我ながら理解不能だ。何なんだその動機は。その欲求は。
ゲームはプレーしてナンボの娯楽品である。価値はソフトに入ってるデータにあり、価格はそれに直接関係がない。
「買うほどではないけど興味があった」ゲームが安くなってた、そういう理由なら購入も不自然ではない。
だが「安かったから興味が湧いた」では、文脈が繋がっていない。人としておかしい。オタとして間違ってる。
でもこれ、俺にはもう完全に染み付いた動機なんだよな。おかしいのは分かってるが、自然なんだよ。
安いゲーム、魅力的なんだよ。もう開き直るしかなくなった。いいだろ人の勝手じゃねーか! ほっとけよ! でももっと構ってよ!
はぁ……。
つーわけで「ロックマンゼロ コレクション」である。。
説明すると、2002~2005年の間、GBAで展開されていた「ロックマンゼロ」シリーズ4作を、DSで1本に纏めた作品である。
4作を区切りなく遊べるモードと、イラスト鑑賞モードが追加されてるが、元の作品も完全移植されている。
これの廉価版が、先日発売された。定価2100円。4で割ると、1作辺り525円。
俺は売価1600円(新品)で購入した。てことは1作辺り400円。なんと安い! なんと優れたコスパ!
俺がクロスレビューならこれだけで8点は確定だ。安いは正義なんだよ。この場合粗製で安いってわけでもないしな。
価格に釣られるが如く、サクッと買った。内容に興味がなかったわけではないが、一番の動機が価格であるこた間違いない。はぁ。
ちなみに廉価版でもクラブニンテンドーで早期購入ボーナスが貰えることを、この作品で初めて知った。
廉価版は値崩れがあまりないし、欲しいなら発売後すぐ買うのが得ということなのだろう。
安売りゲー購入道、まだまだ奥が深いナリ。はぁ。
ロックマンに関しては、俺もファミコン時代から慣れ親しんでいる。
伝統と実績、個人的な愛着もある比類なきアクションゲームシリーズである。
初代シリーズのファミコン版は十人並みにやった。2年前には初代系譜の続編「9」もプレーした。
エックスシリーズは未プレーだったが、3年前に「X3」「X4」を連続でプレー。
ここでX3の極悪難度に血反吐を吐き、泣きながら必死でクリアーした。今思い出しても恐いゲームだった。
そして現行最新シリーズである「流星のロックマン」は、値崩れで縁があり、3作全てプレーした。
ジャンルがアクションRPGになっており、難度も随分下げられているが、ロックマンはロックマンだ。
引き篭もり少年が世界最強のリア充になっていくサクセスストーリーに興味あるならマジお勧め。
畜生。
よって「ロックマンゼロ」シリーズは未プレーである。「エグゼ」シリーズも含め、GBA時代のロックマンには
殆どノータッチだったので、いずれ機会があればと常々思っていた。多分。うむ。
取り敢えずプレー開始だ。4作連続モードは難度が下げられているとの事なので、俺はオリジナル版をプレーする事にした。
当然だろ? GBA版より難度が下がってるなんて、そんなのやったら俺様のプライドが傷つくってもんよ。
サクッとロックマンゼロから開始し、順次2~4も制覇していってやる。
ロックマンと言えば高難度で知られているが、まぁ所詮、GBA時代の、ゆとりガキをターゲットにしたシリーズである。
今も昔もアクションゲーをやりまくってる俺が、多少の苦戦はあるにせよ、今更こんなもんに困る道理はない。
さ、かかってきなさい。ちょろんと遊んでやっからよ。
いぎゃああああああああああああああああああああああああああああ
まただ、またやられたよ。
先日の「風のクロノア」以来だろうか、この気分。
まぁ今回は俺が端っから油断してかかったから、自業自得である。
全く、なんでこの世にはこう極悪アクションが多いんだ。なんで俺はこうゲームが下手なんだ……。
難しかった。物凄く難しかった。
今作は、数々のミッションをクリアーしていき、物語を進めるゲームである。
各ミッションは概ね旧ロックマンの1ステージに該当し、フィールドと雑魚戦、そして最後にボス戦。
ボス戦が最初に入るミッションなどもあるが、基本的に旧来のロックマンと同じであり、そういう意味では親しみやすい。
……だが難度は、少なくともファミコン時代のロックマンは軽く超えていると思う。あな恐ろしやゆとりっ子。
GBA時代のガキどもはこんなロックマンをひょいひょいこなしてたのか。若人への見解を改めねばならんかもしれん……。
と言っても、各ミッションの道中はさほど難しくない。いや簡単だった。
雑魚敵の攻撃は緩いものばかりで、被ダメージもでかくない。まぁ画面スクロールにより激しく復活するので、鬱陶しくはあるが。
ふと思い出したが、これはX4でゼロを使用した時と同じ印象だな。あの時と同じく、俺は剣を主に使ったからな……。
してフィールドが簡単なんだから、何が難しいかって、もちろんボス戦だ。
これが、凄い。ハッキリ言って、初見だと絶望以外の何物でもない。
攻略を組み上げる次元に至ることすらできず、10秒ほどで完封負け。唖然呆然愕然悄然、言葉にならない。
これは一体何なのか。「分からん殺し」にも程がある。これは一体何なのか。顎が外れるかと思った。
あまりにも強すぎるから「これは後で挑むべき超強力ボスに違いない」と思い、他のミッションにも挑戦してみた。
しかし、現実は何も変わらなかった。どのミッションにも真・豪鬼みたいなボスが登場し、考える間もなく全ボッコ。
文字通り全く歯が立たない。このゲーム、難度設定あったっけ? 俺ハードモード選んだんだっけ? あひゃひゃひゃひゃ。
まぁ元来、ロックマンのボス戦はこういうものである。
初見で勝てる奴など殆どおらず、しばらくはボコスカにやられまくる。
何度もボコられるうちに、敵の動きに法則を見出し、攻略を組み立てる。やがてはノーダメージで倒せるようにもなる。
アクションゲームとして清く正しい、そして俺がこよなく愛するプレースタイル、ロックマンはそういうゲームである。
今作もそのロックマンの血をきちんと受け継いでると言えばその通りなのだが……旧作よりえげつないのが、被ダメージだ。
今作のボスキャラはどいつもこいつも攻撃力が非常に高く、一撃食らうだけで体力をごっそり持って行かれる。
このせいで「負けを前提にじっくり戦い、弱点を探す」という攻略が非常にやり難いのである。
ゲームを進めるとゼロは色々パワーアップするが、防御や体力に関しては基本的に初期状態から変わらない。
ボスの鬼パワーへの対処は、結局動きを見切り、攻撃を避けることしかない。
なのにその為にじっくり戦うことを許してはくれない。非常に厳しい作りである。
更にボス戦の難度を高めているのが、残機だ。
今作は一応残機制の古き良きアクションゲームになっている。そして初期残機は2だ(2回までミス可能)。
フィールド上の1UPアイテムを取れば残機は増やせるが、得点やステージクリアー等で自然に増えることはない。
ここまでは別にいいのだが……問題は残機の扱いだ。
旧ロックマンでは、ゲームーオーバーになると「コンティニュー」という形で再開が可能で、その際初期状態から再スタートできる。
しかし今作はコンティニュー制ではなく、データセーブを使った継続制?になっている。うーむ、上手く説明できない。
つまりゲームーオーバーになっても、「初期状態からコンティニュー」が出来ず、あくまで「セーブデータからの再開」になるのだ。
これで何が困るかって、残機が少ない時、例えば残機ゼロの状態でステージをクリアーし、セーブしてしまった場合だ。
無茶苦茶強いボスを何とか倒し、ミッションをクリアーしたが、2回死んで、残機は0になってしまった。
この状態でセーブすると、次なるミッションに挑む際は、当然残機0を継続し、1度死ねば終了の背水モードになってしまう。
旧来のロックマンなら、この状態で死ねば、残機を2に戻して再開することが出来た。
しかし今作の場合、戻れるのはあくまでセーブデータ。つまり残機0状態からの再開しかできないのである。
こうなってしまってはもう、攻略なんて出来たものじゃない。
一瞬で殺されるボスどもの攻撃をじっくり見なきゃいけないのに、残機がないからそのチャンスはたった1度。
負ければセーブデータからやり直せるが、当然ステージの最初からになり、また道中をえっちらおっちら進まねばならない。
ハッキリ言って、こんなことやってられない。ゲーム下手な奴が残機0でセーブしちまったら、殆どハマリに近い。
従って今作のミッションは、ただクリアーするだけでなく、残機に余裕を持って、最低でも初期の2は残して突破しなければならないのだ。
ただ倒すだけでもひと苦労なのに、突破条件すら厳しい鬼仕様。
残機を潰し、甘えてクリアーしたら、そのツケがキッチリ後で回ってくる。
ガキにこの世に厳しさを叩き込む為にこの仕様にしたんじゃなかろうか。冷たい、冷たいよ。
多くのステージには1UPアイテムが置いてあるが、嫌らしい場所に配置してあるケースが殆どで、
1UPを取ろうとしてミスしてしまう本末転倒死はザラ。そもそも取れてもたった1UPではあまり意味がない。
2UP以上配置してある残機稼ぎ可能なステージも、俺がやった限りでは見当たらなかった。
結局残機を増やすのを目当てにするようではダメで、出来うる限り死なないようプレーするしかないのだ。
それを最初のミッションから。最初から厳しいミッションしかないけど。嗚呼嗚呼。
そして操作性、これも今作の難度上昇に大きく貢献している。
今作で使用するボタンは、十字キーは当然として、ジャンプ、ダッシュ、主攻撃、副攻撃の4種類存在する。
これだけなら何ら特筆すべきものじゃないんだが……問題は、プレーするにおいて「同時押し」を只管要求されることだ。
今作のダッシュは「ボタンを押せば一定時間走る」ではなく「ボタンを押し続ければ一定時間走る」仕様になっている。
つまりダッシュし続けたければ、ダッシュボタンを押し続けなければならない。指を離せばそこで終わってしまうからだ。
では滞空時間と距離が大きく伸びる「ダッシュジャンプ」を出すにはどうすればいいか?
当然ながら、ダッシュボタンを「押しながら」、ジャンプボタンを押す必要があるのだ。
ダッシュもジャンプもプレー中頻繁に使用するので、これだけでも指に結構負担がかかるが、ここへ更に攻撃ボタンがのしかかる。
後述するが、ゼロの武器は「溜め攻撃」が可能だ。ではどうやって溜めるのか? ……もちろん、ボタンを押しっぱなしにするのだ。
溜め攻撃は特にボス戦で有効で、少なくとも俺はフル活用してプレーした。必須テクニックであると思う。
だがもちろん、溜めている間ボーっと待っててくれるような正義感溢れるボスは今作には登場しない。
いつでもどこでも激しく攻撃を仕掛けてくる。こちらはそれを避けねばならない。
ボスの攻撃だからその範囲は広く、ダッシュジャンプを使わないと避け難いものも多い。
さて、ここで想像してみよう。攻撃ボタンを押しっぱなしにしながら、ダッシュボタンを押しっぱなしにし、ジャンプする。
……非常に指が痛かった。攣る(つる)かと思った。やり難いにも程がある。
一応ボタンコンフィグは細かく可能で、LR含めて好きなように配置することができる。
またダッシュは横2回でも出せるので、これに慣れればボタンの負荷が一つ減り、随分楽になるだろう。
しかし今作のゼロを自由自在に操るには、相当な指先の器用さ、ゲームの上手さが要求されると思う。
俺はここでも己の下手さをこの上なく痛感した。溜めをすぐ解除してしまうし、押し間違えが多発するし。
ちなみに主武器と副武器を併用する事も可能で、つまり主を溜めながら副で攻撃しつつダッシュジャンプ……という
ボタンフル使用のプレーも可能なのだ。恐らくゲームの上手いおガキさん達はそうしてプレーするのだろう。
はぁ。
考えてみたら、オリジナルのGBA版はボタンが少なく、LR強制使用だったから、このDS版よりもっと大変だったかもしれない。
いや初代GBAなら、DSよりはアクション向きな形だから少しはマシかもしれん。試したいとは思えんが。
ニンテンドーDSは激しいアクションに向いてない。そう設計されていない。ちょっと悲しい。
……と。
何やこの世の終わりのような難しさを訴えてきたが、こんな俺でも一応ゲームをクリアーできたのだ。
取り敢えず様々なミッションに挑んでみて、比較的、比較的楽なボスに的を絞り、時間を掛けて再挑戦を繰り返し、何とか倒せた。
すると……ニヤリ。さぁ反 撃 開 始! である。
今作の主人公はゼロなので、ロックマンらしい「ボス能力会得」のシステムは搭載されていない。
ゼロの武器は最終的に4種類になるが、それらはゲームを進めていくうちに自然に手に入るようになっている。
そしてこれらの武器は、使っているうちに、性能がどんどん上がっていくのだ。
具体的には、連射や溜め攻撃が可能になる。使い減りするものではないので、純然たるパワーアップだ。
どうやら倒した敵の数がそのまま経験値になり、一定数に達するとレベルアップするようだ。
となればやる事は簡単、敵を倒せばいい。じゃあ敵を倒すには? ミッションに挑めばいい。
そう。
ミッションをクリアーし、武器をガンガン使えば、性能が上がる。
さすれば次のミッションに行く時、ゼロの性能は前回より上がっているのである。
もう一つ、ゼロの攻撃には「属性」の概念がある。無、雷、炎、氷の4種類だ。
大半のボスには弱点属性が設定されているが、スタート時は属性攻撃を可能にするアイテムを持っておらず、無で挑まねばならない。
そうすると、ボスは非常に固い。なかなか死なない全然死なない。これが更に難度を上げている。
だがしつこく頑張ってボス(固定)を倒すと……属性攻撃アイテムをゲットできる。
そうなればニヤリ、もうこっちのものだ。
属性攻撃のこうかはばつぐんで、弱点を突いて溜め攻撃でも当てれば、さしものボス相手でもごっそり体力を奪える。
中盤以降はあまりにあっさり倒せるので、拍子抜けしたボスもいたほどだ。序盤では考えられない事態だ。
そこまでプレーしていれば武器能力も比例して上がっており、ゼロの攻撃はますます強力になる。
加えて、ゲームに慣れ、操作が熟達していくという物理的効果もある。
気付いた時には、あれだけ恐れおののいたボス達もせいぜい薄い壁でしかなくなっていた。
とどのつまり、今作が一番難しいのは、最初のミッションに挑戦する時だと思う。
敵の強さは最初でも最後でも変わらない。だがゼロの性能には歴然とした違いがある。そして最初はゼロからスタートだ。洒落。
これじゃ最初が糞しんどくて徐々に楽になるのも当然だ。今作は難しいと言うより、難度の振れ幅が大きいゲームと言うべきだろう。
普通のゲームなら難しい部分を終盤に持ってくるものだが……そこがこのゲームがこのゲーム足る所以なのかな。
終盤はロックマンお約束の中ボスラッシュがあるが、全てにおいてパワーアップした俺の敵ではなかった。
倒す度に回復アイテムを貰えることを考慮しても、あの鬼ボスどもとの連戦をノーミスで抜けられるなんて信じられない。
ま、ホッとしたよ。最後まで真豪鬼と連戦だったら、間違いなく途中で断念してた。
最終的に、俺は勝者の誇りを得ることができた。最初があまりにアレだったから、あんまし胸張れるもんでもないけどな……。
今作では初心者を考慮してから、「サイバーエルフ」というお助けアイテムがステージ各所に隠されている。
これは「針に触れても死なない」「穴に落ちても拾い上げてくれる」といった効果を持つ使い捨てお助けキャラで、利用すれば難所の突破も楽になる。
……と思う。俺は体力回復以外は殆ど使わなかったからよく分からん。
サイバーエルフを使うにはエルフの育成が必要で、その為には雑魚敵が落とす餌(比喩)アイテムを大量に集めなければならない。
その必要量はびっくりするほど多く、ハッキリ言ってやってられない。あんなん育てきる人いるんだろうか。
そうまでして僅かながらのパワーアップを得るくらいなら、その時間をトライアンドエラーに費やし、自力で頑張った方がマシだ。
初心者救済措置のはずがやけに条件が厳しく、なんだか歪なシステムである。まぁ楽に使えればゲームが破綻してしまいそうだが。
それでも手軽に使える体力回復エルフくらいは利用すべきだろう。
ただし数に限りがあるので、これもあまり甘えすぎていると後でツケが回ってくる。はぁ。
難度とも微妙に関係あるが、今作には「評価」システムがある。
ミッションクリアー時、クリアタイムや被ダメージ量などでプレーが評価され、ランク付けが為されるのだ。
単なるプレーヤー評価であって、ゲームに影響は一切ないと思う。……が、これは正直やってほしくなかった。
俺はそもそもアクションゲームでプレーを評価されるのが好きではない。クリアーするのが目的なんだから、過程は好きにやらせてほしい。
もちろん慣れれば内容に拘るのも良いことだが、それは自分の趣味でやりたい。ゲームに強制されたくはないのだ。
実際、ロックマンにこういうセカされるようなプレー形態は合っていないと思う。どうにも肌に合わなかった。
被ダメージが多数あったって、回復アイテムを計算に入れ、ボス戦までに満タンにすれば、それでいいじゃないか。
敵撃破数を稼ぐ為、わざと雑魚をスクロール復活させて倒し続けるのが、果たしてロックマンなのか。
ミッションクリアー時の喜びが半減するシステムだった。ちなみに俺は殆どのミッションでCランクだったな。
ふぅ。
今作はロックマンXシリーズの続編に当たるようなので、物語・世界設定はXのハードで重い感じを引き継いでいる。
Xの頃はレプリロイド(まぁロボット)が悪さして人間を苦しめていたが、その100年後の今、今度は人間側のレプリロイドが善良レプリロイドを迫害していた。
その危機的状況で、美少女レプリロイド「シエル」は、100年前の伝説の英雄・ゼロを復活させる。
ゼロはシエルの依頼を受け、敵対するレプリロイドを退ける作戦に参加することになる。
その最終目的は、敵親玉の破壊。その名を……ロックマンX。!?
……うーむ、なかなか重い。ドクターワイリーやらロールちゃんの初代とは随分違う。
つってもまぁ、この辺は中坊的重さなんで、俺にゃ寧ろ外してるように見える。もっと深刻にしてくんないと。
シエルとゼロの会話ばかりで物語は展開するが、レプリロイド同士で合体とか可能なの?
ただのロボットなら、世界設定の解釈が随分違ってくる。まぁそこまで考えるようなもんでもないかな。
クリアーまでに随分苦労した印象だが、セーブデータに記録されたプレー時間は、最終のものでも何と1時間40分。
つまり今作は、ミスさえせずに進めれば、2時間かからずクリアー可能であるわけだ。
2回3回とプレーしてボス攻略順を覚えれば、1時間でも可能なのではなかろうか。
最初こそ苦戦はするが、実際のゲーム内容は非常にコンパクトに纏まっていると言える。
一見するとボリューム不足のようだが、これは恐らくGBAという携帯機を想定したデザインなのだろう。
手軽にクリアーできるから、何度もクリアーできる。何度もクリアーすればどんどん上手くなり、クリアランクが上がる。
今作はそうして何周もする事を楽しむタイプのアクションなのだ。一度クリアーして、それがよく分かった。
プレー評価システムもこれを織り込んで搭載されたのだろう。最終的にはSランククリアーまで頑張ってくれ、と。
良い意味で、子供向けなゲームだと思う。
俺は子供がゲームをプレーする際は、1本の作品を長期間やり込むし、またそれがいいと思っている。俺自身そうだったしな。
なにせ子供だから自由にゲームを買えるわけではない。手に入れた1本は正に宝物だ。骨までしゃぶり尽くさねば。
今作のゲーム性は、あらゆる意味で子供向けに作られている。非常に正しい作りだと思う。
……それ故に、俺は1周だけで終えます。まぁボスラッシュを何度かやって攻略を固めたりしたし、これで良かろう。
最初にビビりまくった頃とは雲泥の差がある。取り敢えずロックマンに負けなかった。どうだゆとりガキどもよ。ごめんなさい。
ふぅ。
言うまでもなく、このソフトにはまだロックマンゼロ2~4が収録されている。
本来ならすぐ2に取り掛かるべきなのだろうが……なにぶん今作で相当に苦労させられたので、今はまだ気力が足りない。
充填完了する時まで、しばし雌伏ナリ。ただ、次こそは決して油断せず、覚悟を決めてかかろう。
初代からこんなもん作る会社が、続編で力を緩めるとはとても思えん。寧ろよりえげつなくなるとしか思えん。
……しかし同時に、やってれば必ず抜けられるようにも作ってくる。難度へのビビりと共に、その確信もある。
ロックマンは、20年以上も現役の、信頼と実績のシリーズだ。
ならゲーオタの俺にできるのは、負けずに挑み続けることだけだ。いずれ必ず、4作全てを制覇してやる。
おおともよ。へ。
まだ400円分しか遊んでないしな。残り1200円、損をするわけにはいかない。
……これが一番のモチベーションになるかもしれん。
はぁ。
拍手を送る
前はweb拍手に書き込んでしまったのですが、コメントとして書いたほうがよさそうなのでこちらに書かせていただきます。
FEについてお答えいただきありがとうございました。
新作が待ち遠しいです。
それはさておき、自分はDS版は買ってませんがGBAのロックマンゼロは4作ともプレイしていましてあまりの鬼畜っぷりにやる気を削がれましたねww
それでもやっていくうちに攻略法を見つけてボスに勝った時の達成感はすごかったですよ!
余裕ができたらDS版も買ってみようと思います。
クリア頑張ってください!
次の記事を楽しみにしてますww
ブログコメントはお知らせメールで歓喜、拍手コメントは管理画面で歓喜って感じです。甲乙つけ難いですね。
喜びはどちらもはぐれメタルが起き上がり仲間になりたそうにこちらを見ていた時くらいでしょうか。最高。
FE情報、待ち遠しいですね。
ゼロ、やはりGBA版当時もプレーヤーは苦労したんですね。
「あんなヌルゲーに苦戦したんスかwww」とか言われたら泣くとこでした。
残り3作、気を引き締めて行きたいです。ガクブル。
険しい山ほど頂上の景色は素晴らしい。はず。
DS版はやっぱ操作性が一番の難点ですかね。DSL使用の俺の場合とにかく手が痛かったです。
もちろん安さや手軽なスリープモードなどの利点もあるので、機会があればプレーしてみて下さい。
では、またのお越しをお待ちしております。
名作が安ければ即買い確定だし、クソゲーと名高いのが安ければネタとして買うし、評価がよくわからないゲームであれば自分で確かめてやろうとなるし、聞いたこともない知名度0ゲームが安かったならドーパミン出まくりで脳みそが耳から出そうになりますよ!w…結局よほど興味ないジャンル以外は買っちゃうんですよね…そしてたまる積みゲーの山…
ウホッ、まさかここに共感を頂けるとは……胸が熱くなります。やっぱワゴンゲー大好きな人は他にもいるんですね。
あのときめきと興奮は下手すりゃゲームやるより楽しいですよね。言い過ぎかw
>そしてたまる積みゲーの山…
これも非常によく分かりますねー。決して本意じゃない。積みたくはない。積んじゃならない!!
……でも、ワゴンに並んだ煌びやかなソフトを見ると脳みそ飛んじゃうんですよねw
分かっちゃいるけど止められない。ああやれやれ。
続編のZXやZXAも……値下がりしてるのかな?そもそも中古屋であんまり見ないから結構高評価なのかも。
あと安いもの買いは結構普通のような気もします。500円とかそりゃ買うわ。即売りすることも珍しくないですが、ドラクォは費用対効果でいえばあるいは私がやったゲームの中で最高といえるかもしれません。500円だし。
通知のメールが大量(当社比)に来ていて驚愕し、落ち着くまでに暫く時間がかかりました。
このブログを数年やってて初めての経験です。重ねてありがとうございます。
せめてものお礼に、一つ一つレスさせて頂きます。
ゼロはまだ1しかやってませんが、続編が順当に進化しているのは予想できます。
評価システムの判定基準が変わってるなら、個人的にとても嬉しいですね。
気力が溜まったらまずは2に挑戦しようと思います。
安値に魅力を感じるのは、普通と言えば普通ですね。
ドラクォとは「ブレスオブファイア5 ドラゴンクォーター」の事でしょうか。
実はこれも所持してます。値崩れはしましたが、非常に評判が良い作品のようですね。
そろそろプレーするかと思いつつもう数年放置してるなぁ。はぁ。
ちなみに私も500円で買いました。ソフマップワゴンでした。
私もそうでした。ロクゼロはやったことないですが別のならやったことあります。動画は見てると本当に難しそうですよね、昔ダッシュが全然出来なかった私がいる(T T)
ゲームは良くも悪くも時間がかかる(潰せる)ものですから、
好きであればあるほど「積みゲー」は増えがちです。
好きなだけプレーできる時間があればいいんですけどね。
このシリーズは難しいですよ。ロックマンらしいと言えるかと。
ダッシュはボタンでも出せるようになってます。そのせいで操作がややこしいんですけどね……。
初コメントさせて頂きました。
私は当時からプレイしてた者なんですが、
1のサイバーエルフは隠し含め
全部集め、全部育て、全部使いました。
もう全部使えば最強ですww
数秒ですが無敵モードもあります。
まぁ、それをやると難易度ガタ落ちして
つまらなくなりますが…。
2も難易度は高いかもしれないです。
武器を完全に使いこなさないと
進めないステージや、トゲがヤバイです。
でも新システムなど増えて
楽しいのも確かです!
そして何より2はBGMも
良いところでしょうか。
是非ともプロローグステージのBGMは
聞いてもらいたいですね。
DS版をやった俺にとっては割と最近のゲームという印象なんですが、GBA版からの方にはもう10年以上も前なんですね。
このゲームはとにかく難しさに度肝抜かれました。真正面から力技でプライドをぶっ壊され、クリアーできてもヘロヘロでしたねw
>1のサイバーエルフは隠し含め全部集め、全部育て、全部使いました。
す、凄い。完全クリアーですな。このシリーズは周回プレーを強く意識して作られていることは分かるんですが、俺はその域まで辿り着けませんでした。
サイバーエルフも、攻略中は好きになれなかったんですが、ゲームに慣れた状態なら、別の遊び方として楽しめるのかもしれませんね。
2と3は実はプレー済みです。と言っても正直プレーの度合いは浅いですが……。
毎回難しすぎて、クリアーまでで気力が尽き気味です。あとDSでプレーすると非常に指が痛くなるというのも何気に大きいw
最終作4には近々挑戦しようと思ってます。その後DS版に収録されてる、全作一気モード(難度は少し下がっている)もやろうかなと。
こういうファミコンライクな難度のゲームは最近では見ないので、何らかのゲームに受け継がれていってほしいですね。
ロックマンシリーズが続いてくれるのが一番なんですが……。