腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

ロックマンゼロ2 (DS「ロックマンゼロコレクション」版)

2012年01月12日 23時57分17秒 | ゲームボーイアドバンスゲーム感想文
ああ、今回も大変だった……。


去年、安さに釣られて「ロックマンゼロ コレクション(廉価版)」を購入した。
GBAのロックマンゼロシリーズ4本をDSで1本に纏めたこのソフトには、オリジナル版はもちろん、4本を一纏めにしたモードも収録されている。
ただ、一纏めモードはオリジナルに比べて難度が低めになっている。DSで初めて触れる人にはこちらがお勧めなのだろう。
……なら、俺がどちらを選ぶかは言うまでもない。オリジナル、当時のままの、真のロックマンゼロである。
ロックマンは知名度の高い人気シリーズだが、その容赦のない難度も有名である。当然、ゼロシリーズも難しいだろう。
しかし俺は、ゲームは下手だが難しいゲームには慣れている。そのつもりだった。だからGBAのロックマン如きに恐れは抱かなかった。
そこそこの苦戦をしつつ突破し、「ま、俺ゲー暦長いし」てな意味不明の自尊心を満たしてギュフフとにやけるつもりだったのである。

そして、ボッコボコにされた。会うボスどれもに全く歯が立たなかった絶望感は殆どトラウマとなって今も残っている。

まぁ最終的には攻略できたんだが、軽く見ていたゼロシリーズへの気持ちは根底から覆された。このシリーズ、甘くない。
それどころか冷たいまでに厳しい。倒せない限り、先には進めない。倒せないのなら、悪いのはプレーヤー。そういう哲学に貫かれている。
舐めてかかったことを大いに反省し、続編には最初から気合を入れて挑むことを誓った。なんたってまだ3本も残っているのだ。
で、しばらく充電期間を置いた後、今作「ロックマンゼロ2」を開始した次第である。
前作を思い出してビビる自分に活を入れ、何とか挑戦する次元まで気持ちを持って来られたのである。
大袈裟だが、本当に甘くないんだよこのシリーズは。課金で先に進ませてくれたりはしないんだよ。


さぁ開始。操作感覚は殆ど前作と同じなので、大して間が空いてないこともあり、すぐに馴染めた。
モーションやグラフィックも多くを流用している(多分)、ファミコン時代からの伝統を継いだ正しい姿のロックマンである。
……しかし馴染めたと言っても快適だったわけではない。寧ろ前作から引き継いで、操作性は非常に悪い。
相変わらず「ダッシュしつつ、武器Aor(&)Bの溜めをしつつ、ジャンプする」という手が攣るような操作を常時要求される。
ただでさえアクションに向いてるとは言い難いDSでこのゲームをやると、マジで手が痛くなる。あまり心地よい痛みではない。
ゲーム内容は携帯機向けだが、操作性に関してはコントローラーでやった方が絶対に良いと思う。それでも辛いだろうが。
ホント、かつてのGBA版プレーヤーはよくこんなのをこなしたものだ。その前によくこれで発売したものだと思うが。
操作系は続編でも変わってないだろうから、早くも気が重い。せめてダッシュを距離固定にして押しっぱなし不要にしてくれ。
もう遅いか。はぁ。


ゲーム内容も、グラフィック等と同じく前作から殆ど何も変わっていない。ミッションとステージとボスキャラなロックマンだ。
そしてもちろん、冷酷な難度も変わってない。流用っぷりには正直手抜きを感じるが、さすがに難度調整に一切の妥協はないな。
ゼロが弱いスタート直後が一番辛く、装備が整ってくると楽になるのも同じだ。難度カーブの形は変えた方がいいと思うが……。

しかし今作には一つ、前作より明らかに親切になった箇所があった。「コンティニューが可能になった」のだ!
と言うのも、前作ではゲームのやり直しが「セーブデータから」しか出来なかったのだ。ゲームオーバーになるとセーブから出直しになるわけだ。
これで何が困るのかと言うと、悪い状態でセーブした時だ。具体的には、残機が少ない時、最悪残機ゼロ状態でセーブした場合である。
この状態でゲームを進めると、残機がないのだから当然1回死ねばゲームオーバー。そしてやり直しはセーブから、つまり残機ゼロで。
非常に難度の高いゼロシリーズにおいてこれはあまりにも辛い条件である。少残機状態でセーブするのは、前作では自殺行為ですらあった。

それが今作ではズバリ、ゲームオーバー時に「コンティニューする」を選べるようになった。
残機ゼロのデータでプレーして死んでも、残機2でやり直せるのである。もちろんセーブデータからやり直すのも可能。
前作ではステージをただ突破するだけでなく、残機をある程度残してクリアーする必要があったが、今作でその枷は外された。
これでやっと、純粋に難しいステージに集中できる。ミスを過剰に恐れてプレーする必要がなくなる。本当にありがたい。
……無論、これでゲームが簡単になったわけではないがな。あくまで環境が良くなった程度である。はぁ。


コンティニュー制導入に加え、ステージ上に置いてある残機UPアイテムも前作より入手し易くなっていたと思う。
前作では非常に厄介な場所にばかり置いてあり、取ろうとして逆に死ぬのが普通だったが、今作では驚くほど楽に取れる場面もあった。
また1ステージに2箇所の残機UPがある、つまり残機稼ぎが可能なステージも用意されていて、手間さえかければ存分に準備ができる。
クリア済みのステージには何度でも再挑戦(ボス不在で)できるので、手持ちが寂しくなってから稼ぐのも可能。
ちなみに俺は妙なプライドが邪魔して、コンティニューはしまくったものの残機稼ぎはしなかった。
……最終面以外は。最終面は難しい以上に長くて、やり直しの手間に耐え切れなかったんだ。畜生。


前作は全体的に、ボスが糞強く、その割にステージ(道中)が簡単という作りだった。
今作も基本的にそれは変わらないが、やや道中が難しくなるようバランス調整されていたように感じた。
ある意味ロックマンシリーズ最強の敵である「針」と「穴」の嫌らしさも健在で、製作者の歪んだ笑みが目に浮かぶようだった。
当然やっと道中を抜けてもボスにブッコろされて最初から~~のパターンもしょっちゅうだ。
コンティニュー制導入は嬉しかったが、もしそれがなかったらこんなゲームとてもやってられなかっただろう。
そもそもあの条件でよく前作をやれたもんだと今は思う。何だかんだで、大抵のことはやってれば慣れるからな、人間。


システムも前作と殆ど変わらず、4種の武器は経験値によって成長し、またチップ装備により雷・火・氷の属性付与がある。
だが成長システムは何かバランスがいい加減で、正直あまり意味がないと思った。すぐ上限になって育てる楽しみが薄いし。
しっかしこの手のゲームじゃいつも思うが、何故ゼロは前作の経験をすっかり忘れて、チップも紛失しちまったんだろう。
所詮ゲームな悲しさがこういう所に出ている。この辺を設定で上手く説明してくれれば、一目置いてもいいんだけどな。

戦闘中のお助けアイテム「サイバーエルフ」も前作から引き続き登場しているが、前作以上に影が薄く、前作以上に失敗していた。
あまりの影の薄さでに、俺マジで1回も使わずクリアーしたもん。そもそもどうやって使うのかすら分からなかった。
多分前作と同じで糞面倒臭い育成が必要なんだろうが、そんな暇あるならステージへの挑戦回数を増やした方がずっと有意義だ。
それにサイバーエルフを使うと、ステージクリア評価が減点される。ゲーム的には「甘え」であり、悪の行為なのだ。
ただでさえ扱いが中途半端なのに、クリア評価の面では「使っちゃダメ」とまで言われる始末。
これは大失敗システムと言えるだろう。もし次回作でも懲りずに登場させてるなら、大幅な改良を強く願う。
……まぁ登場はしてるだろうな。世界設定にもガッチリ組み込まれてるし。


今作でもステージクリア後、プレー内容をランクで評価される。
ここまでは楽になったと書いてきたが、それはあくまで環境。難度が高く、非常に厳しい作りに変わりはない。
1ステージをサクッとクリアーするなどまず不可能で、まずは道中の安全な抜け方を模索し、次にボスの攻略を考える。
ボス戦は残機2でも3回しかチャンスはなく、それだけで動きを見切り、攻略を考えるのは、少なくとも俺には無理だ。
よって1ステージでの試行回数はかなりのものになる。もちろんコンティニューすれば道中をやり直しだ。厳しいったらない。
そうしてやっとそのステージをクリアーしたと思ったら……クリア評価で「D」とかザックリ言われるわけだ。
苦労してステージクリアーしたってのに、その喜びに冷水ブッかけられるようなえぐいシステムである。

そもそも、前作の時も思ったが、ロックマンで「倒した敵の数」「被ダメージ量」などが、評価としてそんなに重要だろうか。
敵は倒すより避けた方がカッコ良いし効率的だし、ダメージだってHP範囲内に収めてクリアーすれば何の問題もないと思う。
もちろんこの評価システムに燃えて高評価狙いで頑張るプレーヤーもたくさんいるのだろうが、俺は全くそんな気になれなかった。
上述のように、サイバーエルフが減点対象になってるのは、製作者自ら今作を否定してるとすら思う。
でも、これも恐らく続編でも残ってるんだろうなぁ。まぁ俺はクリアーするだけでいいや。それ以上は望まない。
ちなみに俺のクリア評価は、何と全ての面で「D」だった。最低ではないがもちろん高いわけでもない。
ダメージやリトライはボロボロで、クリアポイントとサイバーエルフ未使用だけが満点だった。


高い評価でステージをクリアーすると、本家ロックマンよろしく「ボスの能力をゲット」できる特典があるらしい。
またそれに合わせボスも強化され、低レベルプレーヤーには出してこない強力攻撃を繰り出してくるようになるという。
やはりゼロシリーズは、1回だけじゃなく何度も何度も周回プレーするよう作られているのだろう。
まぁ俺も今は上手くなってるから、D以上の評価は取れると思うが……別にボス能力を得るほど頑張りたいとは思わないな。
ちょっとダメージ食らったらリセット、雑魚を無駄に倒してポイント稼ぎ、そんなプレーが楽しいとは思えんし。
周回プレーを推すのなら、もうちょいそこに至る流れを考えてくれよ。


難しさについてはもうこのシリーズ最大の特長とするとしても、ボス戦でのデモを飛ばせないのは非常に不満だった。
何度も何度も挑まないといけないのに、その度鬱陶しい登場デモで口上を述べられる。さっさとかかってこいや糞が!!
この点において最悪の敵がラスボスで、その長さは初見の際ですら呆れるほどだった。もうちょっと考えろよ製作者。
この手のデモはスタートボタンでキャンセルできるのが普通なのに、テンポが大事なこのゲームにその配慮はない。
難しいのが特長なら、再挑戦への配慮だけはキッチリしておくのが製作者の誠意というものだろう。それが全く感じられない。
21世紀のゲームなのに情けない。この程度は続編で改良されてるといいが……。


物語は前作の続き、もっと言えばロックマンXシリーズの続きになるのかな。
相変わらず暗くて重い世界だが、正直、年食って捻くれた俺にはちょっと滑稽に感じてしまう。
俺は今でも少年少女向けの青臭い物語も好きだが、ゼロシリーズの世界はその感性でも外しているように見える。
おかげでクールなヒーロー・ゼロさんもイマイチそのカッコ良さが活きていない。惜しい。
シリーズ通してのヒロインとして女性レプリロイド(ロボット)・シエルがいるが、レプリロイド同士って子作りできるの?
機械の設定なのに倫理観とか人間まんまだし、あんま深く考察してるように思えないんだよな。それが安っぽさに繋がってる。
ちなみに今作の物語は、味方の幹部がゼロに嫉妬して力を求めだす→禁断の力をゲットしてラスボス化 というもの。
序盤から流れが見え見えでドッチラケであった。せめてシエルを拉致するくらいの根性を見せたら面白かったのに。
子供向けじゃなく子供騙し。俺にはそう見える。続編では……うーん。



ふぅ。ぶっちゃけゲーム内容はほぼ前作ままで、感想はそれに合わせ「難しかった」の一言で済むゲームだった。
実際は非常に苦戦したんだが、ボスの強さなんて上手く説明できないし、しても意味がないもんな。
強いボスの攻撃をじっくり観察し、攻略法を考え、実行する。アクションゲームの基本中の基本にして、最も大事なこと。
シンプルな2Dアクションゲームだから、感想もごくシンプルだ。難しいゲームだが、突破できた時の達成感は格別であった。
……それと、やはり今回も、チンケなプライドはかなり削られちまったな。どうしても綺麗にクリアーできない。畜生。
評価システムがなければこんな事気にしなくても済むのに。悔しいのう。頭が指が、才能が。悔しいのう。


さて、残るは3と4の2本だ。またしばらく充電期間を起き、エネルギーが溜まったら開始するとしよう。
最早明鏡止水の心境だ。今更どんな難度も恐れることはない。まぁ歓迎するほど肝が据わったわけでもないが。
ソーシャルナンタラが跋扈する現代、どんなに懇願しても下手糞は容赦なくブッ殺される冷酷なアクションゲームに耽る。
クックック、悪くない。下手糞なのは自覚してるが、それでヘタれるほど俺のファミ魂(ふぁみこん)は鈍っちゃいない。
恥ずかしくなどない。なんたって俺はロックマンゼロ2をクリアーできたんだからな。痛い言動をする資格があるってもんよ。
確かに冷たいけど、インチキはなく、厳然とルールがある。だから頑張れば、納得の行く形で、大抵何とかなる。
アクションゲームには負けない。負けたくない。弱弱しくも、今一度覚悟を固めておくとしよう。
はぁ。














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13 コメント

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Unknown (S・R)
2012-01-17 02:22:03
そこまでやるならZXとZXAもやるべきですねw
あとゼロシリーズはGBAの方が当然やりやすいです。DSはXYある分楽っちゃ楽だけど形がね。

あとシエルは人間なんです。遺伝子操作で生み出された天才児ね。
ロックマンから端を発するこの世界観はロボットといえども倫理とか魂とか大事にするので、まあこれでいいんじゃないでしょうか。初代ロックマンの時代から数世紀レプリロイドがあるんだし。
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Unknown (ota)
2012-01-17 21:27:08
ふむ。
正直最近までエグゼ・ゼロ・ゼクス辺りはごっちゃになってたんですが、ゼクスは流星と同時期の新しい作品なんですね。
おお、ゼロの続編なのか。DSでのアクションメインのロックマンとして立ち上げられたのでしょう。
……で、2作で終了している。やはり不評だったんでしょうか。近年のロックマン状況、芳しくないですね。

操作系は、GBAで多少やり易いことを考慮しても、ちょっと辛すぎるように感じます。
モンハン等のボタンをフル使用するゲームは慣れれば快適なもんですが、このシリーズはぶっちゃけ俺には無理です。
コンフィグでベスト配置を模索したりもしましたが、やればやるほど手がおかしくなりそうでした。
難度調整の一環と捉えるしかなさそうです。このゲームを自在に操れる人はマジで凄いと思います。


初代ロックマンのようなコミカルな雰囲気なら、ロボットも別に違和感ないんですけどね。
ロックマンに限らず、最近は何か「シリアスな人間型ロボットもの」に違和感を抱くようになってしまって。
ゼロシリーズは正にそれな上、ロボットらしさすら全く描写されないんで正直かなり合いませんでした。
シエルは良いヒロインしてると思うんですけどね。次回作でライバル能天気娘とか出てこんかな。
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Unknown (Unknown)
2016-09-24 15:28:18
下手くその言い訳だな
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Unknown (ota)
2016-09-25 00:56:24
かもね。
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Unknown (Unknown)
2016-10-25 15:15:40
シエルはレプリロイドじゃないぞ、そして「ロボットらしさすら全く描写されない」というのはこの作品のテーマに関わってくる部分だからそこを否定したらロックマンゼロ(またはX)じゃないですよ
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Unknown (ota)
2016-10-26 01:12:22
シエルのことは3で気付きました。2の時点では何気に人間だという描写がなかったような気がするんですが……ちょっとよく覚えてないな。
>「ロボットらしさすら全く描写されない」というのはこの作品のテーマに関わってくる部分だからそこを否定したらロックマンゼロ(またはX)じゃないですよ
これはそうかもしれませんね。「人間と変わりない姿のロボット」てのがこのシリーズの核にあるようですから。
正直このシリーズの重い世界設定があまり好きではなくて。無理にそうしてる感じがするんですよね。うーむ。
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Unknown (ゼロX)
2018-10-29 15:13:43
そこまでああだこうだ言うなら、やらなければいいだけの話です。自分も最初は炎のチップを入手出来るステージでボスまで行けなかったり、ようやくボスまで着いたと思ったらダメージを喰らってぼろ負けされましたが、YouTubeを参考にした結果、今までの失敗が嘘だったかのようにランクA(運が良ければ稀にS)でクリア出来ました。
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Unknown (ゼロ)
2018-10-29 21:24:37
文句を言うなら、諦めればいいだけの話ではないでしょうか?
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Unknown (ota)
2018-10-29 23:36:40
あーいや、やったからこそグダグダ言いたくなるわけで、はい。一応クリアーはしたからその資格もあると自分では思ってます。

>YouTubeを参考にした結果、今までの失敗が嘘だったかのようにランクA(運が良ければ稀にS)でクリア出来ました。
それはお見事です。俺はゼロシリーズのランク付けは好きじゃないので、そこには燃えられませんでした。
二つ目のコメントも同じ方・同内容と判断します。
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Unknown (Unknown)
2022-05-16 22:56:30
雑魚がみっともない言い訳繰り返してるだけで笑える
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