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おせっちゃんの今日2

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純白のクレマチス

2021-04-28 14:03:36 | 思い出

今朝、ウオーキングをしていましたら、公園まで行く途中のお宅の塀に真っ白なクレマチスがあでやかに咲いておりました。昨日は気が付きませんでしたので、夜のうちに花開いたのでしょうか。純白の花は風に吹かれたりすると茶色に変色しやすいのですが、見事な白です。

昔はテッセンと言って日本種が多かったように記憶しておりますが、だんだん大ぶりな、華やかな西洋種・クレマチスに変わってきました。きゅっと引き締まったと言いますか、毅然とした感のあった濃紫のテッセンが懐かしく思い出されます。

わが家の敷地は南北に長く、南に面する長さが短いのです。家を建てる時、なるべく日当たりのいい南は広く使いたくて、門から玄関までのアプローチは狭くなってしまいました。お隣との境はあまり趣のない塀になっていますからできれば木でも茂らせたいところですが、それでは歩けなくなってしまいます。庭師さんが塀に近いわずかな土地にテッセンを植えてくれました。うまく茂らせて葉と花で塀を隠すように考えてくれたのです。

上手く根付いて蔓を延ばし始めました。ところが植物は南へ南へと伸びたがるものですね。イメージとしては塀の面いっぱいに広がらすつもりでしたがそうはいかないようです。私は意固地になって、南を向いてのいている蔓をそっと引っ張って北の空いた方に向け直したり、細いひもで結わえたりしたのでした。
それを見ていた娘・息子二人、小さな声でこそこそ何か言っています。

「何か言った?」、ううん、と言いながらもこそこそ話は続くようです。私の澄ませた耳にも聞こえてきました。
「あれごらんよ。ママはああしておいらたちを育てたんだぜ。自分の思う方に無理やり引っ張ってさ」。

ガクっと来ました。そうなんだ、子どもたちは、反抗こそしなかったけれど、心の中では不満を貯め込んでいたのかもしれない。ああ落第ママだな、反省したのでした。口では「そうだよ、引っ張って強制してあげたからまともにここまで来たんじゃあないの」とは言いましたが、私の負けのようでした。
子どもたちは平凡ではありますが今幸せな家庭を営んでいます。母親のマイナス点は自分で克服してくれたようです。でもテッセンは、育ちませんでした。