4月22日朝日新聞文化面に、古田徹也さんが「常用漢字『まん延』の理由」と題して書いていました。
書き出しは猪瀬直樹著「三島由紀夫伝」に次のようなくだりがるとの紹介です。三島の自決のニュースを見ていたら、現場の門の看板が「自衛隊市ヶ谷駐とん地」となっている。ひらがなの「とん」の間の抜けた印象がたまらない。
つい最近目立って、話題になったのに、「まん延防止等重点措置」がありました。約して「まん防」。深刻なコロナ対策を話し合っているにしては、なんとも緊張感のない表記だ、との批判続出。取りやめたメディアが多い。
他にもいろいろあると古田氏は例を挙げている。
「ちゅうちょなく財政出動を」「あっせん収賄」「ねつ造」「改ざん」、などなど。
このようなひらがな書きや、漢字との交ぜ書きは「常用漢字」が公用文や新聞などの漢字使用の目安になっているからだ。しかしこれでいいのか。この不自然さ、不格好さでいいのか」。
さてと、おせっちゃんは考えるのです。古田氏の言は確かに一理あります。不自然なひらがな混じりは書いてある内容まで、引き下げるような気がします。
ただ、老いてすべての生活において、忘却の彼方に飛んでいくものが多い私は、・・・特にパソコンに頼ってしまい激しくなったような気がしますが・・・漢字が書けません。先に例に挙げられた「駐屯」「蔓延」「躊躇」「斡旋」「捏造」「改竄」どれもこれは書けるという自信がないのです。
どうしたらいいのでしょうか。
私の一つの考えです。
▼ 漢字で書くこと
今から先、パソコン・スマホがもっと普及してきて、文章を書く方はほとんど自筆と言うものは無くなり、機械に任せるようになるのではないでしょうか。パソコンのずらりと並べる候補の漢字から「あこれだ」と見つけることさえできればいいのではないでしょうか。そうならばもっといわゆる常用漢字を増やしてもいいのでは。
▼ 漢字で書かれた物を読むこと
フリガナを使うという手はいかがでしょう。子どもの頃、戦後本もなく、家にあった兄たちのおさがりを読んでいましたが、難しい漢字にはフリガナがふってありました。何度もそれに出会っているうちに、さして苦労をした覚えはないのに、読めるように頭の中に残りました。フリガナのない本でも読めるようになっていました。
書く方は書けなくても、読む方はできるのも事実です。子どもでも、かなり複雑な漢字も読めるようになると思います。どこかで聞いたことがありますが、おおよその形で見分けるのなら、案外複雑な難しい漢字の方を覚えるとのこと。