origenesの日記

読書感想文を淡々と書いていきます。

オウエン・バーフィールド『歴史のなかの英語』

2008-02-08 21:30:46 | Weblog
バーフィールドはC・S・ルイスやT・S・エリオットに影響を与えたという英語史家。これは英語史の古典的な本なのだが、現在の英文科の学生が期待するような実証的な英語史の本ではない。アーリア人が、インド~古代ギリシア~中世~ルネサンス~近代といかに文化を発展させてきたかを叙述する本であり、想像力には富んでいるものの、著者のアーリア至上主義ぶりにはちょっと困惑させられるところも多い。
大まかには、古代ギリシア~古代ローマ~ゲルマン民族大移動~「暗黒」の中世~ルネサンス・イギリス~18世紀イギリス~ といった流れ。
第7章「献身」
中世哲学についての章。聖ヒエロニムスやテルテュリアヌスのラテン語がいかに英語の中に流入していったか、という話。ラテン語の物語である『薔薇物語』はスペンサーの英訳を通して、英語にも大きな影響を与えた。中世~ルネサンス期には人体は4つのhumour(体液)を有していると考えられ、それはblood、phlegm、bile、black bileであるという(これはシェイクスピアの劇にも出てくる考え)。
第9章「個性と理性」
ヨーロッパ人は17世紀まで、世界は変わりつつも静止しているという考えをしていた。フランシス・ベーコンのエッセイにて初めてancientとmodernの区別ができ、progressiveという言葉が登場するという。この流れの中でprimitiveという言葉も使われるようになった。世界は動くもの・進化するものとして捉えられるようになったのだ。
第11章「想像力」
一番面白い章かも。ルネサンス期イギリスに初めて、アリストテレスの『詩学』的なcriticismが誕生した。
ロマン派の時期になってから、エリザベス朝を再評価しようという動きがおき、コールリッジはelizabethanという単語を創造した。

世界史系ジョーク集

2008-02-08 01:05:38 | Weblog
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/2261/sekaishi/
面白かった。
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25
ランプの精のぼやき
あのさぁみんな、聞いてくれよ~
ペルシアの貧乏人の子倅のたのみ聴いてやったあと
奴ったら「他人に渡すくらいならいっそのこと・・」て叫ぶなり
僕を海に投げ込んだんですよ
それもアラビア海なんて楽な場所じゃないんですよ
地中海からジブラルタル抜けた先。
最悪なことに、世界中の海水が流れ落ちる大瀑布の手前。
慌てましたよ。タブーをヤブって自身の為に突風起こしたんで
なんとか落ちずにすみましたけどね。
でも、タブー破ったばつで400年ほど
ランプの中に封印されてました。トホホ
ようやく封印がとけたんですがあいも変わらず海の上。
カモいねーかなー?ってあたり見回したらいましたよ。
たぶんカタルーニャあたりから出てきた船だと思うんだけど
ひたすら大瀑布目指して突き進んでやがんのププッ。
からかってやろうと船上に姿現してやったのがまちがいのもと。
船長が泣きつくんですよ。
「黄金の国を作ってくれ」って。バカだね。
泣きつかれると、情にほだされてしまうのが僕の欠点なんですがねー
ナントカやりくりして陸地一つ造ってあげました・・
このことはずーーっと秘密にしておくつもりだったんですが
私が作った陸地が結構大きい国になってですね
さらに西にあるちっぽけな国と戦争はじめちゃったんですよ
やばいなーとおもいつつ、私が偵察に行った時には
もう既に戦争終わってましたトホホ。
そしたらねーまたもや泣きつかれたんですよ。
倒産した製薬会社のボンボンに。
「僕には失うもの無いからここで死んでやるんだ」なんていうんですよ
目の前で死なれるのはヤなんでなにか得意なものとか無いのか?ってきくと
「本だけは人一倍よんでる」っていうんですよ。所詮は他人事なんで、
「小説家になれば?」ってテキトーかまして慰めたとたん、
「やいこらランプの精!俺に千の物語作る才能与えろ!!」
なんてワガママ言うんですよ
いくらなんでもシェラザード様と同じ才能欲しがるなんて、身の程知らず。
頭に来たから10ページ限定で才能与えてやりましたガハハ。
しんちゃん、っていってたな。そいつ。
どうもね、才能10ページ限定にした事をかなり根に持っていたらしく
ミュンヒハウゼンの子孫をモデルにした長編小説のなかで
私がやったイカサマ暴露されちゃいましたよ・・
おかげでまたもや封印されちゃったエーンエーーン。
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すごくうまいなあ。貧乏人の子倅=アラジン、船長=コロンブス、黄金の国=アメリカ、西の小さな国=日本、製薬会社のボンボン=星新一、長編小説=ほら男爵の冒険 か。
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かのカルタゴの名将ハンニバルが、ローマの英雄スキピオ・アフリカヌスと
誰が世界史上で最も偉大な戦術家であったかを話し合った。
ハンニバル「1番目はアレキサンダー大王であろう。
大王の成し遂げた偉業は比肩する者は今後もでないではないだろうか」
スキピオ「そのとおりです」
ハンニバル「2番目は難しいところだが、エピロスのピュロス王であろう。戦術家としてまあ一流だ」
スキピオ「なるほど」
ハンニバル「3番目は文句なしにこの私だ」
スキピオ「しかし、あなたは私にザマの戦いで敗れていますが?」
ハンニバル「ああ。もしも勝っていたら、私の順位はアレキサンダー大王の上に来ていただろうな」
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ピュロス王(前319~前272) ローマ軍を二度に渡り撃破したエペイロスの王。