バーフィールドはC・S・ルイスやT・S・エリオットに影響を与えたという英語史家。これは英語史の古典的な本なのだが、現在の英文科の学生が期待するような実証的な英語史の本ではない。アーリア人が、インド~古代ギリシア~中世~ルネサンス~近代といかに文化を発展させてきたかを叙述する本であり、想像力には富んでいるものの、著者のアーリア至上主義ぶりにはちょっと困惑させられるところも多い。
大まかには、古代ギリシア~古代ローマ~ゲルマン民族大移動~「暗黒」の中世~ルネサンス・イギリス~18世紀イギリス~ といった流れ。
第7章「献身」
中世哲学についての章。聖ヒエロニムスやテルテュリアヌスのラテン語がいかに英語の中に流入していったか、という話。ラテン語の物語である『薔薇物語』はスペンサーの英訳を通して、英語にも大きな影響を与えた。中世~ルネサンス期には人体は4つのhumour(体液)を有していると考えられ、それはblood、phlegm、bile、black bileであるという(これはシェイクスピアの劇にも出てくる考え)。
第9章「個性と理性」
ヨーロッパ人は17世紀まで、世界は変わりつつも静止しているという考えをしていた。フランシス・ベーコンのエッセイにて初めてancientとmodernの区別ができ、progressiveという言葉が登場するという。この流れの中でprimitiveという言葉も使われるようになった。世界は動くもの・進化するものとして捉えられるようになったのだ。
第11章「想像力」
一番面白い章かも。ルネサンス期イギリスに初めて、アリストテレスの『詩学』的なcriticismが誕生した。
ロマン派の時期になってから、エリザベス朝を再評価しようという動きがおき、コールリッジはelizabethanという単語を創造した。
大まかには、古代ギリシア~古代ローマ~ゲルマン民族大移動~「暗黒」の中世~ルネサンス・イギリス~18世紀イギリス~ といった流れ。
第7章「献身」
中世哲学についての章。聖ヒエロニムスやテルテュリアヌスのラテン語がいかに英語の中に流入していったか、という話。ラテン語の物語である『薔薇物語』はスペンサーの英訳を通して、英語にも大きな影響を与えた。中世~ルネサンス期には人体は4つのhumour(体液)を有していると考えられ、それはblood、phlegm、bile、black bileであるという(これはシェイクスピアの劇にも出てくる考え)。
第9章「個性と理性」
ヨーロッパ人は17世紀まで、世界は変わりつつも静止しているという考えをしていた。フランシス・ベーコンのエッセイにて初めてancientとmodernの区別ができ、progressiveという言葉が登場するという。この流れの中でprimitiveという言葉も使われるようになった。世界は動くもの・進化するものとして捉えられるようになったのだ。
第11章「想像力」
一番面白い章かも。ルネサンス期イギリスに初めて、アリストテレスの『詩学』的なcriticismが誕生した。
ロマン派の時期になってから、エリザベス朝を再評価しようという動きがおき、コールリッジはelizabethanという単語を創造した。