自然治癒に信頼を寄せた古代ギリシアのヒポクラテス、ヒポクラテスを継承した古代ローマのガレノス、中世イスラムの天才的な医師イブン・シーナー(『医学典範』)、ガレノスやシーナーを批判した「医学界のルター」であるパラケルスス、ルネサンスの代表的な解剖学者であるアンドレアス・ヴェサリウス、循環論のハーヴィー、啓蒙主義時代のオランダ・ライデン大学の医師ブールハーフェ(『医学論』)、スコットランドのエジンバラ大学の外科医ジョン・ハンター、天然痘研究で有名なハンターの弟子ジェンナー、細菌学の創始者パストゥール、食細胞運動の発見者メチニコフ、結核菌・コレラ菌の発見者コッホ、生理学の大家パブロフ、二重螺旋モデルのワトソン……。
本書はヨーロッパやイスラムの医学の歴史を追った書物である。著者の文章は大学の講義のようで、話題はいろいろなところに飛び、自由闊達に話は進む。論理的に書かれたものではないが、著者の博識ぶりを窺い知ることができて楽しい。『西洋医学と日本人』という本では、戦国時代以降の日本における西洋医学の輸入の歴史について簡潔に触れられている。江戸時代の日本の医学は、オランダのブールハーフェの医学から影響を受けており、著名な『ターヘル・アナトミア』もブールハーフェ医学の解説書のようなものだという。
本書はヨーロッパやイスラムの医学の歴史を追った書物である。著者の文章は大学の講義のようで、話題はいろいろなところに飛び、自由闊達に話は進む。論理的に書かれたものではないが、著者の博識ぶりを窺い知ることができて楽しい。『西洋医学と日本人』という本では、戦国時代以降の日本における西洋医学の輸入の歴史について簡潔に触れられている。江戸時代の日本の医学は、オランダのブールハーフェの医学から影響を受けており、著名な『ターヘル・アナトミア』もブールハーフェ医学の解説書のようなものだという。
そうなんですか?全然知りませんでした。
少なくとも政治学の世界(自分の周りだけなんですけど)ではハーバーマスの評価が低いって事はなかったように思うので。
たぶん、丸山眞男の政治学の影響が今なお強いのかな、なんてみてるんですけどね。
モデルネ、という未完のプロジェクトと、民主主義という運動概念との親近性があるのかな、なんて勝手に思ってます。
これは書きすぎたかもしれません。人文科学系の研究者は、彼の西洋中心主義を批判的に見なしている人が多い気がしたので。
近代ブルジョワ社会には何らかの見習うべき良い点があるのは確かで、19世紀近代民主主義を論じる彼の視点は興味深いなと思いました。
そして、コメントの場所間違えちゃいました。すいません。
やっぱり、人文系だと近代は批判的に捉えられる対象になるんだなぁ、なんて。新鮮な感じですよ。
もっとも、フーコー研究やポストモダンを研究している政治学者だと、ハーバーマス批判ってあるんですけどね。
でも英米系の政治思想やドイツ政治思想研究が多いから、やっぱり「日本はまず近代化して自律的な個人の完成を目指さなくては」的な議論になってしまうのかなぁ。
近代の正当化に対しては批判が多いと思います。しかし人文系でも三島憲一のようにハーバーマスに入れ込んでいる学者はいますし、一概に言えませんけど……。
ポストモダンを擁護する立場から、ハーバーマスを批判する向きは確かにあると思います。
東大と岡崎自然科学機構で講演です。
東大は通訳つきで懇切丁寧なことになっています。