origenesの日記

読書感想文を淡々と書いていきます。

大学院とは何か

2008-03-31 18:23:25 | Weblog
大学院とは何か、ということを考えてみたのだけど。
大学院というのは、つまりは「修士号を取得するコース」と「博士号を取得するコース」の総称である。
修士号の起源は12世紀のパリ大学にあるという。当時は「教授する資格」というような意味合いであった。当時大学での教育は15歳で始まっていた。大学では学生は最初に人文科学7科目(文法学、修辞学、数学、音楽)を学び、6年間で人文学の学士を取る。その後2年間人文学部に進むと、自ら教授する資格である修士号を取得することとなる。人文学部に進まず、人文学士となった後で、神学・法学・医学という中世の三大科目を学ぶこともできた。
一方で博士号は元々イスラム圏起源で、イスラム法の「教授し法律的な見解を表明できる資格」という意味合いがあったという。これも中世にヨーロッパの大学のシステムの中に取り入れられ、神学・法学・医学の博士というのが生まれることとなった。しかし神学・法学・医学以外で博士号が誕生したのは歴史的には意外と遅く、19世紀になってからだという。
修士号も博士号も本来的には、教授資格という意味を含んでいる。そのためロー・スクール含む専門職大学院で得られる修士号/博士号はこの本来の意味合いからは外れるということが考えられる。

古楽の指揮者

2008-03-30 22:07:19 | Weblog
代表的な古楽の指揮者。クレマンシックって歳取っているんだな…。

ルネ・クレマンシック(1927~)
グスタフ・レオンハルト(1928~)
ニコラウス・アーノンクール(1929~)
フランス・ブリュッヘン(1934~)
クリストファー・ホグウッド(1941~)
デイヴィッド・マンロウ(1942~1976)
ジョン・エリオット・ガーディナー(1943~)

Philip Koutev

2008-03-30 18:29:51 | Weblog
フィリップ・クーテフ。ブルガリア民族音楽の最重要人物で、ソフィア国立管弦楽団を率いて、西洋近代音楽とブルガリア民族音楽を融合させた音楽活動を行っている。
http://jp.youtube.com/watch?v=mrcgDhpS3uo&feature=related
『ブルガイア・ヴォイスの神秘』はグラミー賞を受賞もした。

太陽の神 ホルス

2008-03-30 16:37:13 | Weblog
イシス・オシリス神話のメモ。『ハムレット』みたいだ。『ハムレット』の方が真似したのだろうけど。

オシリス ホルスの父親。
イシス(イオ) オシリスの妹で妻。
セト(テュフォン) オシリスの弟で兄を殺して王位につく。
ネフティス セトの妻。ホルスに協力する。
ホルス(ハルポクラテス) オシリス・イシスの息子。セトを殺して王位を取り戻す。
ハトホル(アフロディテ) ホルスの妻

安田一郎『精神分析入門 夢と性欲と攻撃』(光文社)

2008-03-30 15:34:42 | Weblog
フロイトの『精神分析入門』をもとにしながらも、豊富な例とわかりやすい語り口のために、門外漢にも適した入門書となっている。
1衝動
2欲求不満
3防衛機能
4空想
5退行
6無意識
7不安
8投射
9固着
10昇華
11攻撃
空想。トルストイは幼い頃、フランス人の家庭教師に苛められ、そのことを恨みに思っていた。彼は成人してからも、空想の世界の中でその家庭教師のことをぶっていたという。空想は自らの欲求を自分の白昼夢の中で満たそうとする。
無意識。翻訳者である平野威馬雄は父親がアメリカ人であることで幼いころ悪口を言われたことがあった。そのことが彼のコンプレックスとなっていたという。ここでのコンプレックスは劣等感という意味ではない感情複合である。
昇華は「性的欲求を芸術的な欲求へと変える」という意味もあるが、「性的欲求を宗教的な信仰へと変える」という意味も持ち合わせている。一説によると、24・25歳のときに人は宗教的な信仰を持ちやすいという。内部にある性的な欲求が宗教的な信仰へと昇華されていく。著者はここで、キリストが裸でいる夢を見たシスターの例を紹介している。

青柳まちこ『「遊び」の文化人類学』(講談社現代新書)

2008-03-30 15:27:06 | Weblog
著者は文化人類学者で、インドネシアやアメリカ大陸でフィールドワークを行っていた研究者である。
「遊び」といえばホイジンガやカイヨワが著名な先行研究となる。人間をホモ・ルーデンスと定義し、遊びを人間の本質的な営みとしたホイジンガのことを著者は高く評価しつつも、あまりにも遊びを包括的なものとして考えすぎなのではないかと苦言を呈している。
社会学者ロジェ・カイヨワの「遊び」の種類わけとして、以下のようなものが挙げられる。
アゴーン(競争)
ミミクリー(表現・模倣) ~ごっこなど
アレア(偶然) ジャンケンなど
イリンクス(めまい) ブランコなど
本書を読むと「遊び」が宗教や文化的な営みと深く結びついているのがよく理解できる。「遊び」は決して「余った暇」ではないのだ。

You Tube

2008-03-22 23:34:25 | Weblog
http://www.youtube.com/watch?v=SC0pcekqmH
The KillersがLou Reedをフューチャーしている。
http://www.youtube.com/watch?v=C-fFRjfNXYM
Syrup16gの"Reborn" 最近解散したバンドの代表曲。
http://www.youtube.com/watch?v=otMB3WVQNVg
Avril Lavigne "When You're Gone" Avril好きではないけど、この曲は良いと思った。
http://www.youtube.com/watch?v=QLOY_LrRet4
Ash "You Can't Have It All" 最近のAshの曲の中では特に好き。http://www.youtube.com/watch?v=FOA4ixV-3jU
Tears for Fearの"Everybody Wants to Rule the World"
http://www.youtube.com/watch?v=paHlDr7kXIo
Nora Jonesの"Don't Know Why" とても有名な曲。
http://www.youtube.com/watch?v=0hSydUKfG5U&feature=related
Breadの"If" アコースティックな70年代の名曲。
http://www.youtube.com/watch?v=dwdTcoUHfkw&feature=related
Breadの"Audrey" これもファルセットがきれいな名曲。

『銃・病原菌・鉄』2

2008-03-22 22:50:50 | Weblog
中国は紀元前1000年の頃から既に、他の民族を見下す視点を持っていたという。この中国の漢人の中華意識は、中国の歴史の中で長く続いていくことになる。
著者はなぜ中国がヨーロッパのように植民地をつくらなかったのかという問題を提起している。14世紀、明の時代には鄭和を南海大遠征に送っているのだ。
この答えはある意味では単純である。明が海外へと人を派遣するのをやめてしまったからだ。官僚の反対がそのような海外遠征を不可能にしてしまったのである。明の9代皇帝である成化帝は再び海外遠征を行おうと考えたが、官僚の反対に会い、計画は流れてしまった。著者は中国においてはあまりにも政治的に統一されすぎていて、内部の競争原理が働かなかったのではないかと推測している。ヨーロッパの大航海時代においては、ヨーロッパの内部に国々が幾つも存在しており、互いに競争状態にあった。ポルトガルがヴァスコ・ダ・ガマを送ったのも、スペインがコロンブスを送ったのも、ポルトガルやスペインが遠征によって自国の軍事や経済を改善させようとしたからであった。近世・近代においてヨーロッパが世界を牽引する先進国となり得たのは様々な国が競争状態にあったからだ。一方で中国は前221年以来、政治的な統一がなされている状態が長く、競争原理がうまく働かなかった。アフリカやアメリカを征服できる位置にあったにも関わらず、結局はヨーロッパに先を越されてしまったのである。

迷惑コメントが多い

2008-03-22 22:40:34 | Weblog
gooブログは使いやすいのですが、どうも迷惑コメントが多いみたいです。変なアドレスをはったコメントがよく来る。まあそれはそれで面白いんですが。
もしコメントしていただく際は、多少エントリに関連するタイトル(例えば著者の名前とか、本の名前とか)を付けていただけるとありがたいです。本当に多少で良いので。
迷惑コメントとの判別がしやすいので…。