オクテック ガレージ ブログ OKU-TEC garage

大した人生ではないけれど,それでも読み返せば思い出されるあのときのこと.消えないように,そして生きた証になるように

バンディット1250S 張り付いたクラッチの修理 その3 腐ったガソリン タンクの錆 フューエルポンプの洗浄 

2022-07-09 03:31:55 | バンディット1250S

長期放置でクラッチが張り付いたバンディット1250Sを修理している話の続き、「その3」になります。(「その2」はコチラ

 

前回はクラッチプレートの向きを直し、セルでクランキングするためにタンクを外しプラグ抜くとこまでやりました。

次は腐ったガソリンを抜いてきれいにするのと、新しいオイルを入れてセルを回して各部に潤いをあたえて、それが終わればいよいよ始動。

 

オイルはモチュール4T 7100 5W-40。

いやぁ~新しいオイルを入れって作業、何か前向きな気がして心地いいです。

も~ゴールが見えて来た感じがするっす!!

 

 

 

 

7年くらいパルス充電をし続けた11年前の新車時のバッテリー。

いつからかパルス充電器ではエラー表示が出ていたのでダメかもしれませんが、ここまで来たのでパルス充電の真価を問う意味も込めてダメ元で取付けました。

バッテリーが死んだとしても最近は安いバッテリーもあって買えば何とかなるので気は楽。

 

 

 

 

キーを回すと弱々しいですが通電し電気系統が生き返りました。

 

 

 

キーをONにするとヘッドライトが点きっぱなしになるのでバッテリーの負荷低減のためヒューズを抜こうと思ったんですが、ヒューズの場所を忘れてしまっていました。

疎遠でごめんね。

右側のサイドカバーを外すと見えました。

 

 

 

 

トリクル(パルス)充電では電圧が弱そうだったので通常の充電電流で充電しながら再度キーON。

総走行距離487Km

 

 

 

 

セルボタンをチョン・チョンと押して軽くクランキング。

それからチョ~ン・チョ~ンって少し長めに押してまたクランキング。とりあえずここまで。

 

でこれからめんどくさそうな腐ったガソリンの始末。

先ずはタンクの中を覗いてやろうと

タンクキャップにキーを刺して・・・

キーをひねって蓋が開いたらあの腐った何とも言えない匂いが立ち込める・・・・

・・・・・蓋が開かへんぞ。

再度、キーをひねって蓋を開けてみる。

何か抵抗があってすんなり開かない。

やっとのこさ開いたと思ったら蓋の内側のアルミ部品が白く腐食して粉吹いてる。

写真撮ってる間も空中に粉が漂ってました。

錆びてるやん。

室内保管やぞ。なんで錆びるねん。

 

 

 

 

少し焦りながらタンクの中を覗いてみました。

あ~錆びてます。

薄っすらじゃなく

しっかり錆びてます。

 

 

だから鉄は嫌い

 

 

問題は給油口からチラッと見えたタンク内の部品の錆。

そう、バンディット1250Sってインジェクションなんでタンク内にフューエルポンプが入ってるんです。

それが錆びてたら大変。

裏蓋を気持ち焦りながらあけます。

 

 

 

 

そっとフューエルポンプを取り出すと・・・・

あ~錆びてるやん。

だから鉄は嫌い。(2回目)

 

 

 

フューエルポンプってバナナみたいに反り返ったユニットがゴッソリ入ってます。

ちょっと四苦八苦して取り出しましたが、

錆びてるやん

 

 

 

 

はい、フューエルポンプです。

 

 

 

さっき「ゴールが見えてきた気がする」って言いましたが訂正します。

全く先が見えなくなりました。

気絶しそうです。

 

タンクの中に残ったガソリンをポンプで吸い出しました。

 

臭った人なら絶対忘れないあの何とも言えな臭い。

匂いの最終兵器とも言われるらしいです。

ガレージ中が臭ってます。

居住空間まで臭ってます。

娘が苦しそうにしています。

 

 

 

 

外見は擦り傷一つ無い奇麗なタンクも中はこうなってました。

室内保管だからと油断していましたが長い年月はそれをも超越しました。

何度も言います。

だ・か・ら・鉄は・キ・ラ・イ (はい3回目)

 

 

 

フューエルポンプのお尻の方。吸い込み口についた茶色い物体をスクレーパーでこそいでみました。

橙色(元は真っ白)した部品は樹脂製なので錆びではなく錆びたものが付着したのかガソリンの変質物。

 

 

 

 

吸い込み口にはストレーナ(フィルター)が付いていてカバーが被っています。

カバーを外そうとネジを緩めますが外れません。

サービスマニュアルを見てもよく分からず、しばし悪戦苦闘。

 

 

 

 

下手にやると割れるので優しく。(割れたらもう心が折れます)

で、どうなってるかと思ったらハマってるだけでした。

 

 

 

コテコテになって固まってたストレーナ。

 

 

 

ケミカル用品を保管しているロッカーを見たら二種類のキャブレタークリーナーがあったので、もう勢いで掃除することにしました。

 

 

 

ヤマハのスーパーキャブレタークリーナーは定評あるみたいですが、落ち加減で言えばCRCのクリーナーキャブです。

よく落ちます。ただ結構消費します。

ヤマハは泡タイプ(といってもムースとかじゃなく小さな気泡状に出ると言った感じ)で少量なので、交互に使って洗浄しました。

 

 

 

 

二分割できて写真右下側がタンクの底になる部分でポンプが入っています。

左上側がエンジンのガソリンを送る側でレギュレータが入っていて、ここで供給に不要なガソリンをタンク内に逃がしてくれています。

 

 

 

ユニットを並べてみました。

真ん中の金属の筒がポンプです。非分解です。

左のレギュレータも樹脂部品に金属の円筒パーツが合体していますが"外すな"とサービスマニュアルに書かれています。

 

 

 

ちょっとここで失敗したなと思ったのがキャブレタークリーナーってゴムを侵すことがあります。

侵されたゴムは膨潤して形が変わってしまって使えなくなります。

清掃したあと確認のため組み立ててみようとOリングをはめたら少し大きくなっていたように感じました。

Oリング類はサービスマニュアルに"再使用禁止"となっていますので交換予定ですが、耐ガソリン性のためか高いです。

小さいOリングで一個600円くらい。

レギュレータはOリングで円筒部品が刺さっているだけですがサービスマニュアルには"外すな"となっていて、そこのOリングがやられてたら機能的の問題無くても

交換となって、これがこんな部品なのに1万円します。(下の写真 「部品番号8 レギュレータ」)

 

まあそれは我慢したとして部品代は1万数千円ですみますが、問題はポンプ。

これってパーツリストを見てもらうと分かるように「部品番号1 ポンプアッシー フューエル」とポンプ単体では部品としては出ません。

ポンプ内部でガソリンが腐っていたら規定の吐出量が得られない可能性があって通常は交換するみたいです。

でこれが一気に値段が上がって4万円します。

たまにあるんですね、高価な部品ほどアッシー(アッセンブリー)になってバカ高いってこと。

 

ポンプがダメなことを想像したら、もう泣けてきました。

 

 

 

 

錆か変質した物体が分かりませんが、とにかく茶色く汚れたものは徹底的にきれいにしました。

 

 

まずは費用が最小となる部品で組んでみてエンジンが掛かるか確認して最悪はポンプアッセンブリー(4万円)を交換するつもりです。

まずは部品番号5と11(二個)のOリングとストレーナを注文しました。

それとタンク内の錆び取りに定番の「花咲かG」も。

 

タンクの錆が取れてポンプも丸ごと変えたとして、それで安心かと言えば「ノー」でポンプの先にある電磁弁と噴射ノズルあって、それらが腐ったガソリンでやられている

可能性があります。

そうなるともう大変、というか心が折れます。

任意保険の中断証明の期限は8月3日。

違う方法を考えないといけない気がしています。

 

ではまた