はがきのおくりもの

 思い出したくなったら、ここに帰っておいで!!!
 元気を補給したら、顔を上げて、歩いて行くんだよ!

卯高定時制 平成22年度3学期 終業式講話

2011年03月27日 | 卯の花高校物語 2010

 東日本大震災という未曾有の大災害が、私たちの目の前で起こりました。誰もが傍観者ではいられない状況です。私たち一人一人がなすべきことを考え、行動するときです。

 この未曾有の大災害から、多くを学ばなければ申し訳ありません。亡くなられた方々、被災された方々、停電やガソリン不足で非常に苦しんでいる方々、世界中からやってきてくれた救援隊の方々、物資や義援金を送ってくれた方々などに、申し訳ありません。

 何を学ぶか。
 学ぶべきことはたくさんあります。
 実際に災害に遭った時どうするか、被災者に対してできることは何か、計画停電をしなければならない今、どう節電するか。その他にも、家族の絆の問題、いのちとは何かの問題など、学ぶべきことがたくさんあります。

 そういう学ぶべきことのなかで、今回、皆さんに一番学んでほしいのは、何を一番大切にするか、どう生きるかについて考えることを学んでほしいのです。
 何になるかではなく、どう生きるかを見つめてほしいと思います。
 高校生になる、美容師になる、料理人になる、大工になる…、何になってもいい、大切なのは、どう生きるかです。美容師になってどうしたいのか。料理人になって何を目指すのか。大工になってどんな家をつくろうとするのか、が大切なのです。

 皆さんが大切にしたいものは何ですか。友だちですか。家族ですか。
 友だちを大切にしたいというなら、友だちと一緒にどうしたいと望んでいますか。家族を大切にしたいというなら、家族をどんなふうに大切にしますか。
 具体的に何をするかを考えてみましょう。そして、それをするためには、自分にどんな力をつける必要があるかを考えてください。友だちや家族を大切にできる力を身につけなければ、大切なものを大切にできません。
 浦定にいるうちに、大切なものを大切にできる力をつけ、自分の進む道を見つけてください。

 浦定では、最近、いろいろな人の協力を得て、様々な取組を始めました。
 就職支援アドバイザーの河本さん、学習支援員の清水さんや株木さんが皆さんの進路や学習の支援をしてくれています。
 浦定OBの小谷野さんや斉藤さんに来ていただいて、進路についてのお話をしていただきました。
 NPOの人たちにも来ていただきました。NPO「カタリバ」は6月、体育館で座談会形式による生き方相談がありました。お兄さん、お姉さんくらいの人たちがたくさん来て、皆さんと語り合いました。
NPO「育て上げ」ネットは2月、生きていくために必要なお金と働き方について教えてくれました。
 そのほかにも、6月、(株)さんぽうによる進路ガイダンスがありました。7月には4年生対象でしたが、(株)ライセンスアカデミーによる座談会形式の進路相談会も開きました。

 これらの取組は、皆さんに自分の進む道を見つけてもらいたくて始めたものです。皆さんに学力をつけてもらいたくて始めたものもあります。
 来年度も、引き続き取り組んで行きますので、まずは毎日学校に来てください。そして、浦定にいるうちに、大切なものを大切にできる力をつけ、自分の進む道を見つけてください。

 大震災でなくなった方々や被災して苦しんでいる方々がたくさんいます。生きて、こうして学校に来られる皆さんには、ぜひ自分を活かす道を見つけてほしいと願っています。

 では、また4月に元気な顔を見せてください。


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