いいもの見ぃ~つけた!

「いいもの」は探せばいっぱいあります。独断と偏見による個人的「いいもの」情報発信所です。

うまいッ! NHK「デカさも味も横綱級!新しょうが~熊本・八代市東陽町~」

2024-02-23 09:25:58 | うまいッ!NHK

 うまいッ!「デカさも味も横綱級!新しょうが~熊本・八代市東陽町~」 2013年10月20日

 番組内容
 生産量全国2位の熊本県で“しょうがの里”として知られる八代市東陽町では、棚田を利用して大きくみずみずしいしょうがを栽培している。しょうがは非常にデリケートな作物。生産者は病気から守るため、畑では専用の靴に履き替え、山奥の水源から雑菌の少ない水を引くなどなみなみならぬ手間と愛情を注いでいる。番組では、みそ漬けやきんぴらなど地元ならではのしょうが料理も合わせ、しょうがの魅力をたっぷりと紹介する。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201310200615001302100 より

 詳細不明につき、勝手に調べてみました。

 「東陽のしょうがについて」
 八代市東陽地区は平野と山地をつなぐ典型的な中山間地です。
 東陽で生姜栽培が始まったのは大正時代末期の頃。1931年に新規作物として導入され、東陽地区全域に広がりました。
 その後1970年の米の生産調整をきっかけに転作作物として栽培面積が拡大し、1980年には120haまで生産面積が伸びました。
 その後、栽培農家の高齢化や輸入生姜の増加による価格低迷などで減少傾向となりました。しかし近年安心安全志向が強まるなか国産の生姜が注目され、現在は約60ha前後で推移しており東陽地区の基幹農作物となっています。
 また東陽地区を中心とする熊本県の生姜生産は高知県に次いで国内2位の生産規模を誇ります。

 現在は安定して高品質の生姜を生産できるよう、優良種子の確保、防蛾灯による防虫対策、圃場ごとの作業靴の履き替え、効率的灌水法の確立など、生産部会で様ざまな技術の向上と実践を図っています。

 当地の生姜栽培の特徴は、中山間の段々畑を利用することから大規模に基盤整備した圃場がないこと。350㎡以下の小規模圃場が殆どで、圃場の傾斜もあることから栽培管理は小型の機械導入や手作業が中心であること。
 効率は悪いのですが、その分、病気など不具合を早期発見でき、また細かな手当てを施す機会が増えるなど、全体的に品質の向上につながっています。

*https://www.toyo-seseragi.com/touyoumachi/ginger.html より

 

 熊本県 八代地域農業協同組合(しょうが) ~しょうが産地(八代地域)の紹介~

 八代地域農業協同組合 北部営農センター 生姜選果場長 関本 和裕

 ◆①産地の概要
 八代地域におけるしょうが栽培の主産地である東陽町は、熊本県中南部、八代平野と九州山脈に挟まれ、熊本市から40キロメートルの地点に位置しています。東西12.15キロメートル、南北15.27キロメートル、総面積64.56平方キロメートルで、年間平均気温15.3度、年間降水量2,437ミリと、比較的温暖多雨な気候です。

 同産地の共販農家数は132戸、作付面積50ヘクタール、年間取扱荷受数量1,500トン(種子含む1,900トン)ですが、大規模に基盤整備しているほ場はなく、中山間地特有の小規模なほ場での作付けが主体で、1ほ場あたりの平均面積は350平方メートル以下がほとんどです。渓谷状の段々畑に広がるしょうが畑は、地域によっては棚田百選にも選出されていますが、傾斜があるため栽培管理は小型の機械や手作業が中心となり、ほ場としては作業効率の悪い土地条件となっています。

 当地では、古く大正末期から種しょうがの産地として一部の地域で栽培が始まっていましたが、70年の米の生産調整を契機に急激に水田を利用した作付けが増加し、しょうがの産地が形成され、現在では県内の出荷量の39パーセントを占める町の特産品となっています。毎年10月の第4日曜日には、しょうがの収穫作業を告げるしょうが祭りが、作柄を見極める品評会と共に開催されています。この祭りは今年で37回を数え、全国各地から3万人を超える人々が集まる、町をあげての一大イベントとなっています。

 ◆②山地栽培カレンダー


 ◆③生産・栽培上の特色
 しょうが生産で最も重要な種子として、オリジナル培養株を導入しました。現在は増殖を行っており、生産性や貯蔵性の高い品種の育成と優良系統選別による品質、収量の向上を図っています。

 収量への影響が大きい夏場のかん水対策として、ボーリングにより確保した水源や谷間の湧水、貯水槽などの利用順番や時間、使用料金などを地区ごとに割り当て、円滑なかん水作業が行えるように取り決めています。

 土作り対策としては、毎年土壌分析を実施し、適正施肥を行いながら他地域との耕畜連携を行い、御礼肥と土作りをかねて、例年収穫後に完熟堆肥を10アールあたり2トン以上投入し、連作体系に耐えうる土壌の管理を励行しています。

 病害対策においては、特にしょうがの病害で最も甚大な被害を及ぼす根こん茎けい腐ふ敗はい病びょうの予防を徹底しています。過去(昭和44~46年)には、集中豪雨と多湿条件が続いて根茎腐敗病が発生し、産地存続の壊滅的な被害が発生したことがありました。この要因調査を行った結果、罹病しょうがの河川投棄が病気まん延の一要因とされたため、それまでかん水源となっていた河川への罹病株の投棄防止と、ボーリング掘削やしょうが栽培地域外からの水源確保が行われ、無病菌のかん水が行われるようになりました。さらに土壌消毒技術の導入や、しょうがのほ場へ進入する際はほ場ごとに作業靴を履き替え、消毒ホースを交換するなど、徹底した予防管理を行っています。

 ほ場での排水対策としては、定植前の排水対策の徹底と、小間隔での小溝排水を充実させることで排水が行えるようにしています。

 また、近年では害虫対策として防蛾灯の設置を行い、主要害虫である夜蛾類の薬剤防除の削減を行い、より安全で安心なしょうが生産を行っています。

 棚田百選のしょうが畑

 ・しょうが栽培のポイントとして、
 ① 無病の種しょうがを確保すること。

 ② 適期に定植すること(降霜がなくなったら早めに定植し、霜が降る前に収穫する)。

 ③ 夏場の乾燥期にしょうがの肥大を促すために土壌水分を適切に保持すること。

 ④ しょうがの重要病害である根茎腐敗病を出さないこと。

 ・その中でも重要な根茎腐敗病の対策として、
 ① 土壌消毒を行っています。

 ② 地下水を利用したかん水を行っています。

 ③ 排水溝を多くとることや心土破砕を行うことで排水を良くし、停滞水がないよう土壌環境改善を行っています。

 ④ ほ場ごとに履き物を変え、病気を外部から持ち込まない、広げないよう細心の注意を払っています。

 ⑤ 発病の症状が見られたら、早期防除、早期抜き取り処分を行い、病害の被害拡大を防止しています。

 ⑥ 無病種しょうがの確保と植付けのため、一般栽培ほ場から離れた畑地に種しょうが専用の生産ほ場を設け、無病種しょうがの確保に努めています。

 ◆④ 出荷の工夫
 出荷形態としては、土付き、水洗い(バラ・パック・袋詰め)、漬物用があり、出荷の周年体制として、新しょうが、囲いしょうが(水洗いしょうが)、親しょうがなどの時期別出荷を行っています。また、生産者から選果場へ持ち込まれる荷受規格に応じて貯蔵を行い、新しょうがについては低温貯蔵庫で最大13ヵ月(11月~翌年12月)の貯蔵出荷を行いながら、取引先ごとの出荷規格に応じて選果場内でカット作業などの加工を行い、販路に応じた販売出荷体制をとっています。

 荷受期間:新しょうが 10月下旬~11月中旬、囲いしょうが 3月中旬~6月中旬
 販売期間:周年
 ① 年間販売数量および販売価格提示(月別出荷計画提案)
 ↓
 ② 取引先より週間注文
 ↓
 ③ 注文数量に応じ水洗い加工
 ↓
 ④ 取引先出荷
 上記の流れにより生産者の出荷時期に関係なく一定した価格が確保され、市場の価格変動に左右されない安定した販売体制を構築しています。

 ◆⑤ 販売戦略
 貯蔵しょうがの周年販売の特性を活かし、全量予約相対取引を実施し、年度産の水洗い出荷開始時期に合わせ、全国的な相場の推移を検討しながら周年の値決め、オーダー受注による出荷を行い、年間を通じた安定取引を行っています。
 また、商品性においても他産地との差別化を図るため、出荷者全戸の生産履歴記帳と定期的な残留農薬分析を行いながら、安心安全なしょうが生産を行っています。出荷する際の調製作業は、しょうが特有の不要なこぶなどのカット作業を行うことで、消費者が家庭で調理しやすいよう心がけています。
 出荷は、取引先ごとにパックや袋の量目を調整し、100~150グラムまでの範囲で消費地域のニーズや価格形態に合わせた、キメ細やかな出荷体制を構築しています。
 また、消費拡大の一貫として、女性部を中心に取引スーパーでの試食宣伝会を実施しており、しょうがを利用した料理レシピなどの提案を行っているとともに、関係機関と一体となってしょうが加工品の商品化にも取り組んでおり、八代市東陽町ブランド商品として、JA直売所「かあちゃん市場」、町内直売施設「菜さい摘てき館かん」や「ふるさと直送便」などで販売しています。

 ◆⑥ 生産者の取り組み
 根茎腐敗病、優良種子確保、効率的かん水法の確立などの生産者の技術向上や、共販体制のなかで有利販売を確立するため、生産組織を設立してさまざまな取り組みを行っています。
 生産面では、主要土壌消毒剤として使用していた臭化メチルの代替薬剤試験の実施や、使用方法の検討、優良種子確保のための品種選抜、生産者間の代替出荷などを行いながら、安定した種子確保に努め、かん水・土づくりにおいてもJA組織の有利性を働かせながら、年4~5回の現地検討会・講習会のなかで情報交換を行っています。
 販売においては、貯蔵庫設置による周年販売を行うことで価格の安定化が図れるため、出荷方法を検討し、貯蔵施設によるしょうがの周年販売特性を活かしながら、予約相対取引を実施し、取引市場および取引量販店と年間値決めを行うことで、生産者手取り価格の維持に努めています。
 今後の取り組みとして、生産面においては主要土壌消毒剤であった臭化メチルの全廃により、新たな代替薬剤の開発および使用方法の確立と、高齢化に伴う生産面積の維持拡大に努めるよう、新たな生産地の開拓と輪作体系の確立が目標となっています。また、販売面においては国産需要が高まる中、水洗い出荷の安定的数量確保のため、生産量と出荷処理能力の向上が課題となっています。
 今後は、これらを克服しながら八代産しょうがのさらなるブランド強化を図り、全国へ届けていきたいと考えています。

 ◆ 一言アピール
 しょうがは香辛料などの薬味として用いられるのはもちろんですが、薬用としても広く使用され万病に効果があるといわれています。特に、体の新陳代謝を活発にし、保温効果も良いため、風邪、腹痛、下痢、冷え性、夜尿症に効果を発揮します。また、健胃、解毒、解熱、鼻づまり、せき止め、吐き気、しゃっくり止めなどにも有効とされています。
そんな特長を生かしたしょうが料理をおかずの一品やおやつなど、さまざまな場面でぜひお役立て下さい。

 ◆ しょうがの元気成分
 ○ジンゲロール
 しょうがには多種多様の成分が入っています。特に強力な殺菌殺虫効果があり、保温効果がある辛味成分がジンゲロールです。
 このジンゲロールは、大腸ガンの予防効果や、胃液の分泌を促し、消化を助ける働きもあります。
 ○クルクミン
 しょうがには過酸化脂質の発生を抑える抗酸化作用があり、この抗酸化物質の一つがクルクミンで、体内の活性酸素を除去する働きがあります。
 しょうがは、中国の漢方薬の50パーセント程に含まれているというほど優れた食材なのです。

 ◆ お問い合わせ先  八代地域農業協同組合 生姜選果場

*https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/santi/1111_santi1.html より


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <伝統野菜> 福岡 本葉四葉... | トップ | <おせち> 鹿児島 芋きんとん »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

うまいッ!NHK」カテゴリの最新記事