今夜、大雨警報が下記の地域に発表されました。
神奈川県三浦半島 ⇒
神奈川県の注意報警報細分地域
千葉県千葉中央、北東部、君津、夷隅安房 ⇒
千葉県の注意報警報細分地域
茨城県鹿行地域、県南地域 ⇒
茨城県の注意報警報細分地域
空気中の水蒸気が少なくなる冬の時期に、大雨警報が発表されるのは非常に珍しいことと言えます。
上の画像は、気象レーダーによる18時現在の雨雲の様子です。水色→青色→緑色→黄色→赤色の順に降水が強いことを示しており、強い降水域の掛かった場所で警報が発表されました。
今回の場合、南から暖かく湿った空気が流れ込み、水蒸気がしっかり補給されました。一方、関東平野部には、昨日まで寒さをもたらした冷たい空気が居座っていました。
下図は、18時現在の関東地方の気温分布(気象庁提供)です。関東平野部は5~6度ぐらいの所が多いですが、房総半島南部は15度を超えたところがあり、勝浦はなんと18.5度もありました。気温差がかなり大きいのが分かります。
次に、下図は18時現在の関東地方における風の分布(気象庁提供)です。
上図と重ね合わせて見てください。暖かく湿った空気と冷たい空気が房総半島付近で激しくぶつかっているのが分かります。気温差の大きい性質の異なる空気同士が激しくぶつかり合い、そこで強い上昇気流が起こって、活発な雷雲が発生しました。
下記は、少々専門的な話になります。ここでは詳しく紹介できませんが、当時の気象レーダーの状況を動画で見ていくと、16時頃、相模湾に強烈な降水域が侵入し、それが次第に渦(小低気圧)を巻きながら房総半島を通過、そして銚子沖に抜けていく様子が分かりました。上図18時の気象レーダーでは、東京都から埼玉県にかけて降水域が抜けている部分がありますが、渦後面の下降流に伴うものと思われます。また、渦(小低気圧)が今回のような風のぶつかり合いを強めたことが推測されます。つまり、この渦(小低気圧)が大雨警報の原因と言えるかもしれません。
ちなみに、下図は東京電力提供の18時現在の
雷情報です。房総半島を中心に、関東南部の所々で落雷が発生しました。○△が落雷ポイントになります。池袋・サンシャイン60の職場でも何回か稲光が見えました。
というわけで、今日は季節外れの大雨対応に疲れきってしまいました
が、季節的に珍しい現象なので、とりあえず記録しておこうと思います。