鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

ハイタカの帰還

2013年12月31日 | 猛禽類(ワシタカ類)
11月24日、昨年から今年の冬季、ハイタカが塒にしていた木の傍で、カラスが異様に興奮しているのに気付いた。激しい警戒鳴きとともに、羽をばたばたと開閉し、頭を上下に振っている。明らかに何か気に食わないものを見つけているようだ。

あたりはまだ木の葉が茂っていて、何がいるのかよくわからないが、カラスが向いている方をチェックしていると、やがて1羽の鳥が飛び出した。やはり猛禽のようだ。向かいの木の中に飛び込んだように思って必死に双眼鏡で探すも、姿はなく、たぶん、一気に飛びぬけてしまったのだろう。

オオタカよりは小さいし、ツミよりは大きいように思ったが、一瞬の残像からは、なんとも判断できない。ただ、オオタカだったカラスはもっと仲間を呼んで大騒ぎで追いかけるだろうし、ツミならこれほど異様な興奮は見せないのではないかと思った。

前の冬にハイタカが塒にしていた場所でもあるので、カラスは久しぶりにハイタカに出遭って、興奮したのではないかと推測してみる。鳥見仲間の話では、あるハイタカは、5年間毎年同じ木を塒にしたそうだ。確証は全くなかったが、お仲間に知らせて、注意して見てもらおうと思った。

そして、12月6日、ついにお仲間の一人が、塒の木に止まるハイタカを見つけた。3人の方々が確認したので、ハイタカに間違いない。

その後私も確認したくて、毎夕確かめに行った。塒入りは日没ごろなので、写真に撮るのはなかなか難しいのだが、感度6400にして、やっと証拠写真を撮ったのがこれ。



音もなくすうっと飛んできて、枝を揺らすこともなく止まる。その飛行術はほれぼれするほど上手だ。



こちらは、塒入りする前に別の木に止まっていたところ。カラスの声に反応してちょっと首を伸ばしている。この木に4時過ぎまだじっと止まっていたので、この夜はここで寝る?と思ったりもしたが、やはり4時半ごろ、ちゃんといつもの木に戻った。

今年はハイタカでスタートし、最後にまたハイタカで出遭えて感激。同じ個体を継続観察すると、親しみもわくし、鳥の生きる姿がよりよくわかってくる。

この冬の大きな楽しみがまたできた。

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4 コメント

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Unknown (はつ)
2013-12-31 12:46:16
相変わらず、井の頭で鳥見を続ける素晴らしさ。マシコにヨシゴイ!
今年は冬鳥少ないですかね。
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Unknown (おはる)
2013-12-31 17:33:47
はつさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。ベニマシコとヨシゴイは、もう一つの近所のZ公園で見ました。どちらにしても、近所の公園でも、いろいろな出会いがあるものですね。
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Unknown (yamap)
2014-01-01 21:49:38
今日ハイタカを見に行きました。昨日は過去最早の3時半に塒入りしたそうなのですが、今日は4時45分になっても姿が見えず、サスペンデッドとなりました。

先日、昨シーズンにホオアカが越冬した多摩川河川敷に行ったのですが、中州の木が切られすっかり地ならしされていました。
ここはホオアカやヒバリが河川敷と行き来し、時にオオタカが止まっていたり、アオアシシギが降りていたり、タシギが歩いていたり、思いがけないものが居て楽しみな場所だったのですが、完全に壊れてしまいました。ホオアカどころかヒバリも見当たらず、とてもショックを受けて帰って来ました。

ハイタカの塒の木は、しばらくは切られる心配はないと思うので安心です。冬を乗り切ってもらいたいですね。

今年もよろしくお願いします。
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Unknown (おはる)
2014-01-05 22:44:16
yamapさん、こちらこそ、今年もよろしくお願いします。

多摩川河川敷、近々行ってみようと思っていたのに、残念です。自然がどんどんなくなっていくのは、ほんとうに心配なことですね。
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