硝子戸の中でのひとりごと

日常の中のいろいろを
nyamisenjyuで
お送りします……

タイトルは漱石より拝借☆

ちょこっと。小樽&札幌

2017-11-25 22:56:17 | ほか国内遠出
お仕事ついでに歩いた覚え書き。
……時間なかった割には、けっこう頑張って歩いてます。

まずは小樽。
以前に、プライベートで2度ほど行っているんですが。
ツアーだったり団体だったりなので、今回初めて気づいた
スポットもあって、ちょっとおもしろかったです。

とりあえず、電車で小樽、というのが初。
駅前に、石川啄木のことを記載した掲示板がありました。
 

で、今回初めて知ったのが、廃線跡の美しさ!
旧手宮線跡です。
 

明治13年に、北海道開拓のための事業の一つとして開通した
『幌内(ほろない)鉄道』(小樽・手宮~札幌間)の跡だそう。
いわれも興味深いし、なかなか素敵でした。

せっかく小樽なので、もちろん運河へも。
 

大好物の近代建築。
 

そしてこういうのをチェックするのが、私らしいとこ。


で、今回小樽を歩いてみて引っかかったのがこれ。
勾配15%という「船見坂」です。
坂の上、船見橋のあたりから見下ろせば、
ちゃんと海が見えます。看板に偽りなし!なのですが。
 

問題はコレ。

「きたりん」。どうやら最近オープンしたようですが……
どうしてここに?
この坂、自転車で下って、上れってこと?
盆地生まれの私にゃ、わからん……。



さて、お次は札幌です。
札幌ってこれまで、1回だけ車で通過したっきりなのよね。
時計台の前でだけは止まったはず、くらいの程度。

だから、早起きして、約1時間、歩いてきました。
我ながら根性ある!(笑)

まずは、時計台です。
もちろん外観だけですが、紅葉の時期、きれいでした。


そして、北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)。
こちらももちろん外観のみですが、美しい煉瓦建築。
黄葉した銀杏も相まって、なかなかに満足でした。
 

そうして、気合入れて歩いて見に行ったのが、
大通公園に立っている、黒田清隆!
ちなみにお隣は、開拓使顧問ホーレス・ケプロンです。
 

とりあえず黒田は見て帰るぞ!と思っていたのですが、
帰ってその話をしたら、けっこうな確率で
「黒田って誰?」と言われたのでした。
……うそぉ~ん。日本の2代目総理大臣、覚えててよぉ。
まあ、そんなもんなんでしょうかね。


というわけで、空き時間ほとんどなかったはず、の割には、
けっこう歩き回ってきました。
頑張りましたね、私。本当に!(笑)



運慶展と文学散歩

2017-11-23 22:37:41 | 東京
漱石山房記念館を訪ねた翌日。
早朝から上野の国立博物館へ向かいます。

まず立ち寄ったのは、なんかタイミング悪くて
ちゃんと見れていなかった、彰義隊の墓です。


歴史好き(というか幕末動乱期が好物な人)にとっては
彰義隊ってメジャーだと思うんだけど、
一般的にはどうなんでしょうね。
そういや、『合葬』って、映画になったんでしたっけ???
……まあいいや。

タイミング的に、「TOKYO数寄フェス」とやらの期間だったらしく、
寛永寺の山門「文殊楼」をモチーフとしたオブジェが。
朝日を浴びてきれいです。夜はライトアップしてたみたいですね。


そして、目的の、「運慶展」です。
ものすごく混雑するという前情報から、
国立博物館がオープンする1時間前には到着して並ぶことに。


いやしかし、並んだ甲斐ありました。寒かったけど!
一陣目で入れたから、ゆっくり見ていても余裕があるんですよね。
円城寺の大日如来に始まり、興福寺の無著世親、
関連の慶派で海住山寺の四天王……などなど、
うんうん!やっぱりそれがなくっちゃね!という内容。
鎌倉期の作風の説明に、長岳寺の仏像が出張してたのは意外でした。
栃木や神奈川のお寺のも新鮮だったなあ。


堪能した後は、田端へ。
田端文士村、初めて足を踏み入れました。

まずは企画展「芥川龍之介の結婚と生活」を。
おもしろかったけど……ホント、著名になってしまうと
いかにも若気の至り的なラブレターまで一言一句、
公表されちゃうんですねえ。見に行っといて言うなだけど。


ちなみに、ここで「田端散策マップ」というものが入手できるので
(文士村のリーフですね)、それをもとにぐるりと散策。
とはいえ、以下のような掲示があるのはほんの数か所で
実際の町の中にはほとんど目印などはないという(笑)


うーん、正直、実際のところはピンと来ないかも……なんて
思い始めたころに、おもしろいスポットに出遭いました。

赤紙仁王尊 東覚寺。
ひと目見て、そのインパクトに声出ました(笑)
  

どうも、もっと真っ赤なことも多いようですね。
調べたら、赤いかたまり状態のこともあるようで、
仁王尊の黒いボディが見えていたのはレア?なよう。

厄除けというか、病除けなんですね。
赤い紙を具合の悪い所に貼って身代わりになっていただく、と。
回復すると、草鞋をお供えするらしい。
すごい、おもしろい!
寺社好きのテンションがあがってしまいました。

さらに、興味深かった場所、もう一つ。
田端日枝神社です。祭神は大山昨神。
鳥居は一見して新しそうな山王鳥居。
本殿が石祠なんですね。明治時代に建造されたとか。
 

個人的な文学的チェックポイントとしては、大龍寺ですね。
正岡子規のお墓参り、してきました。



その後は、お茶の水に移動して、漱石散歩。
まずは、井上眼科。あの!井上眼科です(笑)


すぐ近くにあるのが、『それから』に登場するニコライ堂。


そこからうろうろ歩いて、旧錦華小学校。
漱石はここの第一期生。
飛び級で普通の人より早く卒業したらしいですが。


最後は、学士会館。
大学予備門は、この場所にあったんですね。




というわけで、漱石にはじまり、漱石に終わった2日間。
よく歩きました!





漱石山房記念館を訪ねて

2017-11-23 19:15:28 | 東京
新宿の漱石山房の跡地に漱石山房記念館ができて2カ月弱。
ようやく足を運ぶことができました。

寒波で12月の寒さという冷え込みの中、
地下鉄早稲田駅からこの「猫」に導かれ……


到着しました!こちらが記念館。
猫の墓などがある漱石公園に面し、胸像が据えられています。
 

記念館の中は、とても現代的。
順路を違えないように、ここでも「猫」が導いてくれます。
……「猫」多いな。やっぱり漱石といえば、なのね。

まず、大きな展示なのは、書斎の再現。
書棚だけではなく、机の周囲にぐるりと積み上げられている
書籍が目を引きます。
この書籍の背表紙は、東北大学の漱石文庫のものを
反映しているようです。流石に本格的。

そして、草稿、葉書や書簡、句が書かれた短冊、初版本。
そんなに混んでいるわけじゃないので、じっくり見られます。

図録が欲しかったのですが、まだできていないそうで、
それは次回に見送って、記念切手他を購入。
……私、記念切手ばっかり買ってる気が。

そして、屋内の併設カフェへ。
漱石も食べていたはずの空也もなかを頼みました。
紙コップも欲しかったけど、流石に持って帰るのはやめました(笑)



のんびり堪能してから、周辺の漱石スポットを散策。
生誕地に、夏目坂。
ちゃんと意識して行ったのは、学生時代以来です。
……生誕地の碑の背景、思いっきり「やよい軒」(笑)
まあね、そんなもんです。
 

そして近くにあるはずの誓閑寺へ。
ちょっと探しました。思いっきり民家の中なんですね。
『硝子戸の中』に出てくる「西閑寺」がここだそう。
梵鐘は当時のものだそうで、漱石が聞いたのはこの鐘の音なんですね。
残念ながら当然、音は聞けませんでしたが。
 


お次は、新宿歴史博物館へ。
初めて行った、というか、初めて知りました、この博物館。
目的は、「漱石と子規 -松山・東京 友情の足跡-」展です。


ここの展示もよかった!!
展示規模はこぢんまりなんだけど、漱石と子規のファンには
ストライクなんじゃないかな。
最後のVTRに、松山の子規記念館の館長さんが出てらして、
そのお話がなかなかグッときました。
TVで有名な俳句の先生も出ておられました。


この日はとりあえずここまでで、宿を取った両国へ。


しか~し!両国はいろいろスポットがあるんですよね。
まずは芥川龍之介。ここで育ったんですね~。
陽が陰ってきて、しかも、どれも碑だけなので、
だいぶキョロキョロ探しました。
  

そしてそして!これを見つけたかったのです。
江東義塾跡!
漱石が中村是公と同居しながら大学予備門時代に通っていたころ、
アルバイトをしていた私塾です。
探し回ってこの説明板のみですが、見つけられてよかった!


というわけで、この日は終了。
おまけは、江東義塾跡の近くの、吉良邸跡。
ま、普通の人はこちらのほうがメインかもですけどね。



翌日に続く……!