硝子戸の中でのひとりごと

日常の中のいろいろを
nyamisenjyuで
お送りします……

タイトルは漱石より拝借☆

1月の鎌倉(後編)

2016-01-30 21:44:04 | 神奈川
1月の鎌倉、つづき。
午後からは、鶴岡八幡宮を経由して、建長寺へ。
駆け足で鎌倉散策をする際には、なぜかいつもスキップして
しまっていたので、大学時代以来の拝観です。

とっても質感のいい三門をくぐって境内へ。
記憶の中にあるよりもどっしりした風格を感じました。
年齢のせいなのか、記憶力の問題なのか……

三門の向かって右側にある梵鐘は国宝。
梵鐘そのものよりも茅葺の鐘楼に目が行ってしまうのは
私が建築好きだからかな~

そして、見事なビャクシンの木々(樹齢760年の古木!)を
眺めつつ、仏殿へ。
仏殿の中のご本尊、地蔵菩薩が素晴らしい。
大学時代、初めて鎌倉を訪れて歩き回った際の印象が、
「鎌倉って地蔵菩薩多いな」だったのですが、
その印象の一端はこちらのご本尊なんですよね。
法堂との並びもいい感じです。

派手な唐門と庭園を見て、さらに奥へ。

さて、問題はここからです。
半僧坊へ向かったわけですが……
ここ、学生時代に行ってないような気がする。
つまり、記憶に残ってなかったんです。
すごく広いお寺だっていう印象はあったので、
隅々まで見た気がしていたのですが……

結構な距離があります。さらに後半、鳥居が見えて以降になって
階段、上る上る!
かなり疲れてきたころに烏天狗の大群が見えます。
道すがらの風景からすると少々異様な印象もあるのですが、
なかなかすごいです。
勢いで御朱印もいただきました。
  


そして最後、スタート地点の北鎌倉まで戻って浄智寺へ。
ここも久々だなあ。
雰囲気のあるいいお寺ですよね。
参道入口には鎌倉十井のひとつ・甘露の井があります。
 

仏殿(曇華殿)と、その中のご本尊・木造三世仏坐像がいい感じ。
ただ私としては、その仏殿の裏にぽつんと、というかひっそりと
祀られている観音菩薩が気になりました。
 
なんというか、要するに私は、観音菩薩が好きなんですよね。
もとは山門の上に五百羅漢と一緒に祀られていたとのことです。

浄智寺はやぐらが多いです。
昔ながらの鎌倉の古刹に、最近っぽい七福神めぐりなどが
プラスされていて、アンバラス感が妙というかおもしろいというか。
 


そんなこんなで、まる一日、歩きも歩いたり32503歩!
やってしまった、3万歩超え。
ま、今回はひとりなので、誰も巻き添えにしてないからいいか。

鎌倉七口のひとつ、亀ヶ谷坂を通ったりしたのも
歩数に貢献してますね、きっと。
浄光明寺へ行く道すがらに、相馬師常墓やぐらほか、
鎌倉らしい風景をいっぱい見られたのが楽しかったなあ。
ひとり歩きの醍醐味なんですよね、こういうの。
だって気を遣うじゃないですか、連れがいると。


鎌倉、大好きです。
独特の文化と風土、多くの風情ある寺社。
また行きたいと思います。

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1月の鎌倉(前編)

2016-01-24 00:20:26 | 神奈川
1週間前になりますが、ちょっとついでができたので
鎌倉を歩いてきました。

鎌倉、大好きなんです。
学生時代、古美術研究会の合宿で思い切り歩き回り、
すっかり魅了されました。
それ以来、何度か足を運んでいます。


今回まず訪れたのは、北鎌倉の東慶寺。
要予約&タイミングが難しくて拝見していなかった
水月観音が主な目的です。

東慶寺は、江戸時代まで、駆け込み寺として知られてお寺。
映画があったからそれっぽい広告があるかと思いましたが、
そういうのは見当たらなかった(笑)
写真ツアー?か何かの年配の方がたくさんおられました。

落ち着いた境内は、いい風情です。
水月観音は、ちょっとだけ意外性もありましたが、
ようやく見られてよかった。

それから、漱石オタク的には要チェックなポイント。
平成6年に建立された、夏目漱石の参禅百年記念の碑があります。
釈宗演と中村是公と……
うんうん、と思いつつ散策スタートです。


お次は、ほぼお向かいにある、北鎌倉・円覚寺。
ここは一番、何度も来ている場所。
理由は、大好きだからです。

堂々とした三門を通り、仏殿へ行くと、法要の真っ最中。
 
しかもTVの撮影が入っていました。
ほう~、と思いながら境内奥へ。
あちこちのお堂を眺めたり覗いたりしながら舎利殿へ。

舎利殿は……通常は拝観できないので、門から覗くだけです。
でも、観られる時もそうじゃない時も、必ずここまで来てしまう。
かつて円覚寺に初めて来たとき、何に感動したって、
この舎利殿なんですよね。
美しいのは屋根!屋根の形!
側で見ると本当に絶妙なラインで……その印象が強くって。
唐様(禅宗様)の建物ってなんでこんなに美しいんだろうね~~
ちなみに、鎌倉期の建物と思いがちですが、室町期のものです。
今回は門の外からですが、ご挨拶してまいりました。

で、方丈まで戻ってきて、仏殿での法要と撮影の謎が解けました。
書家・金澤翔子さんの揮毫イベントがある日だったんですね。
私はほかのお寺も見たかったので、イベントは見ず、展示だけ拝見。
 
大河ドラマ「平清盛」の題字とか、風神雷神とか、
知っている作品もだくさん展示されていました。

さて、何度も来ている円覚寺ですが、今回初めて行ったところが。
それは、弁天堂と関東最大といわれる洪鐘(おおがね)です。
  
いやあ~~~~、階段、きつかった!(笑)
思わず御朱印もらってしまいました。

最後、例によって「入れなくても門まで行かねばならぬ」
帰源院の門の前へ。
漱石オタクとしてはね(笑)
今年は漱石の没後100年。来年は生誕150年です。
入れてくれないかな~。句碑が見たいな~。


午前中最後の訪問地は、扇ガ谷の浄光明寺。
私が鎌倉を愛する理由のトップに来るのがこのお寺です。
鎌倉らしさを感じたければココ!ココに来るべし!!

こちらも、最初に来たのは学生時代。
その時に見せていただいたご本尊、阿弥陀如来および両脇侍坐像が
素晴らしすぎて!
今回もそれがお目当てでした。
難しいのは、土日を含む週4日、晴れた日でないとみられないこと。

これには理由があります。
「土紋(土文)」と呼ばれる装飾の保護のためなんです。
この装飾技法、中世鎌倉のみで流行した技法なので
奈良でも京都でも絶対に見られません。
なにせ焼成していない土、粘土の装飾です。
これくらいの条件で見られることのほうがすごいですよね。

プラス、このお寺は、「鎌倉らしい」部分がたくさん見られます。
必見なのは、お堂の奥にたくさんある、「やぐら」。
岩盤をくりぬいて、その中に石仏や供養塔を入れたもの。
そういう供養碑やら何やらがいっぱいあるんですよ。

いちばんすごいのが、境内の奥というか上にある、大きなやぐら。
中には石仏、網引地蔵がおられます。
 
見応えありますね~。

せっかくなので、もう一回階段を上って、冷泉為相の墓にもお参り。

そうそう、浄光明寺、ブラタモリで紹介されたから、
ちょっと知名度あがるかもしれませんね。
(今までは好きだと力説してもまったく通じないことが多かった……)








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桜井市の寺社巡り

2016-01-11 17:41:20 | 奈良
お正月振り返り日記。

暖かいお正月だったので、1月3日に、桜井市の寺社巡りをしてきました。

まずは「等彌神社」へ。
実はあまりちゃんと知らなかった神社で……
小さい神社なんだろうと勝手に想像してでかけました。
と・こ・ろが!

でかいやん!
ものすごくしっかりした大きい神社でした。

一の鳥居が、伊勢神宮の内宮御垣内の中重鳥居(なかのえのとりい)を
賜ったものだったり、みどころもいっぱい。


たくさんある歌碑のひとつは、棟方志功によるもので
私のテンションUP。



お次は「聖林寺」。
ここもちゃんと行ったのは初めて。


十一面観音を観るのが目的でした。
うん、美しい!
それ以外も、いろいろ、おもしろい仏像を持っているお寺です。


最後は「安倍文殊院」。
実はここも行ってなかったんだよなあ。
ああいう、手広くいろいろされてる寺社は好き嫌いある人も多いので
なかなか機会が作れず。
でも、1回は行くべきお寺なのは確かなのです。


とにかく見ておくべきは「渡海文殊」です。
ちょっと前に国宝指定されてます。それまでは重文でした。

いやいや、コレは国宝になるでしょ、と言いたくなる
見事に均整の取れた姿と美しい面立ち。
ほんと、快慶ってすごい。実感しますよ。

誇張じゃなく、運慶と快慶のふたりだけは、レベルが違うよね。
以前円成寺で運慶の大日如来を見た時も思ったけど、
なんだろう、あの隙のない美しさとバランス感覚。

それから、もう一つの目的が、「文殊院西古墳」を見ること。


これもすごい。美しく切り出された大きな石は必見ですね。
見事な石室の中に入りたい放題なのがありがたい!
同じく境内にある東古墳も要チェックですが、こちらは入れません。


いや、実際に入ったことない寺社って、奈良県内だけでも
まだまだいっぱいありますね。

行かねば!


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