硝子戸の中でのひとりごと

日常の中のいろいろを
nyamisenjyuで
お送りします……

タイトルは漱石より拝借☆

訃報

2011-03-15 01:53:00 | 日記
思いがけなかったところから、訃報が入ってきた。

母の叔母にあたる人が、地震後の事故で亡くなっていたらしい。
福島県いわき市。
確かに被害の大きかった地域だが、地震そのものでなくなったのではなく、地震直後にお嬢さんと連絡がついた際には、「大丈夫」と言っていたらしい。
しかし、その後間もなく、地震で傷んだライフラインの影響による、ガスの事故で、とのことだった。

一度、無事を確認してからの訃報というのは、酷だよね。
いずれにしても、ではあるけれど。

しかし、訃報は入っても、実のお嬢さんにあたる方も、現地に行く術がないという。
それはそうだろう。
とてもではないけれど、民間人が今、東北へなんて行けない。
しかも“お嬢さん”とはいえ、うちの母と同世代。ご本人だって無理はきかないだろう。

しかし、私にとっては、あまりにも思いがけない訃報だった。

なぜなら・・・実は1年くらいまで、お互いの存在すら確たるものとしては認識していなかった親戚だ。
実家にいない私など、彼女が福島にいることすら失念していたほど。
私自身、実際には会ったことがなかった相手でもある。

うちの母とその人って、ずっと、一切の関係がなかった姪と叔母なんだよね。
ひょんなことからお互いを知り、急激につながりを持ち、そして突然いなくなってしまった人。
懐かしみを持ってやり取りをし始めたところであった、母のショックは、小さくなかっただろう。

そして、私にとっては、正直、あまりにも現実味のない訃報だった。
ただただ、衝撃と驚き。
実感を伴う哀しみとは、何か違う、夢のようなぼんやりとした衝撃。

なんだろう。
手が届かないんだよな。いろんな意味で・・・


だから・・・という接続詞はおかしいけれど、私にとっては、日常が続く。
明日は、愛媛で仕事。
本当は、その報告で実家に連絡を入れたのだし。
母も「気をつけてね」と言っていたから。
こうして日常が続くことが、きっと正しいのだろうとも思いつつ。

思いつつ。
未明に出かけるための、準備をこれから。

コメント
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