デザイナーの色メガネ

写真付きで日記や趣味を書く

静かなる実

2007-06-05 23:55:02 | 日記・エッセイ・コラム

Img_5036

朝から妻が騒々しく私の部屋へやって来て、言うことに、

「枇杷がたいへんな目にあってる!」

と、まあコーフンしている。

話を聞いてみると、毎日、台所の高窓から枇杷の色づくのを

楽しみに眺めていたそうだが、なんだか、実が少なくなって

いるような気がしていた。

そうしたら、さっき、自分の目の前でカラスが大きな枇杷の実

をくわえて飛んでいった!と…まあ、ナニゴトカ!というような

騒ぎだ。

そして、一刻も早く収穫してくれ、と言う。

「ハイ、ハイ、」と庭へ降りてみると、既に梯子が用意されて

いる。(こういう時は、ホント、用意が素早い…)

なんといっても初生りだから、心も弾む。

それほどたくさんの実はなかったが、上の写真のとおり、

美しい実が私達の手元へ降りてきた。

カラスにもぎりとられた実は、10個ほどか…。

さっそく洗って食べてみたら、文句なしの美味しさ!

これは本当に手前味噌ではなく、かつてないほどの

美味しさだった。

枇杷とは、こんなに香り高いものだったのか。

と、家族みんなで驚いた。

ほのかな酸味もあって、品のよい風味。

そして、なにより枇杷の実には静寂がある。

童謡『ゆりかごの歌』(題名はちがうかもしれない)に

たしか『ゆりかごの上で枇杷の実が揺れるよ』、という

フレーズがあったと記憶しているが、あの詩の作者の

感性はすごいなあ、とあらためて感心した。

Img_4946_1 ←こちらは、懐かしい

グミ。夏グミだ。

散歩道にあった。

小学3、4年生くらいの

ねえさんと、1,2年生

くらいの弟が、仲良く

実を採っていた。

私が立ち止まって、グミに手を伸ばすと、ねえさんが、

「袋、お貸ししましょうか?」

「はっ!どうも…ありがとう、(いや、マイッタな)」

いつの時代も、女の子はしっかり者、男の子は…

はっきり言って疎い。(のが多い)

「ほら、○○ちゃん、もうそれくらいにしなさい!」

などと言っているねえさんの声をあとに、家に戻った。

Img_4986_1   

小さな器に入れてみた。

グミの実も、こうして

見ると、静かだ。