勾玉コレクターらしき方からの依頼で、コバルトヒスイの勾玉の支給をうけて古墳時代前期風にリメイク。

青ヒスイの代表がコバルトヒスイだが、これほどほど透明感と発色がいい原石は、わたしには手がでないほど高価だから、儲けがすくない手間仕事でもありがたい。ヒスイ職人の修行のようなもの。

コレクターさんは原石の価値や種類で集める傾向がつよいので、沢山あつめると勾玉のカタチや仕上げに満足できなくなってくる人もいる。
そんな人の中から、細々と遺物をモデルにした勾玉を一点物でつくっている、ぬなかわヒスイ工房にリメイク依頼する人がいるのだが、各地で作品展をやらせてもらうと、胸に飾った自慢の勾玉と見比べてリメイクを依頼されることも多い。
現代と往古では勾玉のもつ意味や目的はちがうから、往古のヒスイ文化の復興を指向しているわたしは文化的な背景に学ぶことに必死で、職人としては不器用だ。
不器用だから複数の勾玉を同時生産することができず一点物になる訳で儲からないw
納品したら「勾玉の立体感、躍動感が半端なく、まさに息吹が吹き込まれ、魂が宿った感がいたします」と喜ばれた。
原石そのものの価値ではなく、「ヒスイでつくった勾玉」として評価してくれる人が、もっと増えてほしいネ。
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