デイリー句会入賞発表

選者 高橋正子
水煙発行所

互選高点句/5月18日

2006-05-16 00:03:57 | Weblog
25名の方々から75句の投句があり、20名が互選に参加されました。
以下、5月18日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/15点】
◎等分に香を注ぎ分けて新茶かな/野田ゆたか
【次点/9点】
○どこまでも段々畑風薫る/篠木 睦
【7点/同点2句】
○あじさいの葉の勢いに蕾ある/おおにしひろし
○浜防風摘みて夕餉の酢味噌和え/志賀たいじ
【5点/同点2句】
○むらさきと呼ぶには無垢に諸葛菜/かわなますみ
○卯の花を揺らしポストに届けらる/宮地ゆうこ
【4点/同点3句】
○万緑の少し強気な一人旅/大山 凉
○花時計二時指す辺り夏の色/甲斐ひさこ
○若葉光千体仏の大屋根に/黒谷光子


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

互選高点句/5月17日

2006-05-16 00:02:20 | Weblog
25名の方々から75句の投句があり、23名が互選に参加されました。
以下、5月17日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/13点】
◎馬の眼のいつも濡れいて競べ馬/篠木 睦
【次点/11点】
○曲がりても曲がりてもまた花みかん/池田多津子
【6点/同点6句】
○蛙より兎小さく戯画絵巻/黒谷光子
○人絶えて桜の火照り冷えにけり/志賀たいじ
○満つはずの月奪われて花の宵/志賀たいじ
○天空に蕾もありし朴の花/除門喜柊
○筑波山植田広がるその先に/大給圭泉
○踊子草風を大きくしておりぬ/野田ゆたか
【5点】
○母の背を掴みて立たむ母の日に/かわなますみ
【4点/同点4句】
○滴一つ雨の重さのわくらばに/おおにしひろし
○遅咲きの桜に朝の明けはやし/志賀たいじ
○街道の家並みを包む新樹光/長岡芳樹
○更地とはこんなに狭く草茂る/堀佐夜子


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

互選高点句/5月16日

2006-05-16 00:02:04 | Weblog
21名の方々から63句の投句があり、21名が互選に参加されました。
以下、5月16日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/7点】
◎花うつぎ雨の垂りて光落とす/おおにしひろし
【次点/6点/同点2句】
○若葉晴稚児は牛車の紐を引く/祝 恵子
○傘丸く緑雨の中を歩みけり/宮地ゆうこ
【5点/同点4句】
○草刈やあとの堤のさっぱりと/飯島治蝶
○緑陰の下でスケッチ白きシャツ/飯島治蝶
○野のつくし茜の雲へみな傾ぐ/志賀たいじ
○鯉のゆく水の道あり杜若/除門喜柊
【4点/同点6句】
○虫のはね掲げて蟻は一列に/あみもとひろこ
○古き葉を脱ぎつつ泰山木若葉/碇 英一
○寄り添うて濡るる卯の花雲は日に/かわなますみ
○己が影水面にあずけ黄の菖蒲/渋谷洋介
○田水張る棚田眼下に日本海/安丸てつじ
○代馬の脊に遊びし日の遠き/安丸てつじ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

互選高点句/5月15日

2006-05-16 00:01:33 | Weblog
23名の方々から68句の投句があり、19名が互選に参加されました。
以下、5月15日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/9点】
◎万緑や潮の香を乗せ一両車/篠木 睦
【次点/8点/同点2句】
○陽炎うて鉄路ゆららと続きけり/大山 凉
○青々と五月生れし山と空/除門喜柊
【7点】
○青蛙にわかに啼きてそれっきり/小口泰與
【6点/同点3句】
○今年竹水平線を突きぬけり/池田加代子
○母の日の検温常と異ならず/野田ゆたか
○髪洗えば草の匂いのふと掠め/宮地ゆうこ
【5点/同点4句】
○青梅の重さひとつを落しけり/あみもとひろこ
○若葉風渡るホームで電車待つ/大山 凉
○青き踏むいろ重ねゆく雨の朝/志賀たいじ
○田の水の夏山映し鎮まれり/丸山草子


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/5月12日-14日

2006-05-14 13:45:46 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀/5月12日】
★泥つきの筍売られいる深山/湯澤まさえ(添削)
もとの句は、「深山かな」となり、深山に重点が置かれすぎているので、添削した。山深くには、泥をつけたままの筍が売られて、野性味あふれる筍は、この季節ならではのもの。(高橋正子)

【最優秀/5月13日】
★ひとり居へ天窓抜けて五月空/堀佐夜子
天窓から、すっきりと晴れた五月の空が望める。ひとり居のなので、ゆっくりとした気持で眺められる。こんな日のひとりの時間は、リフレッシュタイム。(高橋正子)

【最優秀/5月14日】
★柿若葉かがやき終えて日が西に/竹内よよぎ(添削)
柿の若葉は、朝日を受けてかがやき始め、日が西に傾くまで、日を返して美しい。日が西に沈むと、柿若葉は、一日の輝きをしずめるように、暗くなっていくが、その表情もなかなかいい。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★月光をとらえて辛夷高く咲く/志賀たいじ
月光に映える白い辛夷の花、高く咲いているので一層厳かに見えます。「とらえて」と表現されているところに、辛夷の生命力を感じます。(藤田裕子)

★戸を繰らぬ家の鉄線咲き乱れ/渋谷洋介
御自宅か、御近所のお庭か、いずれにせよ、戸を閉めたくない気持ちがよく解り,鉄線さへ見えるようです。(おおにしひろし)

★ふじいろの風解き放ち藤垂るる/大山 凉
ぶら下がって咲く藤の花に風が来て揺れる。風が通るところがほどけて揺れる。中七がその様をよくあらわしている。(ふるたけいじ)

★水槽にすすぐ夏シャツ子らの色/宮地ゆうこ
夏は毎日の洗濯が大変ですが、子供のカラフルなシャツの色、元気な声が聞こえてきそうです。(あみもとひろこ)

★新緑の風は下から展望台/黒谷光子
見晴るかす新緑からさわやかな風が吹き上がってくる。全身を緑の風に包まれて、とても気持ちの良い句ですね。(宮地ゆうこ)

★弾きし子も去りてピアノの黒涼し/安藤かじか
子が家を離れ、どの位になるのであろうか。子が何時も弾いていた黒いピアノがそこにある。ピアノをえにしに子を思う親心をしっとり感じ取れる句だ。手入れの行き届いた奥行きのある光りは涼しさをも誘うものだ、「黒涼し」に惹かれます。(志賀たいじ)

★雀鳴き葉桜風に揺れやまず/甲斐ひさこ
★校庭に理科の学習松の花/吉田 晃
★陸奥の水田眩しく連なれり/中村光声
★母の日は幼なの声の混じりおり/祝 恵子

【優秀Ⅱ/16句】
★夕日浴び影の揺たる鯉のぼり/小口泰與
夕日の中、すこし翳りつつ大きく揺れる鯉のぼり。幻想的な美しさに惹かれます。(宮地ゆうこ)

★よしきりの巣の有る中州の賑やかさ/碇 英一
中州にありよしきりの巣に卵がかえって賑やかな声が聞こえてくる、命の健やかな弾みを感じます。(大山 凉)

★赤にはあか白にはしろき躑躅蕊/臼井虹玉
躑躅の花をじっと観ていると、その魅力的なこと。花弁や蕊の色とかたちそして角度や伸び具合。観ていてあきません。蕊の色に焦点を当てた句。共感できます。(飯島治蝶)

★残照の淡きひかりの薔薇に溜む/おおにしひろし
★アカシアの色を残して日暮れかな/下地 鉄
★母の日に扉の開く救世観音/篠木 睦
★ガラス器に緑あしらう夏料理/除門喜柊
★黄菖蒲咲き新樹が池に落す色/あみもとひろこ
★ランドセル放り出しての蜊蛄(ざりがに)取り/澤井 渥
★早苗田の苗を映してなお緑/丸山草子
★老い母の胸あかあかとカーネーション/飯島治蝶
★せせらぎの山の彩動き夏近し/大給圭泉
★母の日の旧居留地や母娘連れ/安丸てつじ
★鬼百合と聞いて泣き出す子でありし/池田加代子
★幾重にもかさなるひかり若楓/多田有花
★高階の大窓に寄れば薄暑光/長岡芳樹

■投句選句箱
http://bbs5.cgiboy.com/p/50/03007/

■ブログ句会
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■むかしのデイリー句会(保存版)
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▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。

互選高点句/5月12日-14日

2006-05-14 13:45:17 | Weblog
29名の方々から87句の投句があり、26名が互選に参加されました。
以下、5月12日-14日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/24点】
◎月光をとらえて辛夷高く咲く/志賀たいじ
【次点/14点】
○ひとり居へ天窓抜けて五月空/堀佐夜子
【10点】
○水槽にすすぐ夏シャツ子らの色/宮地ゆうこ
【9点】
○ふじいろの風解き放ち藤垂るる/大山 凉
【8点/同点3句】
○弾きし子も去りてピアノの黒涼し/安藤かじか
○新緑の風は下から展望台/黒谷光子
○戸を繰らぬ家の鉄線咲き乱れ/渋谷洋介
【7点】
○日が西に今日を照り終え柿若葉/竹内よよぎ
【6点】
○幾重にもかさなるひかり若楓/多田有花
【5点】
○ガラス器に緑あしらふ夏料理/除門喜柊
【4点/同点3句】
○母の日は幼なの声の混じりおり/祝 恵子
○赤にはあか白にはしろき躑躅蕊/臼井虹玉
○残照の淡きひかりを薔薇に溜む/おおにしひろし


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/5月8日-11日

2006-05-10 01:28:35 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀/5月8日】
★田植機の土の匂いを曳き帰る/池田多津子
田植えをしたあと、田植機に田圃の土がついたままを曳いて帰る。道すがら匂う土に、今日の疲れと、田植えの済んだ安堵感がある。(高橋正子)

【最優秀/5月9日】
★朝ごとに垣根の薔薇の開きけり/多田有花
晴朗な句。朝ごとに、花を増やして咲く薔薇のはつらつとした生命感がいい。(高橋正子)

【最優秀/5月10日】
★若草の野にありいよよ牛らしく/志賀たいじ
若草が萌える野にいる牛は、いよいよ牛らしいという。若草を食み、若草に座る牛は、それでこそ牛だというユニークで柔和な作者の視点。長い冬を牛舎で過ごした牛には、若草の季節は何よりも嬉しい季節に違いない。(高橋正子)

【最優秀/5月11日】
★青梅の小さきが粒に地にも落つ/小川美和
梅の実があおあおと枝に生っている。雨風に打たれたせいか、地面にもころころと落ちている。「地にも落つ」に、はかなく実を落としたものへの愛惜がある。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★校内の呼び出し聞こゆ薔薇の園/祝 恵子
作者の位置、姿が定まっていて、はっきり見えてくる。作者は、「薔薇の園」に居て、その近くに学校がある。作者のいい心境があって、優しい。(高橋信之)

★一塁は緑陰にあり子等野球/小川美和
それほど広くない広場か。一塁ベースがちょうど緑陰にあって、気取らない楽しそうな野球風景。日向の暑さ、緑陰の涼しさの両方が子らのもの。(高橋正子)

★新緑や先ずパレットにみどり置く/飯島治蝶
新緑の景色を描くパレットに、まずみどりの絵の具を置かれるということに納得します。パレットの上でさまざまな緑色が作られる事でしょう。(臼井虹玉)

★老鶯に朝の泉のひそとある/おおにしひろし
何度も鳴くことを繰り返す老鶯。人一人いない朝の泉の静けさの中で響き渡って聞こえます。(碇 英一)

★カルストの突き出す白さ夏に入る/宮地ゆうこ
季語が効いています。夏になり、光も強さを増して来ましたので、「突き出す白さ」も理解できます。夏ならではの句。(飯島治蝶)

★麦の穂の青々真直ぐに空を指す/黒谷光子
「青々真直ぐ」はいかにも青麦の美しさです。当地にはあまり麦の畑がありません。一面の青麦、見てみたいです。(宮地ゆうこ)

★板の間に庭の新緑映りこむ/臼井虹玉
板の間が、ぴかぴかに磨きこまれている様子が伺えます。濃い緑と強い光りとが感ぜられて気持ちよい空間です。(おおにしひろし)

★明けてゆく空に一声ほととぎす/篠木 睦(添削)
★若葉雨あがりし河口の濁りかな/多田有花
★アカシアの花零しつつ雨上がる/碇 英一

【優秀Ⅱ/25句】
★そよぎ合う若葉の下を歩み行く/竹内よよぎ
いいことがあったに違いない。快い風に吹かれ、「若葉」の光の中を「歩み行く」のである。(高橋信之)

★駆け弾む少女に日毎柿若葉/能作靖雄(添削)
「柿若葉」が「少女」に映えて美しい。健康であって美しい。聖五月の季節だ。(高橋信之)

★いつせいに麦の穂日矢に立ち向かい/小口泰與
麦の穂の勢いのよい伸びた麦畑が浮かんで参ります。(碇 英一)

★風薫り嬰は両手に絵本持ち/渋谷洋介
生命感に満ちた青葉を吹いて来る風は、幼な子のすこやかな成長に相応しく思います。(臼井虹玉)

★田水張る棚田下れば琵琶の湖/除門喜柊
水を張られた棚田から遥かに大きな琵琶湖が見える。小さな棚田をゆっくり下ればきらきらと水辺の輝き。美味しいお米ができるでしょう。(宮地ゆうこ)

★麦の穂の青空目指し鏃伸ぶ/大山 凉
本当に御句のとおりです。「鏃」とは面白い比喩ですね。もう当地では、下から黄色くなりかけた田もあります。(おおにしひろし)

★透きとおる青現われて蕗をむく/あみもとひろこ
蕗の青い皮をむくと、もっと瑞々しく透きとおる青が現れて嬉しくなる。そんな気持ちに共感致しました。(甲斐ひさこ)

★豆ごはん手づかみにして離乳の子/野田ゆたか
みどり美しい豆ごはん。赤ちゃんのかわいい手づかみに、健やかな喜びが広がります。皆の笑顔が見えてくる句ですね。(宮地ゆうこ)

★病窓に見おろす丘の新樹燃ゆ/かわなますみ
初夏の新樹の若葉ももえる季節、病窓から見下ろす作者にどんどん向って来る様なエネルギ-を感じ取ったことでしょう。明るくパワ-のある句っていいですね。(志賀たいじ)

★鉄線のひかり広げる厨窓/中村光声
近くに鉄線が生えているのでしょうか、それとも一輪挿しに厨に入れたのでしょうか・・・いずれにせよ、鉄線花のあかるさが厨に満ちている。鉄線の明るさが目立ちます。(おおにしひろし)

★筍の三和土にごろり土つけて/ふるたけいじ
一斉に筍が芽を出し始め成長がはやいゆえに掘り出すときは若芽を見つけ次第掘り出し持ちかえって三和土に寝かせる光景が好きな句です。(平田 弘)

★雀発ち新樹の空を貫けり/安藤かじか
雀の勢いと、それを受けとめるに相応しい新樹。この季節の希望に満ちていて、好きな句です。(かわなますみ)

★朝空の青に浮かびて棕櫚咲けり/甲斐ひさこ
初夏の明るい朝空に浮かぶ棕櫚の花。力強ささえ感じます。(大山 凉)

★桑を解く棚田にかぜの生れしとき/湯澤まさえ
ほどかれた桑が風に伸びやかに。棚田に新しい風と色があふれますね。(宮地ゆうこ)

★全開の窓いっぱいに麦の秋/吉田 晃
★芝桜斜面に風を滑らせり/池田加代子
★青空に蕾ほどけてポピー咲く/丸山草子
★投函のコトリと音のして立夏/松澤龍子
★クレマチス小さな壷に挿す朝に/堀佐夜子
★鶯の声に目覚める湖畔宿/大給圭泉
★打球音溢れるグランド夏はじめ/長岡芳樹
★若葉風きらめく波のはしり来る/小西 宏
★裸婦像の足元飾るチューリップ/澤井 渥
★銀色の滑り台にも若葉雨/安丸てつじ
★紋羽咲き上にクリスの海辺かな/下地 鉄


■投句選句箱
http://bbs5.cgiboy.com/p/50/03007/

■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/

■むかしのデイリー句会(保存版)
http://5.pro.tok2.com/~suien1/0001/dk/

▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。

互選高点句/5月11日

2006-05-10 01:27:39 | Weblog
28名の方々から84句の投句があり、22名が互選に参加されました。
以下、5月11日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/8点/同点2句】
◎弘法の水くぐらせて冷奴/おおにしひろし
◎田水張る棚田下れば琵琶の湖/除門喜柊
【次点/7点/同点4句】
○草刈れば地蔵に風の広々と/安藤かじか
○鉄線に灯りこぼして妻といる/おおにしひろし
○青梅の小さきが粒に地にも落つ/小川美和
○崩れてはまた立つ砂紋風ひかる/志賀たいじ
【5点】
○豌豆むく笊にぱらぱら散れる音/宮地ゆうこ
【4点/同点2句】
○五月雨の川の流れの重さかな/碇 英一
○若葉雨あがりし河口の濁りかな/多田有花


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

互選高点句/5月10日

2006-05-10 01:24:48 | Weblog
27名の方々から81句の投句があり、25名が互選に参加されました。
以下、5月10日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/11点/同点2句】
◎子らの声遠足の列の過ぎるまで/臼井虹玉
◎象の尾のくるりと跳ねて子供の日/小西 宏
【次点/10点】
○若草の野にありいよよ牛らしく/志賀たいじ
【9点/同点3句】
○万緑をけぶらす雨に重さなし/臼井虹玉
○新緑の雨は明るく野に降れり/多田有花
○カルストの突き出す白さ夏に入る/宮地ゆうこ
【8点】
○一声に空の明けゆくほととぎす/篠木 睦
【7点】
○新緑や先ずパレットにみどり置く/飯島治蝶
【6点】
○蒲公英の絮風を選んで飛び立ちぬ/大山 凉
【5点/同点2句】
○矢印を曲がれば若葉の並木道/祝 恵子
○草萌えるわれも全身深呼吸/志賀たいじ
【4点/同点2句】
○土にかえる蓮華の花のよく咲きし/おおにしひろし
○若葉雨一輪挿に紅の欲し/かわなますみ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

互選高点句/5月9日

2006-05-10 01:23:57 | Weblog
24名の方々から72句の投句があり、24名が互選に参加されました。
以下、5月9日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/14点】
◎縦横に強き根を引く草むしり/あみもとひろこ
【次点/12点】
○板の間に庭の新緑映りこむ/臼井虹玉
【9点】
○初幟あげて一戸に風新し/おおにしひろし
【7点/同点2句】
○袖触るる一会の訛り花のみち/志賀たいじ
○ときおりは抱きつ仔犬と夏野行く/宮地ゆうこ
【6点/同点4句】
○植え終えし田に真っ直ぐに農夫立つ/安藤かじか
○いつせいに麦の穂日矢に立ち向かい/小口泰與
○岩木山白嶺すっぽり花の中/志賀たいじ
○朝ごとに垣根の薔薇の開きけり/多田有花
【5点/同点3句】
○通学路欅若葉を屋根にして/飯島治蝶
○初夏の風通して仕舞う法事の膳/黒谷光子
○炊きあげて初豆飯を福分けに/野田ゆたか
【4点】
○川泳ぐ蛇の長さをまた語る/甲斐ひさこ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

互選高点句/5月8日

2006-05-10 00:24:31 | Weblog
30名の方々から90句の投句があり、28名が互選に参加されました。
以下、5月8日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/13点】
◎折り紙の冑を乗せて配膳車/かわなますみ
【次点/12点/同点2句】
○足元を万緑の渓谷(たに)流る音/おおにしひろし
○真っ白に洗いしシーツ干す立夏/大山 凉
【11点】
○田植機の土の匂いを曳き帰る/池田多津子
【10点/同点2句】
○透きとおる青現われて蕗をむく/あみもとひろこ
○開花より存在となる薔薇の花/野田ゆたか
【6点/同点2句】
○一塁は緑陰にあり子等野球/小川美和
○竹皮をぬぎ落日を反らしけり/宮地ゆうこ
【5点】
○花映す濠の真中を風抜けり/志賀たいじ
【4点/同点3句】
○こでまりを活けて五月の風活ける/黒谷光子
○草刈りの匂い沸き立つ丘の道/小西 宏
○咲きつづきて深き谷まで藤の花/篠木 睦


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

互選高点句/5月5日-7日

2006-05-08 22:27:02 | Weblog
31名の方々から93句の投句があり、29名が互選に参加されました。
以下、5月5日-7日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/15点/同点3句】
◎早苗田を来る風入れむと開け放つ/黒谷光子
◎梅の実の青5つ6つ青空に/渋谷洋介
◎菖蒲の湯押せばもどり来あおあおと/宮地ゆうこ
【次点/9点】
○まっすぐな菖蒲の青さ湯に満ちる/池田多津子
【8点】
○くれないの根の筍を洗いけり/ふるたけいじ
【7点】
○笹粽きりりと立って店先に/臼井虹玉
○雨一日堰音高くなる立夏/甲斐ひさこ
【6点/同点3句】
○葉桜の道速度つけサイクリング/小川美和
○買物の籠にひときわ菖蒲伸び/かわなますみ
○黄水仙の迎えてくれし里の墓地/志賀たいじ
【5点/同点3句】
○新緑にぶつかる風の幾重にも/安藤かじか
○若竹の幹のさみどり雀鳴く/大山 凉
○鍬打てばたけのこ白き底を見せ/ふるたけいじ
【4点/同点4句】
○鮎が飛ぶいっぱいに身をしならせて/安藤かじか
○キキと鳴くつばめ飛び交う風の空/碇 英一
○目に青葉山の郭公鳴き止まず/おおにしひろし
○吾子晴れて博士となりぬ立夏かな/中村光声


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/5月5日-7日

2006-05-06 00:14:12 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀/5月5日】
★あおあおと押せばもどり来湯の菖蒲/宮地ゆうこ(添削)
菖蒲湯に浮かされた菖蒲を押して向こうにやると、またもどって来る。菖蒲の葉の青に健やかさを感じる。「あおあおと」は目に映るその実感。(高橋正子)

【最優秀/5月6日】
★買物籠にひときわ長き菖蒲の葉/かわなますみ(添削)
買物籠に覗く菖蒲の葉は、菖蒲湯に浮かすために買われたものだろう。籠からひときわ長く突き出ている。菖蒲の葉らしく剣のごとく、きりりと長いのである。そこをうまく捉えた。(高橋正子)

【最優秀/5月7日】
★梅の実の青五つ六つ青空に/ 渋谷洋介
梅の実のつぶらな青には、ひきつけられるものがある。青空と通じるような梅の実のみどりがさわやか。「五つ六つ」がほどよい。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★まっすぐな菖蒲の青さ湯に満ちる /池田多津子
菖蒲湯のさわやかさが伝わってまいります。「まっすぐ」が印象的です。(尾崎 弦)

★早苗田を来る風入れむと開け放つ/黒谷光子
戸を開け放って早苗田の緑をわたりくる爽やかな風を引き入れる。初夏の風薫るを実感する句です。(志賀たいじ)

★若竹の幹はさみどり雀鳴く/大山 凉(添削)
若竹のさみどりに、ありふれた雀の姿がとてもみずみずしく感じられます。嬉しそうに囀っているのでしょう。(宮地ゆうこ)

★雨一日堰音高くなる立夏/甲斐ひさこ
一日中降り続いた雨に、水嵩も増し、一段と音立てる堰、これからの夏を思います。(あみもとひろこ)

★キキと鳴くつばめ飛び交う風の空/碇 英一
下五が素敵です。風に乗りスピードを増して飛び交う元気なつばめの景がよく見えます。(飯島治蝶)

★くれないの根の筍を洗いけり/ふるたけいじ
筍堀に夢中になり、新しい発見に素直に感動する感性に、敬服いたしました。(渋谷洋介)

★柏餅子の手の中に開かれし/吉田 晃
★とりどりのバルーン浮ぶや子供の日/篠木 睦
★家毎の花々垂れて夏に入る/堀佐夜子
★休日の母校は若葉まぶしきに/池田加代子

【優秀Ⅱ/18句】
★海よりの子らの便りを待つ立夏/祝 恵子
もう立夏ですね。お子さん達、四国へ行ってらっしゃるのは気がかりです。結構家のこと忘れて夢中かもしれない。早く様子がわかると良いですね。(おおにしひろし)

★笹粽きりりと立って店先に/臼井虹玉
笹粽の「きりり」としたみどりははいかにも端午の節句にふさわしいですね。(大山 凉)

★黄水仙の迎えてくれし里の墓地/志賀たいじ
墓のそばの黄水仙に、ふるさとへ帰ってきたという喜びと安堵の気持ちを感じます。(池田多津子)

★笹の香に粽解く声揃いたり/除門喜柊
「笹の香」に驚きながら粽を解いておられるご家族の様子を伺います。(碇 英一)

★葉桜の道速度つけサイクリング/小川美和
花の下をゆったり漕いだペダルも、初夏ともなれば勢いつけて漕ぐ道になりました。季節の移り変わりを読者に描かせる幅のある句と思いました。(志賀たいじ)

★えんどうのみどりのさやのふくらめる/飯島治蝶
日々ふくらんでくる豌豆です。ひらがなばかりなので一層ふくらみが「やわらかく感じます。(池田多津子)

★太陽へと山吹の色はねかえる/あみもとひろこ
山吹の輝くような黄が明るく詠まれていると思いました。「太陽へとはねかえる」が楽しいです。(臼井虹玉)

★新緑にぶつかる風の幾重にも/安藤かじか
風に揺れるみどりがつぎつぎに広がり、尾根を谷を、風が渡ってゆきます。(宮地ゆうこ)

★八十八夜防霜扇の空回り/澤井 渥
★目に青葉山の郭公鳴き止まず/おおにし ひろし
★この径の行き尽くところ青嵐/黒沼風鈴子
★あえかなる薔薇の新芽の節々に/小口泰與
★柏葉の中は草餅笑み零る/丸山草子
★金雀枝にリズム黄色く溢れだし/中村光声
★水張れる田の隅々に老い鶯/小西 宏
★ハイカーも憩う夏寺幟立つ/安丸てつじ
★葉桜の蔭に隠れる白ベンチ/長岡芳樹
★キーボードきびきび指へ五月来る/多田有花


■投句選句箱
http://bbs5.cgiboy.com/p/50/03007/

■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/

■むかしのデイリー句会(保存版)
http://5.pro.tok2.com/~suien1/0001/dk/

▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。

互選高点句/5月4日

2006-05-06 00:10:25 | Weblog
29名の方々から87句の投句があり、25名が互選に参加されました。
以下、5月4日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/23点】
◎垣根よりわずかに高く蝶の道/臼井虹玉
【次点/20点】
○七曜の過ぎる速さに咲く鉄線/堀佐夜子
【10点】
○新緑を漏れくる土木学講義/池田加代子
【9点】
○脚伸ばし足長蜂は日差しへと/あみもとひろこ
【8点】
○豊かなる箱苗次々手渡さる/池田多津子
【7点/同点2句】
○岩つばめ一直線にいさぎよし/志賀たいじ
○菜の花の黄色が遠き川岸に/多田有花
【6点】
○行く春や暮れて高まる波の音/篠木 睦
【5点/同点2句】
○桜えび由比の潮香を掻き揚げに/池田加代子
○青葉闇貫く矢音ひずめ音/安丸てつじ
【4点/同点2句】
○松の芯穂先こぞりて空を指し/渋谷洋介
○桐咲いて影あたらしき樹下に入る/宮地ゆうこ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/5月4日

2006-05-04 23:36:37 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀】
★七曜の過ぎる速さに咲く鉄線/堀佐夜子
七曜は、きれいな言葉だ。あっという間に七曜が過ぎ、鉄線が咲く初夏になった。鉄線の花の色に初夏が実感できる。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★海光に深く沈みし若布刈る/おおにし ひろし
若布の生えている辺りの海の色、差し込む光が見えてきます。(池田多津子)

★暁の野に咲く牡丹芳しき/大山 凉
明けきらない野に咲いているのは、白い牡丹でしょうか、芳しきという言葉が、よく合っていると思いました。(あみもとひろこ)

★垣根よりわずかに高く蝶の道/臼井虹玉
「わずかに高く」が蝶の高いところを越える時の姿をよく見ておられると感じました。(碇 英一)

★脚伸ばし足長蜂は日差しへと/あみもとひろこ
陽を受けて足長蜂の長い足が光りながら空へと遠ざかっていく。虫たちを見る目のやさしさに惹かれます。(宮地ゆうこ)

★乳飲み子の丸々と吹くしゃぼん玉/飯島治蝶
★行く春や暮れて高まる波の音/篠木 睦
★松の芯穂先こぞりて空を指し/渋谷洋介
★菜の花の黄色が遠き川岸に/多田有花
★新緑を漏れくる土木学講義/池田加代子
★桐咲いて影あたらしき樹下に入る/宮地ゆうこ

【優秀Ⅱ/18句】
★新芽一つ摘み取ってみせ茶摘み会/祝 恵子
土地柄とはいえ茶摘みが出来る喜び、小さなお子さんは新芽一つ摘み取っても喜びの声が上がるのが聞こえるようで好きな句です。(平田 弘)

★自転車の警官笑みて春の汗/かわなますみ
気温も高くなり、制服姿の警官には、この時期、お仕事もご苦労の多いことと思います。笑みてと季語に共感しました。(飯島治蝶)

★空にビル置いてみずきの並木道/小川美和
ビルの谷間のみずきの通り。狭い空だけれど、水木の花が広がり続く道を歩いてみたくなります。(池田多津子)

★岩つばめ一直線にいさぎよし/志賀たいじ
岩場や川原を一直線に飛ぶ姿は爽やかで、はらはらもしますが、格好いいですね。潔し、同感です。(大山 凉)

★豊かなる箱苗次々手渡さる/池田多津子
「豊かなる」苗をこれから植える。苗箱の重さも嬉しく、いよいよ皆の気持ちが高まりますね。(宮地ゆうこ)

★土の香のほわほわ楽したいつり草/小口泰與
★風薫る遙かな山のより蒼き/丸山草子
★春落葉掃く僧の眉大きかる/除門喜柊
★メトロ出で街に眩しき椎若葉/中村光声
★参道に桜蕊降り朱塗り橋/澤井 渥
★青葉闇貫く矢音ひずめ音/安丸てつじ
★プランターの花溢れ出て夏近し/黒谷光子
★花満ちる花壇に光る金盞花/碇 英一
★裾分けのごろりごろりと夏蜜柑/安藤かじか
★平らかに水張れる田や山の影/小西 宏
★蒲公英や遥かの山へ夏運ぶ/能作靖雄
★コーラスのいつも楽しき五月かな/長岡芳樹
★早蕨のふるさとみやげ山見えり/大給圭泉


■投句選句箱
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■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/
■□むかしのデイリー句会(保存版)
http://5.pro.tok2.com/~suien1/0001/dk/

▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。