■高橋正子選
【最優秀/5月12日】
★泥つきの筍売られいる深山/湯澤まさえ(添削)
もとの句は、「深山かな」となり、深山に重点が置かれすぎているので、添削した。山深くには、泥をつけたままの筍が売られて、野性味あふれる筍は、この季節ならではのもの。(高橋正子)
【最優秀/5月13日】
★ひとり居へ天窓抜けて五月空/堀佐夜子
天窓から、すっきりと晴れた五月の空が望める。ひとり居のなので、ゆっくりとした気持で眺められる。こんな日のひとりの時間は、リフレッシュタイム。(高橋正子)
【最優秀/5月14日】
★柿若葉かがやき終えて日が西に/竹内よよぎ(添削)
柿の若葉は、朝日を受けてかがやき始め、日が西に傾くまで、日を返して美しい。日が西に沈むと、柿若葉は、一日の輝きをしずめるように、暗くなっていくが、その表情もなかなかいい。(高橋正子)
【優秀Ⅰ/10句】
★月光をとらえて辛夷高く咲く/志賀たいじ
月光に映える白い辛夷の花、高く咲いているので一層厳かに見えます。「とらえて」と表現されているところに、辛夷の生命力を感じます。(藤田裕子)
★戸を繰らぬ家の鉄線咲き乱れ/渋谷洋介
御自宅か、御近所のお庭か、いずれにせよ、戸を閉めたくない気持ちがよく解り,鉄線さへ見えるようです。(おおにしひろし)
★ふじいろの風解き放ち藤垂るる/大山 凉
ぶら下がって咲く藤の花に風が来て揺れる。風が通るところがほどけて揺れる。中七がその様をよくあらわしている。(ふるたけいじ)
★水槽にすすぐ夏シャツ子らの色/宮地ゆうこ
夏は毎日の洗濯が大変ですが、子供のカラフルなシャツの色、元気な声が聞こえてきそうです。(あみもとひろこ)
★新緑の風は下から展望台/黒谷光子
見晴るかす新緑からさわやかな風が吹き上がってくる。全身を緑の風に包まれて、とても気持ちの良い句ですね。(宮地ゆうこ)
★弾きし子も去りてピアノの黒涼し/安藤かじか
子が家を離れ、どの位になるのであろうか。子が何時も弾いていた黒いピアノがそこにある。ピアノをえにしに子を思う親心をしっとり感じ取れる句だ。手入れの行き届いた奥行きのある光りは涼しさをも誘うものだ、「黒涼し」に惹かれます。(志賀たいじ)
★雀鳴き葉桜風に揺れやまず/甲斐ひさこ
★校庭に理科の学習松の花/吉田 晃
★陸奥の水田眩しく連なれり/中村光声
★母の日は幼なの声の混じりおり/祝 恵子
【優秀Ⅱ/16句】
★夕日浴び影の揺たる鯉のぼり/小口泰與
夕日の中、すこし翳りつつ大きく揺れる鯉のぼり。幻想的な美しさに惹かれます。(宮地ゆうこ)
★よしきりの巣の有る中州の賑やかさ/碇 英一
中州にありよしきりの巣に卵がかえって賑やかな声が聞こえてくる、命の健やかな弾みを感じます。(大山 凉)
★赤にはあか白にはしろき躑躅蕊/臼井虹玉
躑躅の花をじっと観ていると、その魅力的なこと。花弁や蕊の色とかたちそして角度や伸び具合。観ていてあきません。蕊の色に焦点を当てた句。共感できます。(飯島治蝶)
★残照の淡きひかりの薔薇に溜む/おおにしひろし
★アカシアの色を残して日暮れかな/下地 鉄
★母の日に扉の開く救世観音/篠木 睦
★ガラス器に緑あしらう夏料理/除門喜柊
★黄菖蒲咲き新樹が池に落す色/あみもとひろこ
★ランドセル放り出しての蜊蛄(ざりがに)取り/澤井 渥
★早苗田の苗を映してなお緑/丸山草子
★老い母の胸あかあかとカーネーション/飯島治蝶
★せせらぎの山の彩動き夏近し/大給圭泉
★母の日の旧居留地や母娘連れ/安丸てつじ
★鬼百合と聞いて泣き出す子でありし/池田加代子
★幾重にもかさなるひかり若楓/多田有花
★高階の大窓に寄れば薄暑光/長岡芳樹
■投句選句箱
http://bbs5.cgiboy.com/p/50/03007/
■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/
■むかしのデイリー句会(保存版)
http://5.pro.tok2.com/~suien1/0001/dk/
▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。
【最優秀/5月12日】
★泥つきの筍売られいる深山/湯澤まさえ(添削)
もとの句は、「深山かな」となり、深山に重点が置かれすぎているので、添削した。山深くには、泥をつけたままの筍が売られて、野性味あふれる筍は、この季節ならではのもの。(高橋正子)
【最優秀/5月13日】
★ひとり居へ天窓抜けて五月空/堀佐夜子
天窓から、すっきりと晴れた五月の空が望める。ひとり居のなので、ゆっくりとした気持で眺められる。こんな日のひとりの時間は、リフレッシュタイム。(高橋正子)
【最優秀/5月14日】
★柿若葉かがやき終えて日が西に/竹内よよぎ(添削)
柿の若葉は、朝日を受けてかがやき始め、日が西に傾くまで、日を返して美しい。日が西に沈むと、柿若葉は、一日の輝きをしずめるように、暗くなっていくが、その表情もなかなかいい。(高橋正子)
【優秀Ⅰ/10句】
★月光をとらえて辛夷高く咲く/志賀たいじ
月光に映える白い辛夷の花、高く咲いているので一層厳かに見えます。「とらえて」と表現されているところに、辛夷の生命力を感じます。(藤田裕子)
★戸を繰らぬ家の鉄線咲き乱れ/渋谷洋介
御自宅か、御近所のお庭か、いずれにせよ、戸を閉めたくない気持ちがよく解り,鉄線さへ見えるようです。(おおにしひろし)
★ふじいろの風解き放ち藤垂るる/大山 凉
ぶら下がって咲く藤の花に風が来て揺れる。風が通るところがほどけて揺れる。中七がその様をよくあらわしている。(ふるたけいじ)
★水槽にすすぐ夏シャツ子らの色/宮地ゆうこ
夏は毎日の洗濯が大変ですが、子供のカラフルなシャツの色、元気な声が聞こえてきそうです。(あみもとひろこ)
★新緑の風は下から展望台/黒谷光子
見晴るかす新緑からさわやかな風が吹き上がってくる。全身を緑の風に包まれて、とても気持ちの良い句ですね。(宮地ゆうこ)
★弾きし子も去りてピアノの黒涼し/安藤かじか
子が家を離れ、どの位になるのであろうか。子が何時も弾いていた黒いピアノがそこにある。ピアノをえにしに子を思う親心をしっとり感じ取れる句だ。手入れの行き届いた奥行きのある光りは涼しさをも誘うものだ、「黒涼し」に惹かれます。(志賀たいじ)
★雀鳴き葉桜風に揺れやまず/甲斐ひさこ
★校庭に理科の学習松の花/吉田 晃
★陸奥の水田眩しく連なれり/中村光声
★母の日は幼なの声の混じりおり/祝 恵子
【優秀Ⅱ/16句】
★夕日浴び影の揺たる鯉のぼり/小口泰與
夕日の中、すこし翳りつつ大きく揺れる鯉のぼり。幻想的な美しさに惹かれます。(宮地ゆうこ)
★よしきりの巣の有る中州の賑やかさ/碇 英一
中州にありよしきりの巣に卵がかえって賑やかな声が聞こえてくる、命の健やかな弾みを感じます。(大山 凉)
★赤にはあか白にはしろき躑躅蕊/臼井虹玉
躑躅の花をじっと観ていると、その魅力的なこと。花弁や蕊の色とかたちそして角度や伸び具合。観ていてあきません。蕊の色に焦点を当てた句。共感できます。(飯島治蝶)
★残照の淡きひかりの薔薇に溜む/おおにしひろし
★アカシアの色を残して日暮れかな/下地 鉄
★母の日に扉の開く救世観音/篠木 睦
★ガラス器に緑あしらう夏料理/除門喜柊
★黄菖蒲咲き新樹が池に落す色/あみもとひろこ
★ランドセル放り出しての蜊蛄(ざりがに)取り/澤井 渥
★早苗田の苗を映してなお緑/丸山草子
★老い母の胸あかあかとカーネーション/飯島治蝶
★せせらぎの山の彩動き夏近し/大給圭泉
★母の日の旧居留地や母娘連れ/安丸てつじ
★鬼百合と聞いて泣き出す子でありし/池田加代子
★幾重にもかさなるひかり若楓/多田有花
★高階の大窓に寄れば薄暑光/長岡芳樹
■投句選句箱
http://bbs5.cgiboy.com/p/50/03007/
■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/
■むかしのデイリー句会(保存版)
http://5.pro.tok2.com/~suien1/0001/dk/
▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。
ふるた様、コメントを有り難うございました。
「鯉のぼり」の句をお選びいただき有難う御座います。
宮地ゆうこ様
「鯉のぼり」の句に素敵なコメント有難う御座います。
優秀句Ⅱにお選びいただきありがとうございました。
楓の若葉の色は柔らかく輝くようで、実にいいですね。
同句に竹内よよぎ様、大給圭泉様、 多田有花様、丸山草子様、大山凉様、黒谷光子様、 篠木睦様、選を頂戴しまして有り難う御座います。早速、鯉幟の写真(幹夫撮)と拙句を印刷しました。
凉さん、同句に選を戴き有難うございました。
臼井様、あみもと様、碇様には「新緑」の句をお選び頂きありがとうございました。碇様にはコメントも頂戴しお礼申し上げます。