デイリー句会入賞発表

選者 高橋正子
水煙発行所

入賞句/4月28ー30日

2006-04-30 09:53:29 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀/4月28日】
★雨雲の刻々植田わたり過ぐ/大給圭泉(添削)
田がひろびろと植わり、早苗がそよぐ上を、雨雲が刻々と寄せてきて、刻々と過ぎてゆく、確かな風景が詠まれた。「わたり過ぐ」は、植田の水があってのイメージでこの句を活かしている。(高橋正子)

【最優秀/4月29日】
★ペンキ塗る足場のきしみ緑の日/吉田 晃
「緑の日」は、祝日の「みどりの日」。みどりの日は、ゴールデンウィークの初めで、天気に恵まれると、ペンキ塗りなども楽しい仕事になる。足場をかけて、家のペンキでも塗っているのだろう本格的だ。足場がきしむと心もとないが、用心深く塗っている。(高橋正子)

【最優秀/4月30日】
★田に水の入り初め峰に遅桜/多田有花
田に水を張る季節になったが、遠くの峰には、遅い桜が咲いている。近くと、遠くと、わずかな季節のずれにある情趣が、「遅桜」に、しみじみと感じ取れる。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★草笛の音程なかなか定まらず/ふるたけいじ(添削)
高音で調子はずれの草笛の音がよみがえります。青い匂いもなつかしい。(宮地ゆうこ)

★故郷に来て初蝶に出会いけり/黒谷光子
なつかしい故郷に着いた喜びに、初蝶に出会った喜びが重なります。軽やかに蝶が舞います。(池田多津子)

★どの花も真上あおぞら姫女苑も/宮地ゆうこ(添削)
明るい青空の真下、もう、姫女苑の白い小花が咲き始めました。遠くの夏の到来さへ思わせます。(おおにしひろし)
野原に咲く小さく白い姫女苑、初夏の青空の下にかわいらしいですね。(大山 凉)

★五月鯉水より青き空がある/おおにしひろし
五月になり、鯉のぼりが泳ぐ空となりました。「水より青い空」気持ちのいい空です。(池田多津子)

★宵青くゴールデンウィーク待つ広場/あみもとひろこ
★貯め水にジャスミンの花一つ落ち/祝 恵子
★門口へゆさゆさはこぶ大繍毬/甲斐ひさこ
★一湾に卯波たゆらに寄せ来たり/中村光声(添削)
★せわしなく蕊運び去る鳥の恋/丸山草子(添削)
★裏木戸を出ずれば眩し水芭蕉/小口泰與

【優秀Ⅱ/17句】
★芽吹くものに陽差しの影のまだ淡く/志賀たいじ
陽のまだ薄い気候のなか、芽吹いてくるものへの励ましのように思えました。(あみもとひろこ)

★欅若葉そそぐ太陽欲しいまま/大山 凉
青空に大きく拡げた枝枝に若葉が大きく広がり燦燦と照る太陽の恩恵をほしいまま受ける清清しい思いがします。(平田 弘)

★ありたけの若葉匂い来風に立つ/臼井虹玉
若葉の香り一杯の爽やかな風に中に立っていることの喜び。今の季節への賛歌と読みました。(碇 英一)

★白詰草四葉探すと目に青き/小川美和(添削)
四葉のクローバーを探す。そんな時をもてるのが、四葉のクローバーの呉れた幸せなのです。(ふるたけいじ)

★旅人を見送りひとり朧かな/除門喜柊
誰かを見送った後のうっすらと寂しい心。春の朧な景色が寄り添うようにそこにあります。(宮地ゆうこ)

★棚隠し上へ下へと藤の花/飯島治蝶
そろそろ咲き始めました。最近は棚植えにせず、一本仕立ての地植えが流行っているようです。よく、藤の花の性質を観察されています。暴れ藤ですね。(おおにしひろし)

★アネモネのナップザックの背に揺るる/篠木 睦
★大鉢の赤き芽吹きに日の透きて/堀佐夜子
★庭息吹くその真ん中の欅の芽/かわなますみ(添削)
★いちはつや雨滴溜めては零しけり/澤井 渥
★サーフィンの透ける帆走り松の花/小西 宏
★存分に手足伸ばして草若葉/安丸てつじ
★桜えび潮風の香を食卓に/渋谷洋介
★句を詠むは余生にあらずみどりの日/野田ゆたか
★連休や命の限りチューリップ/能作靖雄
★花苗を貰いて植えしみどりの日/岩本康子
★広々と代田に風の吹き抜ける/池田多津子


■投句選句箱
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■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/

▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。

互選高点句/4月27日

2006-04-29 00:03:56 | Weblog
28名の方々から84句の投句があり、25名が互選に参加されました。
以下、4月27日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/14点/同点2句】
◎独り居の日向に楽し囀りに/志賀たいじ
◎遠目してそれと判りしリラの花/堀佐夜子
【次点/12点】
○くろぐろと幹あおあおと桜若葉/飯島治蝶
【11点/同点2句】
○草の丘に海苔の香りの握り飯/小西 宏
○北国の桜も桃も満開に/丸山草子
【7点】
○永き日の野を帰り来て水明かり/宮地ゆうこ
【6点/同点2句】
○花水木白の眩しき雨上り/岩本康子
○子ら解かれ一人二人はぶらんこに/臼井虹玉
【5点】
○花水木空を支えて花拡ぐ/おおにしひろし
【4点/同点4句】
○かたかごの楚々と咲きけり峡の空/大山 凉
○集まりて屈みて蝌蚪の群を見る/黒谷光子
○蒲公英の絮は夫々に風を待ち/渋谷洋介
○晩酌に湖国の宿の木の芽和/除門喜柊


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/4月27日

2006-04-27 22:29:26 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀】
★遠目してそれと判りしリラの花/堀佐夜子
遠く景色をながめると、あそこに咲いているのは、リラの花だとわかる辺りがある。リラのむらさきがそれを知らせてくれる。ひんやりとした明るい空気に、しずかに可愛く咲くリラの花が魅力的。遠く眺める行いに明るく静かな暮らしが偲べる(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★独り居の日向に楽し囀りに/志賀たいじ
肌に感じる日向のあたたかさと、耳にうれしい囀りと。春満喫のひとときですね。(宮地ゆうこ)
囀りを聞き、青空も見え、いろいろなものが目に、耳に入ります。退屈と思った一人居の時間は楽しく過ぎていきました。心豊かなひと時ですね。(大山 凉)

★スイトピー益々伸びてくる窓辺/祝 恵子
私のところと同じですので、すこし可笑しくなりました。私は余りにも立ち上がり過ぎ困っていますが、とにかく花がとても可愛いですから辛抱です。(おおにしひろし)

★子ら解かれ一人二人はぶらんこに/臼井虹玉
解放されて、元気な子供達が、ぶらんこへと走ってゆく姿が、目に浮かびました。(あみもとひろこ)

★くろぐろと幹あおあおと桜若葉/飯島治蝶
率直に、しかも色彩の対比は素敵だと思います。(おおにしひろし)

★蒲公英の絮夫々に風を待ち/渋谷洋介(添削)
もうこんなに暖かくなってきますと、一本二本出なく、その周り一帯に咲いて絮を飛ばす風をまっています。そんな情景が浮かんできます。(おおにしひろし)

★女学生続々楠の新樹より/碇 英一
★集まりて屈みて蝌蚪の群を見る/黒谷光子
★まんまるの牡丹の蕾弾けいて/小口泰與
★干潮のはや翳りて磯遊び/篠木 睦
★草の丘に海苔の香りの握り飯/小西 宏

【優秀Ⅱ/17句】
★永き日の野を帰り来て水明かり/宮地ゆうこ
春の日、外にいると夕方がいつまでも明るく感じられます。野の帰りが、水の明かりを見るまでとなったこと、永き日という季語がとても活かされていると感じました。(あみもとひろこ)

★螺旋解き明日へ勢い羊歯芽吹く/ふるたけいじ
山中の羊歯の緑の美しさへと、羊歯の芽吹きが、勢いづいていることが、螺旋解くという言葉に現われていると思いました。(あみもとひろこ)

★晩酌に湖国の宿の木の芽和/除門喜柊
香ゆたかな木の芽和。琵琶湖畔の情趣とあいまってさぞ美味な晩酌となったことでしょう。(宮地ゆうこ)

★かたかごの楚々と咲きけり峡の空/大山 凉
まだ、かたかごの花を、見たことがありませんが、山間に咲く花の色と、その上に広がる空の色を思い浮かべました。(あみもとひろこ)

★逃げ水や真っ直ぐな道の工事中/中村光声
作者は車で走行してるのだろう。春の日差しに逃げ水が出来て運転には気を使う。直線道路に入り少しはましかと思いきや工事中である。良く出食わす春の景、共感できます。(志賀たいじ)

★花水木空を支えて花拡ぐ/おおにしひろし
家の近くの花水木には、お写真のような、大きな木がありません。大木の花水木の花が、空いっぱいに、花を咲かせている状景を想像致しました。(あみもとひろこ)

★春の蕗折れば山の気広がれる/吉田 晃
★無人駅一番電車へつばくらめ/能作靖雄 (添削)
★北国の桜も桃も満開に/丸山草子
★山の香の緑濃き独活酢味噌和え/大給圭泉
★求職の老若の顔日の永し/あみもとひろこ
★登城坂左右につんつん緑立つ/野田ゆたか
★菜の花を西国遍路ひとりゆく/多田有花
★花水木白の眩しき雨上り/岩本康子
★塗り替えし中学校舎若葉風/安丸てつじ
★この水は何処から来るや皆水田/澤井 渥
★永き日のからくり時計を見ておりぬ/河ひろこ


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互選高点句/4月26日

2006-04-27 22:28:54 | Weblog
27名の方々から81句の投句があり、25名が互選に参加されました。
以下、4月26日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/23点】
◎青き踏む雲の生まれし野の真中/おおにしひろし
【次点/15点】
○ここはまだ駅の構内初つばめ/堀佐夜子
【12点】
○一息に音階弾かば散る春愁/かわなますみ
【10点】
○さくり噛むすかんぽ空も野も青き/あみもとひろこ
【8点/同点2句】
○蒲公英の絮なきあとの茎高し/臼井虹玉
○ジョギングの青年速し若葉風/宮地ゆうこ
【5点】
○山吹や一輪ざしの黄は眩し/渋谷洋介
【4点/同点6句】
○かしわ餅ちまき真みどり武者飾り/碇 英一
○ぶらんこの子ら若木越え漕ぎあげる/小川美和
○鳴らぬよう鍵盤押してみる遅日/かわなますみ
○青葉光晴れて連山肩を張る/篠木 睦
○野遊びの親子に青空降りそそぐ/大給圭泉
○躑躅咲き目線の街の華やげり/中村光声


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/4月26日

2006-04-26 22:16:38 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀】
★青き踏む雲の生まれし野の真中/おおにしひろし
のびやかで、心境すがすがしい句。青草を踏みつつ来たところは、野の真ん中。その頭上に白い雲がのどかに浮いている。そうだ、ここで雲が生まれたのだと確信できる、自然との一体感がすばらしい。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★ここはまだ駅の構内初つばめ/堀佐夜子
優しい言葉の流れの中に、思いがけない場所で燕に出遇った喜びが紡がれていて、一読で好きになりました。改札口など関係ない燕と、構内に燕と共存する人々、あたたかい光景です。(かわなますみ)

★かしわ餅ちまき真みどり武者飾り/碇 英一
リズミカルでとても楽しい。真みどりの葉が健やかです。(宮地ゆうこ)

★蒲公英の絮なきあとの茎高し/臼井虹玉
絮を飛ばしたあとの茎だけが残ったタンポポの姿、何ともいえぬ寂しい句だが虚脱感が表れていて好きな句です。(志賀たいじ)

★躑躅咲き目線の街の華やげり/中村光声
そこここに躑躅の咲く街の華やぎを目に浮かべます。「目線の街」という躑躅の高さの表現に共感しました。(臼井虹玉)

★青葉光晴れて連山肩を張る/篠木 睦
★畦の草土手の木映し田水張る/黒谷光子(添削)
★ジョギングの青年速し若葉風/宮地ゆうこ
★遠峰に雪を残して麦青む/吉田 晃
★踏青や犬を放ちし大裾野/小口泰與(添削)
★さくり噛むすかんぽ空も野も青き/あみもとひろこ

【優秀Ⅱ/16句】
★一息に音階弾かば散る春愁/かわなますみ
好きな曲を思い切りピアノで弾いてみたい、一息に弾けたらどんなに気持ちがすっきりとすることだろうと受け取れました。(大山 凉)

★息とめて覗く膨らみチュ-リップ/志賀たいじ
チューリップのあのやさしい花の形を、ふくらみという言葉がとてもよくあらわしていると思いました。(あみもとひろこ)

★切られても直ぐに芽を持ち川柳/野田ゆたか
切られた後の柳の強さは驚くばかりですね。まだ新しい切り口からみずみずしい芽が見えてきます。(宮地ゆうこ)

★大手門くぐれば躑躅のくきやかに/大山 凉
大きい建造物に負けぬ躑躅に華やかさ、しかしひとつひとつは、はかなげです。でも、木を埋め尽くす様は、胸に迫ります。くきやかと言う言葉、はじめてで、辞書で調べました。響きそのままの意味でした。(あみもとひろこ)

★山吹や一輪ざしの黄は眩し/渋谷洋介
山吹の黄色は、言いがたい美しさを持っているように思います。黄の、では無く、黄は、と詠まれたことに、共感致しました。(あみもとひろこ)

★花蘇枋古寺の長塀影を引く/甲斐ひさこ
★カラフルな子らの自転車チューリップ/飯島治蝶
★余花の下酒酌み交す友が居て/除門喜柊 
★街の灯にようやく春の大三角/小西 宏
★嵐すぎ葉桜の枝青き増す/小川美和
★野遊びの親子に青空降りそそぐ/大給圭泉
★銀色にかすみ小楢の芽吹きかな/多田有花
★蕗の香も一緒に炊き込むさみどりに/丸山草子
★藪裾の辺りは著莪の花明り/澤井 渥
★花菜道渡月橋の近づきぬ/祝 恵子
★来る風にも往く風にも揺れ葱坊主/能作靖雄(添削)


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■ブログ句会
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互選高点句/4月25日

2006-04-26 22:15:40 | Weblog
28名の方々から84句の投句があり、26名が互選に参加されました。
以下、4月25日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/17点】
◎牛乳瓶触れ合う音も夏近し/篠木 睦
【次点/15点】
○天に向けぶらんこの子の弾み声/野田ゆたか
【13点】
○地に止まる朝のつばめの胸白き/碇 英一
【9点】
○アイロンに春シャツの張り新たなる/臼井虹玉
【7点】
○いくつもの山遠ざけて黄砂降る/池田多津子
【6点/同点4句】
○蒲公英や風吹くなかに野の祠/飯島治蝶
○蛙鳴く地にも陽の満つ田の用意/小西 宏
○風ひかる棟上げて空狭くなり/志賀たいじ
○蕗を煮るふるさとの山香りおり/大給圭泉
【5点/同点2句】
○花豌豆白さ溢れて垣根越え/大山 凉
○藤揺るるところむらさき曖昧に/宮地ゆうこ
【4点】
○風車走る手先に風のいろ/志賀たいじ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/4月25日

2006-04-25 22:58:40 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀】
★藤揺るるところむらさき曖昧に/宮地ゆうこ
藤の花房が垂れて、時折の風に揺れる。さざ波のように動く花房の揺れを見ていると、その辺りのむらさき色が曖昧に、おぼろに見える。藤に花の芳しいみずみずしさが詠まれた。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★地に止まる朝のつばめの胸白き/碇 英一
つばめが地に降りてその白き胸を朝の光に見せている。清しく心にのこる一瞬です。(宮地ゆうこ)

★天に向けぶらんこの子の弾み声/野田ゆたか
雄たけびに近い声を上げながら空へと漕ぎ出すぶらんこの爽快さを思い出します。(碇 英一)
暖かくなるにつれ子ども達のブランコのこぎ方が大きくなってきています。これ以上は漕げない位に。(ふるたけいじ)

★花豌豆白さ溢れて垣根越え/大山 凉
豌豆の白い花の思わぬ生命力に感動します。白い花はかわいいですね。(藤田裕子)

★牛乳瓶触れ合う音も夏近し/篠木 睦
★花陰は緑に大島桜咲く/多田有花
★浜大根水平線を背に写す/甲斐ひさこ
★いくつもの山遠ざけて黄砂降る/池田多津子
★学び舎をぐるりと抱き赤芽吹く/中村光声
★蛙鳴く地にも陽の満つ田の用意/小西 宏
★畦の萌え真っ直ぐ伸びて耕を待つ/丸山草子

【優秀Ⅱ/17句】
★蒲公英や風吹くなかに野の祠/飯島治蝶
蒲公英の咲く野中に祠が見える。その祠にも風が吹いている・・・春ながら霄壤としたものを感じました。(おおにしひろし)

★風車走る手先に風のいろ/志賀たいじ
風車をもって走ると風を感じます。手の先の風車に心が集中して、春を満喫されているなと思います。(池田多津子)

★アイロンに春シャツの張り新たなる/臼井虹玉
糊を利かせアイロンをかけ、しゃきっとしたシャツ、気持ちがいいですね。(大山 凉)

★昨宵の月の色せし蝶来たる/かわなますみ
蝶の色を、月の色と同じと感じられる心の繊細さを思いました。蝶にはいろんな色がありますが、月の色は、すごいなと驚きました。(あみもとひろこ)

★剪定の鋏に風の光りけり/おおにしひろし
心地よい風や陽差しの中、木々が剪定され軽やかになっていきます。気持ちがいいです。(池田多津子)

★壬生狂言客も無言で喝采す/除門喜柊 
★風渡る桜の似合う榛名富士/小口泰與
★楢大樹道はさみどり雄花降る/ふるたけいじ
★蕗を煮るふるさとの山香りおり/大給圭泉
★甍より高い枝振り松の花/堀佐夜子
★若草をざりざり噛む音小鹿いて/あみもとひろこ
★降る蘂に音爽やかに竹帚/小川美和
★雨あがり青麦の田の銀の波/黒谷光子
★新市立つ萌える大地や初燕/能作靖雄
★代掻きの濁りが映す空の青/澤井 渥
★一駅を仲間と歩くつばめ飛ぶ/祝 恵子
★老いに対(む)く母には母の暮の春/尾 弦


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互選高点句/4月24日

2006-04-25 22:57:50 | Weblog
30名の方々から90句の投句があり、28名が互選に参加されました。
以下、4月24日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/14点】
◎最北の岬の四方に囀りぬ/河ひろこ
【次点/10点】
○医学部のメタセコイアの若葉濃し/かわなますみ
【9点】
○げんげ田や下校の子等の家遠し/小口泰與
【8点/同点3句】
○よなぐもり夕日は燃える色見せず/碇 英一
○さみどりを青空に撒き大銀杏/中村光声
○若葉風森のすべてが柔らかし/ふるたけいじ
【7点/同点3句】
○朝の眼に水木の花が真っ先に/臼井虹玉
○春の湖にジャズの流るる外輪船/除門喜柊
○桜しべ降るや明るき夕暮れに/多田有花
【6点/同点4句】
○揚雲雀日の眩しきに見失う/黒谷光子
○四分咲きの花にそぞろの旅ごころ/志賀たいじ
○ぬかるみへあえて入る子の春の泥/大給圭泉
○田起こしの音とまどろむ赤子居る/能作靖雄
【5点】
○春塵の地に住み慣れて八重ざくら/おおにしひろし
【4点/同点5句】
○日をはじき杉菜杉菜と広がりぬ/あみもとひろこ
○畑いちめん茎立つものの奔放に/臼井虹玉
○雪解けて落葉現る朽ちもせず/志賀たいじ
○野遊の草の匂いの孫の手に/篠木 睦
○植えし田に低きそよぎが整然と/宮地ゆうこ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

朝日新聞にブログ句会が紹介されました。

2006-04-25 09:47:01 | ご案内
4月23日(日)の「朝日新聞/日曜版be」に水煙のブログ句会が紹介されました。その他では、ライブドアとKDDIの俳句のブログが紹介されています。

(2006.4.23朝日新聞/日曜版be)
<ぶらりネット>
「手軽なブログで五・七・五革命」

前文略

俳句雑誌「水煙」を発行する高橋信之さん、正子さん夫妻は、96年に俳句のウェブサイトを開設。昨年秋からはブログ句会(blog.goo.ne.jp/npo_suien102/)も始めた。約30人の会員が毎日、自分のブログを使って投句し、高橋夫妻が定期的に入賞句を選んで発表する。「ネットで俳句をするなら、操作も手軽なブログをお薦めします」と信之さん。「IT化が進む社会で、俳句はどのように新しい創造ができるのか。これは俳句のIT革命なんですよ」(冨岡史穂)

入賞句/4月24日

2006-04-25 01:17:08 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀】
★最北の岬の四方に囀りぬ/河ひろこ
最北の岬は、必ずしも、本州の最北や北海道の最北としなくてもよい。作者は秋田にお住まいなので、男鹿半島の最北の入道崎なのだろうか。荒波にも春の光り見える岬に立つと、四方からはうららかな囀りが聞こえてくる。岬に立つ作者の思いに惹かれる。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★よなぐもり夕日は燃える色見せず/碇 英一
黄砂で夕日は色を失い黄褐色の空のなってしまった、そんなすごい情景を見たことがありません。今年は大変だったようですね。(大山 凉)

★医学部のメタセコイアの若葉濃き/かわなますみ(添削)
化石植物と言われている「メタセコイア」が今年も医学部に生き生きと若葉を出して元気なのですね。命を科学する「医学部」が効いていて面白く、好奇心をそそられます。(今村七栄)

★揚雲雀日の眩しきに見失う/黒谷光子
★藤の花笛吹き子らは帰りゆく/祝 恵子
★蹲の水澄み花のひとひらを/飯島治蝶(添削)
★桜しべ降るや明るき夕暮れに/多田有花
★行く春の義母を見舞うだけの旅/甲斐ひさこ(添削)
★田起こしの音とまどろむ赤子居る/能作靖雄
★春の湖ジャズの流るる外輪船/除門喜柊(添削)
★さみどりを青空に撒き大銀杏/中村光声

【優秀Ⅱ/19句】
★げんげ田や下校の子等の家遠し/小口泰與
げんげ田に下校児の姿が見えて、道草をしている景なのでしょうか、「家遠し」と感ずるのは眺める者だけで、当人たちは感じていないのでしょう。遠い日の私がそうでしたから。(志賀たいじ)
今日の子どもたちには、家が遠いことが嬉しいのでは。蓮華を楽しみながらの下校風景。(ふるたけいじ)

★朝の眼に水木の花が真っ先に/臼井虹玉
朝一番に水木の花が目に入ってきた喜びが伝わってきます。いい一日のスタートです。(藤田裕子)
「朝の眼」がいいですね。さわやかな朝、真っ先に水木の花が見える。清らかに一日が始まります。(宮地ゆうこ)

★四分咲きの花にそぞろの旅ごころ/志賀たいじ
今は四分咲き。さて見頃の桜を訪ねるには、どう旅程を組んだものか。楽しい思案の時が「そぞろ」から伝わって、こちらまでわくわくしてまいります。(かわなますみ)
ようやく花の時期が来た。花も四分咲き、旅に心が動きます。(祝 恵子)

★食材の厨に溢る穀雨かな/大山 凉
この雨も穀雨なればと言い聞かせるほど、雨が多いですね。食材が溢れて豊かであることの幸せを思います。(あみもとひろこ)
「穀雨」の言葉に季節感が溢れて聞こえます。(碇 英一)

★日をはじき杉菜杉菜と広がりぬ/あみもとひろこ
日当たりのよい野原でしょうか、杉菜がいっぱいに広がっている素敵な情景ですね。近頃はこちらでは杉菜も身近に見ることが少なくなってきました。(大山 凉)

★若葉風森のすべてが柔らかし/ふるたけいじ
★春塵の地に住み慣れて八重ざくら/おおにしひろし
★球根の撒き水吸いて春の土/小川美和
★蒲公英の石の間に揃い咲く/丸山草子
★綿飴を吹く遠心の風光る/野田ゆたか
★野遊の草の匂いの孫の手に/篠木 睦
★思い出す雪解の日差しあの匂い/大給圭泉
★初つばめ信号待ちの目の前を/澤井 渥
★朝戸繰りぱっと目に入る花みずき/堀佐夜子
★古家に若さを呉れしチューリップ/安丸てつじ
★荒起こしせし田の艶や蛙鳴く/小西 宏
★ゆらゆらと釣り舟揺らす春の潮/岩本康子
★掌に香りたわわや八重桜/渋谷洋介
★植えし田に低きそよぎが整然と/宮地ゆうこ


■投句選句箱
http://bbs5.cgiboy.com/p/50/03007/

■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/

▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。

互選高点句/4月21日-23日

2006-04-25 01:15:58 | Weblog
33名の方々から99句の投句があり、32名が互選に参加されました。
以下、4月21日-23日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/17点】
◎桜蕊降る坂道の紅に/大山 凉
【次点/16点】
○麦青む畝織りなして果つるまで/志賀たいじ
【15点/同点2句】
○音させて水車は落花を流しゆく/祝 恵子
○山里の色あふれ出で若葉風/大給圭泉
【12点】
○れんげ田の不揃いながら一面に/堀佐夜子
【10点】
○制服の白線光る椎若葉/宮地ゆうこ
【8点】
○うたた寝の幼の握る鯉幟/飯島治蝶
【7点】
○母牛の深まなざしや雪解村/河ひろこ
【5点/同点2句】
○店さきは青ひといろに柏餅/池田加代子
○夏柑の煌めく果肉引き締まる/臼井虹玉
【4点/同点3句】
○地下駅を出でて芽吹きの大路へと/臼井虹玉
○花種を季節の風に乗せて蒔く/小川美和
○若布干す潮風を背に黙々と/丸山草子


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/4月21-23日

2006-04-22 13:13:32 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀/4月21日】
★桜蕊降り坂道の紅に/大山 凉(添削)
桜蕊が降ると、坂道は、はなはだしい桜蕊に紅に染まる。さらりとした中にも、どこかつやめき、どこかさびた味わいがある句。(高橋正子)

【最優秀/4月22日】
★れんげ田の不揃いながら一面に/堀佐夜子
れんげ田ではあるが、田のどこかは、よく茂り、どこかはまばらなれんげ田である。在りし日のようではないが、「不揃いながら一面に」のれんげ田が今もあることは、嬉しい。(高橋正子)

【最優秀/4月23日】
★音させて水車は落花を流しゆく/祝 恵子
水車がゴトンと一回りしては、汲み上げた水を流している。水には、落花も浮いていて、花びらを慈しむかのように、汲んでは流している。田園の行く春が詠まれた。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★峪泳ぐ綱一本のこいのぼり/碇 英一
峪から峪へ一本の綱でつながり、たくさんのこいのぼりが風に泳いでいる風景が楽しく見えてきます。(甲斐ひさこ)

★トマト苗植えて菜園吾の庭も/小川美和
花ばかりの庭にトマトの苗を植えた時、花壇が菜園になったのだとふと感じられた思いが伝わって来ました。(碇 英一)

★夏柑の煌めく果肉引き締まる/臼井虹玉
引き締まった果肉が、弾み、みずみずしいことが、煌めくという言葉に感じとれました。(あみもとひろこ)

★店さきは青ひといろに柏餅/池田加代子
★山かげの虎杖紅きを手折りけり/黒谷光子
★蒲公英の絮まん丸に宙に浮く/池田多津子
★山里の色あふれ出で若葉風/大給圭泉
★母牛の深まなざしや雪解村/河ひろこ
★新緑や珠算教室開設す/黒沼風鈴子
★西行の発心の寺桜満つ/除門喜柊

【優秀Ⅱ/20句】
★制服の白線光る椎若葉/宮地ゆうこ
白線というのはセーラー服なのでしょう。若葉のさみどりに映える新入生の溌剌とした、爽やかさが伝わってきます。(大山 凉)

★麦青む畝織りなして果つるまで/志賀たいじ
思わず美瑛の景を思い出しました。この句では、青々と果てまで拡がる麦畑の景。よく景が見えます。(飯島治蝶)

★若草や雲を抱きいる榛名富士/小口泰與
榛名山のくっきりした稜線と山頂を隠す白い雲が目に浮かびます。(上島笑子)

★郁李の在りし花より大きな葉/かわなますみ
花を落としたあとの方が葉が一段と大きく見えた事への驚き、とても素直に伝わりますだけに余韻に浸れる好きな句でです。この時期の生物の持てる力つよさも感じます。(志賀たいじ)

★新しき色生る街に花水木/ふるたけいじ
新しい色は春の色。生き生きと動き始める街に花水木が彩りを添えます。(池田多津子)

★杏咲く右近の郷は風香る/甲斐ひさこ(添削)
★若布干す潮風を背に黙々と/丸山草子
★柿若葉始発電車の鉄の音/吉田 晃
★春落暉燃えるを映す玻璃一枚/岩本康子
★峙てる山懐や花あんず/中村光声
★青麦の風の通りに靡きけり/澤井 渥
★花しべの染井吉野の山の道/小西 宏
★菜の花の間を光り川流る/多田有花
★高きまで花咲く我が家の月桂樹/飯島治蝶
★窯元の煙むらさき杏の花/篠木 睦
★孫を連れ家庭菜園豆の花/渋谷洋介(添削)
★変声期球蹴る子等や草若葉/安丸てつじ
★雨の中蕾の花を見つつ行く/長岡芳樹
★緋牡丹をぷちっと切りてコップに挿す/竹内よよぎ
★チューリップ身の丈競う少女かな/能作靖雄


■投句選句箱
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■ブログ句会
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▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。

互選高点句/4月20日

2006-04-22 00:47:45 | Weblog
28名の方々から84句の投句があり、23名が互選に参加されました。
以下、4月20日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/13点】
◎代掻きの土の匂いを持ち帰る/池田多津子
【次点/8点/同点3句】
○青空のすとんと池に草萌ゆる/大給圭泉
○勝手口開ければ眩し躑躅かな/堀佐夜子
○一枚を重ね穀雨の朝を出づ/安丸てつじ
【6点/同点2句】
○夏近し朝間の風に身を寄せば/かわなますみ
○不揃いの芽吹き自由に里の山/志賀たいじ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)

入賞句/4月20日

2006-04-21 00:11:19 | Weblog
■高橋正子選

【最優秀】
★高々と牛舎の空へ鯉幟/渋谷洋介
鯉幟は、男の子の成長を願って立てられるものだが、牛舎のある家にも男の子が誕生したのだ。のどかな風景に、力強く、高々と泳ぐ鯉幟に健やかな成長を願う気持がいっぱい。(高橋正子)

【優秀Ⅰ/10句】
★青空のすとんと池に草萌ゆる/大給圭泉
こだわりの無い句。大自然と向き合って素直だ。大きな自分を得て自由だ。(高橋信之)

★筍掘る鍬一打ちのこだまして/宮地ゆうこ
わくわくするような楽しみがある。大自然の恵みがある。「筍掘る」、その「こだま」が読み手にも強く響いてくる。(高橋信之)

★夏近し朝間の風に身を寄せば/かわなますみ
春から初夏へと季節が移りつつあることを、朝の風に知らされた感動が伝わります。(臼井虹玉)

★代掻きの土の匂いを持ち帰る/池田多津子
★花筏組むには足りず鯉の川/黒谷光子
★トンネルの出口に溢る青葉光/篠木 睦
★強風にも散る時遠くハナミズキ/竹内よよぎ
★一枚を重ね穀雨の朝を出づ/安丸てつじ
★側溝に植えある菖蒲芽ぐんと伸び/祝 恵子
★開きたる句帳の白さ春の蝶/飯島治蝶

【優秀Ⅱ/17句】
★春の宵バンドネオンの音止まず/大山 凉
春宵のおだやかな空気にバンドネオンのリズムがいつまでも流れ、作者の胸にも忘れがたく刻まれていくようです。(宮地ゆうこ)

★勝手口開ければ眩し躑躅かな/堀佐夜子
躑躅がきれいに咲き始めました。勝手口を開けると躑躅が。なんと素敵な情景でしょう。(大山 凉)

★不揃いの芽吹き自由に里の山/志賀たいじ
不ぞろいだから、遠くから山全体を見たとき美しい。人間も同じ。それぞれの個性があって生きているから面白い。(ふるたけいじ)
それぞれのペースでそれぞれの芽吹きが見られる山です。春の里の長閑さ、自由さがあります。(池田多津子)

★芽吹きけりヒマラヤ杉は梢まで/ふるたけいじ
「梢まで」盛り上がるような芽吹く独特のヒマラヤ杉の芽吹きを見ます。(碇 英一)
木々は芽吹き青い葉も見られるようになりました。ひときわ高いヒマラヤ杉の芽吹きの逞しさを感じました。(あみもとひろこ)

★水遣りの子に水光る花苺/吉田 晃
★つちふるや何時の間にやら鍵無くす/碇 英一
★春荒れのあとの花びらさまざまに/池田加代子
★峡の橋渡れば淡し花杏/中村光声
★初虹や新任地への空に伸ぶ/畑 育子 
★動かざる蝌蚪に焦れてや小石投ぐ/除門喜柊
★花林糖かりつと噛むや風光る/小口泰與
★新開の街に銀杏の芽の優し/小西 宏
★木漏れ日にかたくりの花いちめんに/丸山草子
★菜の花や生駒の山の雲弾む/野田ゆたか
★風激しすっかり若葉となる桜/多田有花
★散る花や川面に描く絵も自在/能作靖雄
★せせらぎの道に隠れて藪椿/長岡芳樹

■投句選句箱
http://bbs5.cgiboy.com/p/50/03007/

■ブログ句会
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien102/

▼伝言などは、下記の<コメント>にお書きください。

互選高点句/4月19日

2006-04-21 00:09:45 | Weblog
27名の方々から81句の投句があり、27名が互選に参加されました。
以下、4月19日投句分の互選最終結果です。同点は投句者名五十音順となっています。

【最高点/19点】
◎空蒼き那須野にしばし揚雲雀/中村光声
【次点/17点】
○鍵盤の春塵はらうとき響く/池田加代子
【14点】
○蒲公英の綿大空へ吹いてみる/大山 凉
【13点】
○刈る人の半ば埋もれて花菜畑/臼井虹玉
【11点】
○春風を踏んでみたくてスキップす/野田ゆたか
【9点】
○白蝶と黄蝶来て庭明るうす/堀佐夜子
【7点】
○山盛りに枡の蜆の雫せり/大給圭泉
【6点/同点4句】
○二階にも今朝切る花をチューリップ/祝 恵子
○銀杏の芽弾けさみどり丸きまま/黒谷光子
○新しき森の匂ひを春時雨/小西 宏
○豌豆の支柱をこえて花ざかり/宮地ゆうこ
【5点/同点2句】
○日を透きて楠の芽吹きのほの赤し/碇 英一
○いちばんに連翹の彩ひかる庭/丸山草子
【4点/同点2句】
○群青の空にさみどり銀杏の芽/大山 凉
○中庭を来し髪梳けば草芳し/かわなますみ


互選最優秀句(コメント付き)は2点、並選(コメント無し)は1点として集計しています。互選をされていない方の得点は無効となっております。間違い等ございましたら、お知らせください。(集計/臼井虹玉)