訪問日:令和3年9月23日(木・祝)
出 発:阪急電車「宝塚駅」
到 着:阪急電車「西宮北口駅」
平成23年4月に公開された「阪急電車~片道15分の奇跡」。中谷美紀主演、阪急電車のローカル線「今津線」の「宝塚駅」から「西宮北口駅」までの片道15分7.7kmを舞台とした群像ドラマ。詳しい内容やあらすじは映画を観るかネットで(私は一応、原作本を読んでいますが、映画と原作本とでは細かいところで結構違います)。
このコースをグーグルマップで見ると10数kmの行程。ちょうど良い距離だなっと思い歩くことにした。極力、線路に沿って歩いたが、いわゆる「聖地巡礼」ものではないのでロケ地すべてを巡ったわけではなく、またロケ地以外の場所も訪れている。「映画」は歩くための理由付けであって目的はあくまでも「歩紀」。ローカル線とは言われるものの住宅地を結ぶ8駅を歩くので給水、トイレにはまったく困らない。
なお、各駅ごとのグーグルマップを添付しようと思ったが、コース修正を何度やっても推奨コースを表示するので諦めた。
『本日も阪急電鉄をご利用いただきましてありがとうございます。この電車は西宮北口行きです。発車までしばらくお待ちください』(仕事で付き合いがあった阪急電車の人から頂いたクリアファイル)
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今日のスタートは阪急「宝塚駅」。「大阪梅田駅」から約35分(280円)。「宝塚本線」と「今津線」との接続駅である。マルーンカラーの車両は上映時とは異なり新型になっていた。初老の女性「時江(宮本信子)」とその孫「亜美(芦田愛菜)」がこのホームから電車に乗る。車両の前面ガラスには、この後進む「今津線」の路線が反射して写っている。
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駅の北口から出て「国道176号線」より「宝塚大劇場」を模した駅舎を望む。午前10時出発。ここは「兵庫県宝塚市」。
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駅の西側で駅ビルをくぐり南へ。「武庫川」に緩いカーブを描いて架かる「宝来橋」へ向かう。下流には映画のオープニングシーン「武庫川」を渡る「今津線」が望める。
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橋は渡らず「宝来橋北詰交差点」まで戻り右へ。「武庫川」沿いにマンションの間を東へ進む。
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ガード手前を右に曲がれば「花のみち」。「宝塚駅」から「宝塚大劇場」へと続く宝塚ファンあこがれの道だ。
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すぐ右に「宝塚ホテル」。映画では、主役「翔子(中谷美紀)」の「婚約者(鈴木亮平)」と「翔子」から彼氏を奪った「後輩(安めぐみ)」が結婚式を挙げるのだが、当時のホテルは次の「宝塚南口駅」の駅前にあった。令和2年3月に閉館。同年6月ここへ新築・移転した。
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そして右に「宝塚大劇場」。映画では地方から出てきた軍事オタクの「関学生(勝地涼)」が自衛隊ヘリの編隊飛行を見上げながら「伊丹に駐屯地があるけん」とつぶやくシーンがあるが、一糸乱れぬ宝塚の集団行動は隣接する伊丹市の陸上自衛隊仕込みらしい。
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途中「ベルばら」の像。
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阪急のガードをくぐり次の信号の角に「宝塚市立手塚治虫記念館」。「鉄腕アトム」をはじめ数々の名作を生んだ「手塚治虫」は宝塚市の出身である(出生は大阪府豊中市)。
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記念館前の信号を左折。道なりに進んでいくと「ニトリ」の前に「宝塚文化創造館」。「宝塚音楽学校」の旧校舎である。
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この周辺は「宝塚ファミリーランド跡地」である。現在は高層マンションがそびえるが、大阪・神戸から近く温泉地でもあった「宝塚」は、一大観光・保養地として栄え「宝塚歌劇団」とともに動物園や植物園、遊園地が並び「宝塚ファミリーランド」として多くの観光客で賑わった。しかし、多くの遊園地がそうであったようにレジャーの多様化により平成15年に閉園、100年近い歴史に幕を閉じた。
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その後、英国風公園として生まれ変わった「宝塚ガーデンフィールズ」も平成25年に閉園し今は緑地に。その一角にあった「ドッグガーデン」で「時江」と「亜美」が犬と遊ぶシーンの撮影が行われた。
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元の道を戻り「手塚治虫記念館前交差点」を南に進む。右に新しい「宝塚音楽学校」を見ながら「武庫川」を渡ろう。「宝塚大劇場」と「宝塚音楽学校」の間から「今津線」が顔をのぞかせる。
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映画で「生」の石積み文字が書かれていた武庫川の中州。『次は、宝塚南口、宝塚南口です』
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橋を渡ればすぐ右に「宝塚南口駅」。純白のウェディングドレス姿で「翔子」がホームに立っていたのがこの駅である。
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駅西側にあった「旧宝塚ホテル(大正15年築)」(写真は平成27年8月撮影)。
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解体工事が進む。跡地にはタワーマンションと商業施設ができるそうだ。
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この後はちょっと沿線から外れる。駅の西口から北摂では高級スーパーで名高い「ikari(いかり)」の前を通り過ぎる。関東地方でいう「紀ノ国屋」かな?
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上り坂を道なりに500mほど進み白亜のお屋敷が見えれば右に入る。
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「寿楽荘の桜並木」。桜の季節はきれいだろうな。
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突き当たりを左へ。さらに突き当たりを右へ曲がり進んでいけば消防署の前に「市立宝梅中学校」。ここまでずっと上りだ。
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門を入ったところに「宝の塚」。門は開いており一般に公開されているようだ。かつて付近にあった古墳(塚)の近くで物を拾った人には幸運が舞い込むと信じられていたとの言い伝えがあり、それが「宝塚」という地名の起源になったという(諸説あり)。
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「宝梅中学校」前を南に進んでいけば「聖天通り」という道に出るので右折。
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突き当りに通り名の由来となる「宝塚聖天」が。正式名は「七宝山了徳密院」という東寺真言宗の寺院であり、以前大阪24区「福島区」編で訪れた「福島聖天」の別院である。大正8年の建立だが、本院同様、神仏習合の名残で鳥居が立つ。
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本堂にはご本尊である象頭人身の「歓喜天」が祀られている。
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「宝塚聖天」にお参りし、向かいの墓地に進めば何と「零戦」。ここは「宝塚聖天」が戦没者を祀る「大光明殿」である。
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前には神風特別攻撃隊の魁となった「甲種飛行予科練習生(予科練)第10期」の慰霊碑が建つ。
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この後「大光明殿」前の川に沿って進む。
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道は何回か分岐するが、ずっと川沿いに歩けばよい。
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1kmちょっと歩き「日本基督教団宝塚教会」前で「山下橋」を渡る。
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狭い細街路を抜ける。途中、道と交わるが真っ直ぐ狭い道を進む。
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桁下制限高1.9米のガードをくぐりすぐ右へ。
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ここは「逆瀬川(さかせがわ)駅」から徒歩10分の所に住む「時江」がミニチュアダックスを連れて「亜美」と歩く道。『次は、逆瀬川、逆瀬川です』
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そのまま陸橋で「逆瀬川」を渡れば「逆瀬川駅」。
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階段で地上に下り駅前ロータリーをぐるっと回って「逆瀬川駅前交差点」を右に。「ikari」があるということは高級住宅街ということなんだ。
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この道は「良元(りょうげん)街道」と呼ばれる。「宝塚市」の一部はかつて「武庫郡良元村」と呼ばれたそうだ。ただ、あまり街道の面影はない。
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そのまま「良元街道」を350mほど進めば右に「平林寺」の駐車場があるので、そこを右に曲がる。
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この辺りは寺町だ。狭い路地の右手前から「成福院」「西光院」「成就院」。そして左に「宝壽院」という4つの真言寺院が並ぶ。
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そして正面には「時江」が若いころ(黒川芽以)の回想シーンで柴犬と歩いた「阪急のガード」。
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その先には「真言宗平林寺」。階段を上って行こう。
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寺伝によれば飛鳥時代に聖徳太子が建立したという古刹である。
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映画では、冬から春へ移り変わるシーンで流された。おそらくこの映画のロケ地で最も重要な場所だったのだろう。今は夏なので木々が生い茂っている。
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「宝壽院」通用門前。ここもエンドロールで流された。
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「宝壽院」の前には「弁天池」。
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「弁天池」南側のマンション横には宝塚市保存樹の「ムクノキ」。私の実家にも大きなムクノキがあった。とても固い大木なのだがスギやヒノキのように真っ直ぐ育たないため建築材には向かず、天秤棒として重宝されたと亡父から聞いたことがある。
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その前から「地蔵堂」「弁天池」越しに「宝壽院」を望む。
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すぐ南に宝塚市立小林会館。角に「良元村道路元標」が立つ。
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会館前には「宝塚神社」への道。
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「一の鳥居」をくぐり踏切を渡る。坂を上り切れば右にVターン。この坂は「正直坂」というようだ。
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続いて「清明坂」を上れば「宝塚神社」。由緒は不詳であるが、先ほど訪れた「平林寺」の寺伝によると同時期に創建された古社である。
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「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」を主祭神とするが恵比寿社もあり「宝塚えびす」とも呼ばれる。
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ここで今日一日の安全祈願をしよう。
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境内からの眺めも素晴らしい。
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時間は午後0時20分過ぎ。ちょうど石のベンチがあったので昼食にする。
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今日は逆瀬川駅前の「ikari」で買った「牛ステーキ弁当(734円)」。お茶は駅前の自動販売機で。
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昼食を終え先ほどの「清明坂」を下り、「正直坂」へは曲がらず真っ直ぐ進む。マンションを過ぎれば坂の下にガードが見えるのでくぐろう。
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ガードをくぐって突き当りを右に曲がり、200mほど歩けば右手に大きな池が見えてくる。
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池の南側には「小林公園」。車内シーンの車窓風景としてチラッと映っていたな。
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あれあれ?!こんなところに「三等三角点(33.8m)」。あと50cm低ければ「3」が5つ並ぶところだったのに。
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元の道を右に曲がって南へ。郵便局や公民館、花壇の間を進んでいく。
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この花壇もエンドロールで流れたな。『次は、小林、小林です』
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突き当たりを右に曲がれば「小林駅」。「翔子」が「時江」から促され下車する駅だ。「おばやし」と読む。
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駅前の階段を上り「駅西口」前を進んでいくと、私立小学校でいじめに遭っている8歳の少女が「誰か助けて」とつぶやきながら歩く坂道に出る。映画では「少女」の名前は主人公と同じ「翔子」。
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「駅西口」まで戻り小さな陸橋を渡り右へ。次の辻を左。突き当たりを右。次の四つ辻を左へ道に沿って進んで行くと「小林聖心女子学院」。古くは明治41年に創立されたカトリック系のミッションスクール。大正15年、ここに移転された私立の小中高一貫校である。本館は昭和2年に建築され国の登録有形文化財に登録されているそうだ。「少女・翔子」は「小林駅」から「宝塚駅」を経由して電車通学しているのでこの学校の児童ではない。
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木陰と言うより薄暗い道を真っ直ぐ進んでいく。この道自体が「小林聖心女子学院」の敷地らしく途中にいくつか「防犯ベル」がある(道は自由に歩ける)。
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木陰から出て、ちょっと明るくなった。この辺りは「小林聖女の通学沿いの桜」と呼ばれる小径。
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ガードをくぐって1つ目の小さな路地を右へ進むと「良元街道」と合流する。突き当たりの右前に見える角へ進む。
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ここは「小林駅前商店街」。ウェディングドレス姿のまま「翔子」がさまよう商店街である。
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上映時、寝具店だった店もつぶれてしまっている。
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「翔子」はその隣の店でウェディングドレス姿のまま「豚まん(関西では肉といえば牛肉を指すので肉まんとは言わない)」を食べるのだが、今は居酒屋さんになっているようだ。
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商店街を左に曲がると「イズミヤ小林店」。関西ではどこにでもある大手スーパーである。
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「翔子」が試着室で普段着に着替え、ウェディングドレスをゴミ箱に捨てたのはここに間違いないだろう。
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「良元街道」に戻り左折、南へ進む。10分ちょっとで右に「鹿塩会館」という白い建物が見えれば右の路地に入る。
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突き当りには「真言三宝宗金龍寺」。
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このお寺も車窓シーンで屋根がチラッと映る。彼岸花が咲いている。ああそうか今日は「秋分の日」だ。
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参拝を終え「鹿塩会館」まで戻りさらに南へ進む。ちょっと街道っぽいな。
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2分ほどでこの「ライフコート仁川」というマンションの角を左に曲がる。
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宝塚市では「駒の道」と呼ばれる「県道337号線」に突き当る。そこには何やら大きな施設。左に見ながら進んで行こう。
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ここは「阪神競馬場」。私はあまりギャンブルに興味はないが、ルーツは明治40年までさかのぼる歴史ある競馬場らしい。まぁ、ギャンブラーも競馬場の歴史に興味はないだろう。『次は、仁川、仁川です』
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県道を真っ直ぐ進めば「仁川駅」。「にがわ」と読む。「時江」が泣きじゃくる「亜美」に「自分の意思で涙を止められる女になりなさい」と諭すのを聞いてDV彼氏に悩まされる「ミサ(戸田恵梨香)」が彼との別れを決心する駅。
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「仁川駅」前から南に進み「仁川橋」で「仁川」を渡る。「神戸平野」には900m級の六甲山地から数kmで瀬戸内海に注ぐ「中流」も「下流」もないこのような川が多い。
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そして「仁川」を渡れば「兵庫県西宮市」に入る。
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次の「仁川町2丁目交差点」で右へ。キリスト教系の幼稚園や教会が見えてくる。
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ちょっと複雑な五つ辻の角に「仁川学院」。戦後、ポーランドから来日した宣教師らにより開学され、昭和37年に創立されたカトリック系の男女共学小中高校である。カトリック系で男女共学は珍しいそうだが、ここの高校を卒業した友人によると体育祭など学校行事の委員になり打ち合わせ会議にでも出席しない限り、女子生徒と話す機会はなかったそうだ(昭和時代の話です)。
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校門に向かって右側には「両名刹への道標」。保存会の説明文によると有馬道と今津高木道の分岐点に酒造業を営む藤田源治郎という人が建てた門戸(もんど)厄神と清荒神への道しるべだという。『次は、甲東園、甲東園です』
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「仁川学院」校門前の路地を斜め右に入り、踏切を渡って交番の手前を左折。線路沿いに進めば「甲東園駅」。女子高生の「悦子(有村架純)」が憧れる「関西学院大学」の最寄駅である。
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以前、「野里町歩紀~甲山森林公園~」で歩いた道を進む。
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広い兵庫県立西宮高等学校を左に見ながら進む。
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正面には「甲山」。
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そのまま進めば「悦子」がこっそりのぞいていた「関西学院」の正門。
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「関西学院」正門前に向かって左へ。そして3つ目の辻を左へ曲がろう。「西宮高校」のグランドを過ぎて左に曲がり3つ目の辻を過ぎれば右に「中谷公園・緑地」があるので入って行こう。
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緑地を通り抜け右に曲がれば「神呪厳島神社」の正面へ。裏からでも入れるのだが、正面から参拝するのが私の流儀なのです。
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境内は広いがこぢんまりとした神殿。「厳島神社」なので宗像三女神の「市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)」を祀る。
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参拝を終え「神呪厳島神社」前を南に下れば、すぐ突き当りに「山陽新幹線記念公園」。
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昭和47年の開業当時、「山陽新幹線」最長であった「六甲トンネル(16.2km)」の真上にある。公園からは大阪平野をバックに「六甲トンネル」に出入りする新幹線が間近に望める。
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「六甲トンネル」の工事では多くの方が殉職したそうだ。トンネルの真上には「慰霊碑」が建立されている。「合掌」
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「山陽新幹線記念公園」を右に見ながら東に進み、左に石灯籠と石段がある辻を右に曲がって「山陽新幹線」をくぐり「やくじんさん筋」という住宅街の道を進む。
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道端に石標。「甲山観音(神呪寺)」への道標らしい。
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途中、交差点の角に「腹切地蔵」。
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お地蔵様のお腹の部分が2つに割れている。お腹の病気にご利益があるらしい。
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「腹切地蔵」から2~3分ほど歩けば右に「門戸厄神」への石柱門が現れるので右に入る。
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住宅街を抜ければ「門戸厄神」の「男厄坂」。男性は階段を一段一段登れば厄が落とされるという。
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階段を登れば「表門」。平成7年1月17日の阪神淡路大震災により全壊したが立派に再建されている。
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「表門」をくぐれば「中楼門」。ここでは女性が階段を一段一段登れば厄が落とされる。
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「中楼門」をくぐり境内へ。「門戸厄神」正式名は「松泰山東光寺」。「神」と付くが高野山真言宗別格本山の仏教寺院である。初詣や厄除け、節分など関西でも有名な寺院だ。嵯峨天皇の厄年であった天長6(829)年、弘法大師「空海」によって開基されたと伝わる。
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日本三躰の「厄神明王」をお祀りする「厄神堂」でお参り。
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ここは「人形供養」でも有名である。
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お参りを終え「表門」前を真っ直ぐ進み「南門」から境内を後にする。
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門前の坂道を下り、別院である「智照院観音堂」を左に見ながら進む。
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次の角を右折し「やくじんさん筋」を南に進む。すぐ右に「門戸の庚申塔」。
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何でもない住宅街だ。
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5~6分ほどで「神戸女子学院正門前」。明治8年、アメリカから来日した宣教師により神戸市に開校。その後、昭和8年この地に移転した。昭和23年、女子大学として開設。講堂やチャペルは国の登録有形文化財に登録されているという。
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正門前を真っ直ぐ進んで行けば通りに突き当たる。ここは「旧西国街道」らしい。
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振り向けば角に「門戸厄神」への石標。
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左に曲がって「旧西国街道」を進んで行く。ここも街道の面影はない。
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信号のない交差点を渡れば「旧西国街道」は小さな川に沿って進む。『次は、門戸厄神、門戸厄神です』
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300mほどで線路に突き当たれば正面に「門戸厄神駅」。
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映画では「復路」PTAのおば様方との付き合いに悩む「伊藤さん(南果歩)」が胃痛で下車する駅だ。
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駅前を南に進み「ikari」を過ぎて立体交差の「国道171号線」をくぐり「今津線」に沿って進む。
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このまま真っ直ぐ進めば間もなくゴールの「西宮北口駅」なのだが、ちょっと回り道をしよう。1つ目の踏切を渡る。
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本屋さんの前を通り突き当たり右の信号を左折。次の信号で「中津浜線」を右に曲がって消防署前を過ぎる。「駒の道」と呼ばれた「県道337号線」は西宮市に入ると「中津浜線」と呼ばれるようだ。右にはこんもりとした鎮守の森。道路の右を歩く。
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少し歩けば右に小さな路地があるので入って行こう。大きなマンションの手前に「高木熊野神社」。
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森に囲まれたひっそりとした小さな神社だ。「伊邪那美命(イザナミノミコト)」を祀る。
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参拝を終え南へ。角にたばこ屋さんがある2つ目の四つ辻を右に曲がる。
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「高木八幡通り」というこの道を進んでいけば200mほどで「高木八幡神社」。こちらは住宅に囲まれた神社。
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神社のすぐ南側。朝日新聞舗がある四つ辻を右へ入ろう。
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2~3分で「高野山真言宗法心寺」。寛文元(1661)年建立と伝わるが、阪神淡路大震災により全壊。その後再建された。
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朝日新聞舗の四つ辻まで戻りさらに進んでいくと50mほどで右に「高野山真言宗大日寺」。慶安元(1648)年建立と伝わるが、ここも阪神淡路大震災で全壊、再建された。この辺りは阪神淡路大震災で大きな被害を受けているのだな。
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「大日寺」の前を南に進めば阪急電車車庫の塀に突き当たるので左へ曲がる。
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突き当たりを右折。ここは阪急電車のいくつかある車庫のうちのひとつ「西宮車庫」。マルーンカラーの車両が並ぶ。映画の車内シーンはここではなく宝塚本線の「平井車庫」で撮影されたそうだ。
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「西宮車庫」を過ぎ踏切を渡ってすぐ右に曲がる。車庫に沿って走るのは「神戸本線」。「大阪梅田」と「神戸三宮」を結ぶ阪急の主要路線である。
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500mほど歩き、このマンションが見えれば左へ。
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そのまま進んでいけば正面に「阪急西宮ガーデンズ」。阪急百貨店のほか多くのテナント、シネマなどが入る関西でも有名な「ハイソ」なショッピングエリア。映画でも車内アナウンスで流れている。「阪急西宮ガーデンズ」の真向かいに「高松ひなた公園」(写真右)という小さな緑地があるので入ってみよう。
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かつて「西宮北口駅」の構内で「今津線」と「神戸本線」の線路が十字に交わり「ダイヤモンドクロス」と呼ばれていた。そのモニュメントが公園内にあるのだ。
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駅舎の橋上化に伴い、昭和59年3月、姿を消した。モニュメントには当時のプレートが貼られている。
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「阪急西宮ガーデンズ」を左に見ながら緑地を抜ける。
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交番を過ぎ「高松町交差点」を渡って「今津線」の踏切を渡る。
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次の交差点角の左に「県立芸術文化センター」という大きなホールが見えてくるので右折。『本日も阪急電車をご利用いただきましてありがとうございました。次は西宮北口終点です』
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すぐ正面が本日のゴール「西宮北口駅」。時間は午後4時45分。本日の歩紀「28973歩」(19.7km)。今日は「摂津國八十八所」の5霊場でお参りしたので1時間ほど時間オーバーした。ここから「大阪梅田駅」まで「神戸本線」で約20分(270円)。「今津線」はこの後「阪神国道駅」を経て終点「今津駅」まで2駅1.6kmを約3分で結ぶがホームが違うので「宝塚駅」からの直通はない。そして映画はここで折り返し「宝塚駅」まで「復路」のドラマが繰り広げられる。
なお「今津線」は1921(大正10)年9月に開業し、100周年を迎える。地元の「神戸新聞」が特集を組んでいたが、そんなことは前から知っていた。このコースは去年歩く予定だったんだが、コロナで「歩紀」の足止めをされたため先を越されてしまったのだ。
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出 発:阪急電車「宝塚駅」
到 着:阪急電車「西宮北口駅」
平成23年4月に公開された「阪急電車~片道15分の奇跡」。中谷美紀主演、阪急電車のローカル線「今津線」の「宝塚駅」から「西宮北口駅」までの片道15分7.7kmを舞台とした群像ドラマ。詳しい内容やあらすじは映画を観るかネットで(私は一応、原作本を読んでいますが、映画と原作本とでは細かいところで結構違います)。
このコースをグーグルマップで見ると10数kmの行程。ちょうど良い距離だなっと思い歩くことにした。極力、線路に沿って歩いたが、いわゆる「聖地巡礼」ものではないのでロケ地すべてを巡ったわけではなく、またロケ地以外の場所も訪れている。「映画」は歩くための理由付けであって目的はあくまでも「歩紀」。ローカル線とは言われるものの住宅地を結ぶ8駅を歩くので給水、トイレにはまったく困らない。
なお、各駅ごとのグーグルマップを添付しようと思ったが、コース修正を何度やっても推奨コースを表示するので諦めた。
『本日も阪急電鉄をご利用いただきましてありがとうございます。この電車は西宮北口行きです。発車までしばらくお待ちください』(仕事で付き合いがあった阪急電車の人から頂いたクリアファイル)
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今日のスタートは阪急「宝塚駅」。「大阪梅田駅」から約35分(280円)。「宝塚本線」と「今津線」との接続駅である。マルーンカラーの車両は上映時とは異なり新型になっていた。初老の女性「時江(宮本信子)」とその孫「亜美(芦田愛菜)」がこのホームから電車に乗る。車両の前面ガラスには、この後進む「今津線」の路線が反射して写っている。
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駅の北口から出て「国道176号線」より「宝塚大劇場」を模した駅舎を望む。午前10時出発。ここは「兵庫県宝塚市」。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/37/aa/61f82ae17ad989e9912e82ac8a2b5c42_s.jpg)
駅の西側で駅ビルをくぐり南へ。「武庫川」に緩いカーブを描いて架かる「宝来橋」へ向かう。下流には映画のオープニングシーン「武庫川」を渡る「今津線」が望める。
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橋は渡らず「宝来橋北詰交差点」まで戻り右へ。「武庫川」沿いにマンションの間を東へ進む。
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ガード手前を右に曲がれば「花のみち」。「宝塚駅」から「宝塚大劇場」へと続く宝塚ファンあこがれの道だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/8e/5a5ebdfc9fe3165c2a2f6da4a4cdb24a.jpg)
すぐ右に「宝塚ホテル」。映画では、主役「翔子(中谷美紀)」の「婚約者(鈴木亮平)」と「翔子」から彼氏を奪った「後輩(安めぐみ)」が結婚式を挙げるのだが、当時のホテルは次の「宝塚南口駅」の駅前にあった。令和2年3月に閉館。同年6月ここへ新築・移転した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/6a/a607c4f7551510dd41bb9c4541464cb1.jpg)
そして右に「宝塚大劇場」。映画では地方から出てきた軍事オタクの「関学生(勝地涼)」が自衛隊ヘリの編隊飛行を見上げながら「伊丹に駐屯地があるけん」とつぶやくシーンがあるが、一糸乱れぬ宝塚の集団行動は隣接する伊丹市の陸上自衛隊仕込みらしい。
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途中「ベルばら」の像。
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阪急のガードをくぐり次の信号の角に「宝塚市立手塚治虫記念館」。「鉄腕アトム」をはじめ数々の名作を生んだ「手塚治虫」は宝塚市の出身である(出生は大阪府豊中市)。
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記念館前の信号を左折。道なりに進んでいくと「ニトリ」の前に「宝塚文化創造館」。「宝塚音楽学校」の旧校舎である。
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この周辺は「宝塚ファミリーランド跡地」である。現在は高層マンションがそびえるが、大阪・神戸から近く温泉地でもあった「宝塚」は、一大観光・保養地として栄え「宝塚歌劇団」とともに動物園や植物園、遊園地が並び「宝塚ファミリーランド」として多くの観光客で賑わった。しかし、多くの遊園地がそうであったようにレジャーの多様化により平成15年に閉園、100年近い歴史に幕を閉じた。
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その後、英国風公園として生まれ変わった「宝塚ガーデンフィールズ」も平成25年に閉園し今は緑地に。その一角にあった「ドッグガーデン」で「時江」と「亜美」が犬と遊ぶシーンの撮影が行われた。
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元の道を戻り「手塚治虫記念館前交差点」を南に進む。右に新しい「宝塚音楽学校」を見ながら「武庫川」を渡ろう。「宝塚大劇場」と「宝塚音楽学校」の間から「今津線」が顔をのぞかせる。
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映画で「生」の石積み文字が書かれていた武庫川の中州。『次は、宝塚南口、宝塚南口です』
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橋を渡ればすぐ右に「宝塚南口駅」。純白のウェディングドレス姿で「翔子」がホームに立っていたのがこの駅である。
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駅西側にあった「旧宝塚ホテル(大正15年築)」(写真は平成27年8月撮影)。
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解体工事が進む。跡地にはタワーマンションと商業施設ができるそうだ。
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この後はちょっと沿線から外れる。駅の西口から北摂では高級スーパーで名高い「ikari(いかり)」の前を通り過ぎる。関東地方でいう「紀ノ国屋」かな?
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上り坂を道なりに500mほど進み白亜のお屋敷が見えれば右に入る。
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「寿楽荘の桜並木」。桜の季節はきれいだろうな。
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突き当たりを左へ。さらに突き当たりを右へ曲がり進んでいけば消防署の前に「市立宝梅中学校」。ここまでずっと上りだ。
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門を入ったところに「宝の塚」。門は開いており一般に公開されているようだ。かつて付近にあった古墳(塚)の近くで物を拾った人には幸運が舞い込むと信じられていたとの言い伝えがあり、それが「宝塚」という地名の起源になったという(諸説あり)。
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「宝梅中学校」前を南に進んでいけば「聖天通り」という道に出るので右折。
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突き当りに通り名の由来となる「宝塚聖天」が。正式名は「七宝山了徳密院」という東寺真言宗の寺院であり、以前大阪24区「福島区」編で訪れた「福島聖天」の別院である。大正8年の建立だが、本院同様、神仏習合の名残で鳥居が立つ。
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本堂にはご本尊である象頭人身の「歓喜天」が祀られている。
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「宝塚聖天」にお参りし、向かいの墓地に進めば何と「零戦」。ここは「宝塚聖天」が戦没者を祀る「大光明殿」である。
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前には神風特別攻撃隊の魁となった「甲種飛行予科練習生(予科練)第10期」の慰霊碑が建つ。
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この後「大光明殿」前の川に沿って進む。
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道は何回か分岐するが、ずっと川沿いに歩けばよい。
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1kmちょっと歩き「日本基督教団宝塚教会」前で「山下橋」を渡る。
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狭い細街路を抜ける。途中、道と交わるが真っ直ぐ狭い道を進む。
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桁下制限高1.9米のガードをくぐりすぐ右へ。
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ここは「逆瀬川(さかせがわ)駅」から徒歩10分の所に住む「時江」がミニチュアダックスを連れて「亜美」と歩く道。『次は、逆瀬川、逆瀬川です』
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そのまま陸橋で「逆瀬川」を渡れば「逆瀬川駅」。
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階段で地上に下り駅前ロータリーをぐるっと回って「逆瀬川駅前交差点」を右に。「ikari」があるということは高級住宅街ということなんだ。
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この道は「良元(りょうげん)街道」と呼ばれる。「宝塚市」の一部はかつて「武庫郡良元村」と呼ばれたそうだ。ただ、あまり街道の面影はない。
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そのまま「良元街道」を350mほど進めば右に「平林寺」の駐車場があるので、そこを右に曲がる。
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この辺りは寺町だ。狭い路地の右手前から「成福院」「西光院」「成就院」。そして左に「宝壽院」という4つの真言寺院が並ぶ。
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そして正面には「時江」が若いころ(黒川芽以)の回想シーンで柴犬と歩いた「阪急のガード」。
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その先には「真言宗平林寺」。階段を上って行こう。
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寺伝によれば飛鳥時代に聖徳太子が建立したという古刹である。
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映画では、冬から春へ移り変わるシーンで流された。おそらくこの映画のロケ地で最も重要な場所だったのだろう。今は夏なので木々が生い茂っている。
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「宝壽院」通用門前。ここもエンドロールで流された。
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「宝壽院」の前には「弁天池」。
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「弁天池」南側のマンション横には宝塚市保存樹の「ムクノキ」。私の実家にも大きなムクノキがあった。とても固い大木なのだがスギやヒノキのように真っ直ぐ育たないため建築材には向かず、天秤棒として重宝されたと亡父から聞いたことがある。
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その前から「地蔵堂」「弁天池」越しに「宝壽院」を望む。
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すぐ南に宝塚市立小林会館。角に「良元村道路元標」が立つ。
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会館前には「宝塚神社」への道。
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「一の鳥居」をくぐり踏切を渡る。坂を上り切れば右にVターン。この坂は「正直坂」というようだ。
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続いて「清明坂」を上れば「宝塚神社」。由緒は不詳であるが、先ほど訪れた「平林寺」の寺伝によると同時期に創建された古社である。
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「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」を主祭神とするが恵比寿社もあり「宝塚えびす」とも呼ばれる。
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ここで今日一日の安全祈願をしよう。
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境内からの眺めも素晴らしい。
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時間は午後0時20分過ぎ。ちょうど石のベンチがあったので昼食にする。
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今日は逆瀬川駅前の「ikari」で買った「牛ステーキ弁当(734円)」。お茶は駅前の自動販売機で。
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昼食を終え先ほどの「清明坂」を下り、「正直坂」へは曲がらず真っ直ぐ進む。マンションを過ぎれば坂の下にガードが見えるのでくぐろう。
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ガードをくぐって突き当りを右に曲がり、200mほど歩けば右手に大きな池が見えてくる。
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池の南側には「小林公園」。車内シーンの車窓風景としてチラッと映っていたな。
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あれあれ?!こんなところに「三等三角点(33.8m)」。あと50cm低ければ「3」が5つ並ぶところだったのに。
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元の道を右に曲がって南へ。郵便局や公民館、花壇の間を進んでいく。
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この花壇もエンドロールで流れたな。『次は、小林、小林です』
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突き当たりを右に曲がれば「小林駅」。「翔子」が「時江」から促され下車する駅だ。「おばやし」と読む。
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駅前の階段を上り「駅西口」前を進んでいくと、私立小学校でいじめに遭っている8歳の少女が「誰か助けて」とつぶやきながら歩く坂道に出る。映画では「少女」の名前は主人公と同じ「翔子」。
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「駅西口」まで戻り小さな陸橋を渡り右へ。次の辻を左。突き当たりを右。次の四つ辻を左へ道に沿って進んで行くと「小林聖心女子学院」。古くは明治41年に創立されたカトリック系のミッションスクール。大正15年、ここに移転された私立の小中高一貫校である。本館は昭和2年に建築され国の登録有形文化財に登録されているそうだ。「少女・翔子」は「小林駅」から「宝塚駅」を経由して電車通学しているのでこの学校の児童ではない。
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木陰と言うより薄暗い道を真っ直ぐ進んでいく。この道自体が「小林聖心女子学院」の敷地らしく途中にいくつか「防犯ベル」がある(道は自由に歩ける)。
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木陰から出て、ちょっと明るくなった。この辺りは「小林聖女の通学沿いの桜」と呼ばれる小径。
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ガードをくぐって1つ目の小さな路地を右へ進むと「良元街道」と合流する。突き当たりの右前に見える角へ進む。
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ここは「小林駅前商店街」。ウェディングドレス姿のまま「翔子」がさまよう商店街である。
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上映時、寝具店だった店もつぶれてしまっている。
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「翔子」はその隣の店でウェディングドレス姿のまま「豚まん(関西では肉といえば牛肉を指すので肉まんとは言わない)」を食べるのだが、今は居酒屋さんになっているようだ。
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商店街を左に曲がると「イズミヤ小林店」。関西ではどこにでもある大手スーパーである。
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「翔子」が試着室で普段着に着替え、ウェディングドレスをゴミ箱に捨てたのはここに間違いないだろう。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/17/1d/9f4bd1c7ab1234eaec38d47451acb954_s.jpg)
「良元街道」に戻り左折、南へ進む。10分ちょっとで右に「鹿塩会館」という白い建物が見えれば右の路地に入る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/6f/69cb102849e20bbc989d09c0aae175a3.jpg)
突き当りには「真言三宝宗金龍寺」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/34/5aa078ff9018f78d35d31dc5a0383995.jpg)
このお寺も車窓シーンで屋根がチラッと映る。彼岸花が咲いている。ああそうか今日は「秋分の日」だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/8f/0903f73b6d98102c3572fe72c8024f4c.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/9a/458117254c19cb76053c47b4afc94dc8_s.jpg)
参拝を終え「鹿塩会館」まで戻りさらに南へ進む。ちょっと街道っぽいな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/c4/9e7b464b7c0d319f483cc4e9aed3369b.jpg)
2分ほどでこの「ライフコート仁川」というマンションの角を左に曲がる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/20/6d9b16dc1212fa556647f1ad6d01d4f6.jpg)
宝塚市では「駒の道」と呼ばれる「県道337号線」に突き当る。そこには何やら大きな施設。左に見ながら進んで行こう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/a1/0e548f98fc204de97de232b4fd0e4bf6.jpg)
ここは「阪神競馬場」。私はあまりギャンブルに興味はないが、ルーツは明治40年までさかのぼる歴史ある競馬場らしい。まぁ、ギャンブラーも競馬場の歴史に興味はないだろう。『次は、仁川、仁川です』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/bd/b0478979cbc141c5676d3d6a5899b34b.jpg)
県道を真っ直ぐ進めば「仁川駅」。「にがわ」と読む。「時江」が泣きじゃくる「亜美」に「自分の意思で涙を止められる女になりなさい」と諭すのを聞いてDV彼氏に悩まされる「ミサ(戸田恵梨香)」が彼との別れを決心する駅。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/d4/69a4d4ef15ef2872068e0be474042943.jpg)
「仁川駅」前から南に進み「仁川橋」で「仁川」を渡る。「神戸平野」には900m級の六甲山地から数kmで瀬戸内海に注ぐ「中流」も「下流」もないこのような川が多い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/62/88cc2322b3e282567b20d9522f2d74d6.jpg)
そして「仁川」を渡れば「兵庫県西宮市」に入る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/f5/bf5b2e6e041193325cb7e68688826db4.jpg)
次の「仁川町2丁目交差点」で右へ。キリスト教系の幼稚園や教会が見えてくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/f9/79d714190efd61e0cdb771d27cd44ca1.jpg)
ちょっと複雑な五つ辻の角に「仁川学院」。戦後、ポーランドから来日した宣教師らにより開学され、昭和37年に創立されたカトリック系の男女共学小中高校である。カトリック系で男女共学は珍しいそうだが、ここの高校を卒業した友人によると体育祭など学校行事の委員になり打ち合わせ会議にでも出席しない限り、女子生徒と話す機会はなかったそうだ(昭和時代の話です)。
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校門に向かって右側には「両名刹への道標」。保存会の説明文によると有馬道と今津高木道の分岐点に酒造業を営む藤田源治郎という人が建てた門戸(もんど)厄神と清荒神への道しるべだという。『次は、甲東園、甲東園です』
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「仁川学院」校門前の路地を斜め右に入り、踏切を渡って交番の手前を左折。線路沿いに進めば「甲東園駅」。女子高生の「悦子(有村架純)」が憧れる「関西学院大学」の最寄駅である。
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以前、「野里町歩紀~甲山森林公園~」で歩いた道を進む。
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広い兵庫県立西宮高等学校を左に見ながら進む。
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正面には「甲山」。
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そのまま進めば「悦子」がこっそりのぞいていた「関西学院」の正門。
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「関西学院」正門前に向かって左へ。そして3つ目の辻を左へ曲がろう。「西宮高校」のグランドを過ぎて左に曲がり3つ目の辻を過ぎれば右に「中谷公園・緑地」があるので入って行こう。
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緑地を通り抜け右に曲がれば「神呪厳島神社」の正面へ。裏からでも入れるのだが、正面から参拝するのが私の流儀なのです。
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境内は広いがこぢんまりとした神殿。「厳島神社」なので宗像三女神の「市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)」を祀る。
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参拝を終え「神呪厳島神社」前を南に下れば、すぐ突き当りに「山陽新幹線記念公園」。
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昭和47年の開業当時、「山陽新幹線」最長であった「六甲トンネル(16.2km)」の真上にある。公園からは大阪平野をバックに「六甲トンネル」に出入りする新幹線が間近に望める。
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「六甲トンネル」の工事では多くの方が殉職したそうだ。トンネルの真上には「慰霊碑」が建立されている。「合掌」
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「山陽新幹線記念公園」を右に見ながら東に進み、左に石灯籠と石段がある辻を右に曲がって「山陽新幹線」をくぐり「やくじんさん筋」という住宅街の道を進む。
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道端に石標。「甲山観音(神呪寺)」への道標らしい。
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途中、交差点の角に「腹切地蔵」。
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お地蔵様のお腹の部分が2つに割れている。お腹の病気にご利益があるらしい。
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「腹切地蔵」から2~3分ほど歩けば右に「門戸厄神」への石柱門が現れるので右に入る。
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住宅街を抜ければ「門戸厄神」の「男厄坂」。男性は階段を一段一段登れば厄が落とされるという。
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階段を登れば「表門」。平成7年1月17日の阪神淡路大震災により全壊したが立派に再建されている。
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「表門」をくぐれば「中楼門」。ここでは女性が階段を一段一段登れば厄が落とされる。
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「中楼門」をくぐり境内へ。「門戸厄神」正式名は「松泰山東光寺」。「神」と付くが高野山真言宗別格本山の仏教寺院である。初詣や厄除け、節分など関西でも有名な寺院だ。嵯峨天皇の厄年であった天長6(829)年、弘法大師「空海」によって開基されたと伝わる。
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日本三躰の「厄神明王」をお祀りする「厄神堂」でお参り。
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ここは「人形供養」でも有名である。
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お参りを終え「表門」前を真っ直ぐ進み「南門」から境内を後にする。
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門前の坂道を下り、別院である「智照院観音堂」を左に見ながら進む。
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次の角を右折し「やくじんさん筋」を南に進む。すぐ右に「門戸の庚申塔」。
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何でもない住宅街だ。
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5~6分ほどで「神戸女子学院正門前」。明治8年、アメリカから来日した宣教師により神戸市に開校。その後、昭和8年この地に移転した。昭和23年、女子大学として開設。講堂やチャペルは国の登録有形文化財に登録されているという。
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正門前を真っ直ぐ進んで行けば通りに突き当たる。ここは「旧西国街道」らしい。
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振り向けば角に「門戸厄神」への石標。
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左に曲がって「旧西国街道」を進んで行く。ここも街道の面影はない。
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信号のない交差点を渡れば「旧西国街道」は小さな川に沿って進む。『次は、門戸厄神、門戸厄神です』
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300mほどで線路に突き当たれば正面に「門戸厄神駅」。
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映画では「復路」PTAのおば様方との付き合いに悩む「伊藤さん(南果歩)」が胃痛で下車する駅だ。
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駅前を南に進み「ikari」を過ぎて立体交差の「国道171号線」をくぐり「今津線」に沿って進む。
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このまま真っ直ぐ進めば間もなくゴールの「西宮北口駅」なのだが、ちょっと回り道をしよう。1つ目の踏切を渡る。
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本屋さんの前を通り突き当たり右の信号を左折。次の信号で「中津浜線」を右に曲がって消防署前を過ぎる。「駒の道」と呼ばれた「県道337号線」は西宮市に入ると「中津浜線」と呼ばれるようだ。右にはこんもりとした鎮守の森。道路の右を歩く。
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少し歩けば右に小さな路地があるので入って行こう。大きなマンションの手前に「高木熊野神社」。
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森に囲まれたひっそりとした小さな神社だ。「伊邪那美命(イザナミノミコト)」を祀る。
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参拝を終え南へ。角にたばこ屋さんがある2つ目の四つ辻を右に曲がる。
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「高木八幡通り」というこの道を進んでいけば200mほどで「高木八幡神社」。こちらは住宅に囲まれた神社。
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神社のすぐ南側。朝日新聞舗がある四つ辻を右へ入ろう。
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2~3分で「高野山真言宗法心寺」。寛文元(1661)年建立と伝わるが、阪神淡路大震災により全壊。その後再建された。
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朝日新聞舗の四つ辻まで戻りさらに進んでいくと50mほどで右に「高野山真言宗大日寺」。慶安元(1648)年建立と伝わるが、ここも阪神淡路大震災で全壊、再建された。この辺りは阪神淡路大震災で大きな被害を受けているのだな。
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「大日寺」の前を南に進めば阪急電車車庫の塀に突き当たるので左へ曲がる。
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突き当たりを右折。ここは阪急電車のいくつかある車庫のうちのひとつ「西宮車庫」。マルーンカラーの車両が並ぶ。映画の車内シーンはここではなく宝塚本線の「平井車庫」で撮影されたそうだ。
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「西宮車庫」を過ぎ踏切を渡ってすぐ右に曲がる。車庫に沿って走るのは「神戸本線」。「大阪梅田」と「神戸三宮」を結ぶ阪急の主要路線である。
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500mほど歩き、このマンションが見えれば左へ。
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そのまま進んでいけば正面に「阪急西宮ガーデンズ」。阪急百貨店のほか多くのテナント、シネマなどが入る関西でも有名な「ハイソ」なショッピングエリア。映画でも車内アナウンスで流れている。「阪急西宮ガーデンズ」の真向かいに「高松ひなた公園」(写真右)という小さな緑地があるので入ってみよう。
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かつて「西宮北口駅」の構内で「今津線」と「神戸本線」の線路が十字に交わり「ダイヤモンドクロス」と呼ばれていた。そのモニュメントが公園内にあるのだ。
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駅舎の橋上化に伴い、昭和59年3月、姿を消した。モニュメントには当時のプレートが貼られている。
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「阪急西宮ガーデンズ」を左に見ながら緑地を抜ける。
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交番を過ぎ「高松町交差点」を渡って「今津線」の踏切を渡る。
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次の交差点角の左に「県立芸術文化センター」という大きなホールが見えてくるので右折。『本日も阪急電車をご利用いただきましてありがとうございました。次は西宮北口終点です』
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すぐ正面が本日のゴール「西宮北口駅」。時間は午後4時45分。本日の歩紀「28973歩」(19.7km)。今日は「摂津國八十八所」の5霊場でお参りしたので1時間ほど時間オーバーした。ここから「大阪梅田駅」まで「神戸本線」で約20分(270円)。「今津線」はこの後「阪神国道駅」を経て終点「今津駅」まで2駅1.6kmを約3分で結ぶがホームが違うので「宝塚駅」からの直通はない。そして映画はここで折り返し「宝塚駅」まで「復路」のドラマが繰り広げられる。
なお「今津線」は1921(大正10)年9月に開業し、100周年を迎える。地元の「神戸新聞」が特集を組んでいたが、そんなことは前から知っていた。このコースは去年歩く予定だったんだが、コロナで「歩紀」の足止めをされたため先を越されてしまったのだ。
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