■北海道縦貫自動車道の大沼~七飯間(10km)がほぼ新直轄方式で建設される方向が明確になってきた。大沼~七飯間には、延長7kmの長いトンネルがあり、予想される事業費は、約788億円。(◎-◎;)
■費用負担は、国が85%、道が15%。残りの国縫~大沼は、東日本高速道路株式会社が、有料道路として建設する予定。
■昨年の北海道新幹線の起工式では、国土交通大臣が「新幹線開業までに、縦貫道を七飯まで、新外環状線も開通させる」と明言したが、2015年度中にこれらの2大プロジェクトが完成を迎える道筋はまったく見えていない。
■道南から道央までのアクセスを北海道新幹線と絡めて考えれば、あった方が良いに決まっているが、1km当たり約80億円という費用をかけて建設する必要性を冷静に考えると疑問が残る。10キロメートルという距離を時速60kmで移動するのと80kmで移動するのでは、3分弱しか違わない。しかも今時点でもこの区間は函館開発建設部が拡幅などの改良工事を行っている。
■沿線自治体は地元負担がなければ、「とにかくなんでもいいからつくってくれ!」の一点張りだろうけど、実際には、道が120億円弱の負担する訳で、これからはこのような負担がシビアに税金に跳ね返ってくる時代になる。自治体の破たん法制の議論でも、今までのように、起債をおこしてその返済財源を交付税で国に面倒をみてもらうスキームは風前の灯火。
■政治家としての知事、首長にとっては、判断が難しいと思われるが、そろそろ陳情行政から脱却して「自己責任」の意識を高めて対費用効果を厳格に見定めていく必要があるし、道民にもメリット、デメリットを示して議論できる土壌づくりが必要だと思う。