のぶひさの日記

生きていくのはいろいろあるね。出会いを大切に。また会えるといいね。

向き合う

2006年01月10日 | 専門科目
高校生が交際相手の大学生を刺したというニュースが飛び込んできた。
容疑は殺人未遂。詳しいことはわからないけれど。

今年は少年法見直しの年。「改正」法施行後、5年後に見直すという当時の付帯決議に基づくものだ。
とくに実名報道と検察官送致が問題になりそうな気配だ。

去年は現場の人たちと話す機会が数多くあった。

少年犯罪の背景には、いじめ、受験、家庭環境、友人関係、病気とかをおりまぜて、「専門家」が「一般的」に誰にでもわかりやすく説明する。
行為障害があって、学校では突然キレたり、動物をいじめたり、・・・、と視聴者が「期待」していることを「捜査」で明らかになったとして、解説する。

で、決まってこうなる。
「少年にどんなに不幸な境遇があろうとも、人を殺すのは良くない。どんなに不幸な境遇でもみんなまっとうに生きてるんだ。不幸な境遇だからって甘やかすのは本人のためにならない。世間の納得も得られない。それ相応の責任はとるべきだ」と。

先月だったか、児童養護施設のベテランの女性職員にいつもの運営委員会でお会いした。
彼女は「とてもつらい時に、寄り添ってくれるおとながいたか、いないのか。この差は大きい」と。

私たちのように「子ども」の育ちをテーマにしている人たちのとっては、すごく当たりまえのこと。
でも、世間では誰も知らない。

初めて向き合ってくれたのが少年院の教官だった、というのではあまりにも悲しい。