のぶひさの日記

生きていくのはいろいろあるね。出会いを大切に。また会えるといいね。

必然と偶然

2005年10月31日 | 日記
DAYS JAPAN というフォトジャーナリズム誌を毎月、図書館で読んでいる。

最新号は「メディアは命を救えるか」がテーマだった。

ハゲタカに狙われる少女なんかが一番想像しやすいのではないか。

写真の力は世の中を変えることができる。
だから様々な立場の人間はそれを利用しようとする。

大量虐殺現場の写真が海外のメディアに流出することがある。

撮影したジャーナリストは命がけで撮影して持ち出したつもりだった。
でも実は当事者の武装勢力はすべて彼の行動を監視し、撮影が可能なようにわざと命を狙わなかったという事例もあるそうだ。

なぜか?

虐殺の事実を広く世界に知らせたいからだ。武装勢力が自分たちの力を誇示したいからだ。

こんなに悲惨な状況を世界に発信したいというジャーナリストの思い。それが利用される形となった事例だ。

誤爆(そもそもこの言葉は好きではない。間違えたという問題ではないだろう。)によって村にナパーム弾が落ち、裸で逃げてくる少女。

この写真をはじめてみたとき、すごく奇妙な感じがした。
逃げてくる少女は命がけなのに、周りにいる兵士は平然としている。
なぜ?
こうなることが分かっていたからだ。
カメラマンたちは何かが起こることは知らされていた。
ただ、ここで待てば何か撮影できると、待機していたにすぎない。
そうしたら裸の少女が逃げてきたわけだ。
何も知らないカメラマンは夢中でシャッターを切るという筋書き。

この前この写真に出会ったときは、何か変だなと思いつつも、
有名な写真ということで友人に紹介してみたのだが・・・。

必然のシャッターチャンスと偶然のシャッターチャンス。

カメラマンからみれば偶然。
しかし必然・・・。

写真てどういうふうに見ればいいのか、少しわからなくなった。

少なくとも、命を救える存在であって欲しいと願う。