池井戸潤 下町ロケット

直木賞受賞時に、かなり話題となった池井戸さんの　下町ロケット　ですが
ずっと気にはなっていたものの、なるべく古い作品から読むようにしていたので
文庫になって9か月経った今頃、ようやくたどり着きました。

あらすじ・・・・（「BOOK」データベースより）
研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。
そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。
圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。
創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が
佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。
特許を売れば窮地を脱することができる。
だが、その技術には、佃の夢が詰まっていたー。
男たちの矜恃（きょうじ）が激突する感動のエンターテインメント長編！第１４５回直木賞受賞作。

500ページ近いボリュームでしたが、読み出したら止まらなくて2日ちょっとで読破。
池井戸作品らしい企業間の対決に、町工場の命運と男の夢が絡むストーリーですが
一筋縄ではいかず、収まるところに簡単に収まるでもなく
ちょっとノンフィクションめいた、えっ？？そっち？と言ったはぐらかしもあり
長いものに決して巻かれようとしない、純粋な男のプライドが伝わるストーリーで
いつまでもドキドキ感が続き、読み応えがありました。
多分現実なら、もっと楽な選択枝にすがってしまって
このエピローグはないと思うけど、最後はじわじわ泣けてきてよかったです。

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