Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「英語を日常の言語にする」番外編(Part 1)

2015-08-30 | 英語の学習
実は先日、宮崎のサンシャインFMというラジオ局の番組にゲスト出演してきました。僕の大学の学生(Chihiro)がMCをやっていて、英語の勉強について話しをしてほしいということだったので、「英語を日常の言語にする」で書いた内容について話しをしてきました。以下にそこで話した内容をベースに、ここ数回話してきたことを会話形式で再度まとめてみましたので(つまり、フィクションです(苦笑))、またまた読んでいただけたら幸いです。では…Here you go!

Chihiro: 今日はゲストにナオキ先生にお越しいただきました。英語の勉強についていろいろお話ししていただきたいと思います。ナオキ先生、こんにちは~!

Naoki: Hi, Chihiro, and hello, everyone! I’m glad to be here today.

Chihiro: さて、社会人が仕事をしながら英語の勉強をするにはどうしたらいいのか。今日はこのことについてお話しいただきたいと思います。先生、どんな勉強をしたらいいんでしょう?
 
Naoki: そうですね~…まずは、英語を「勉強する」(study, learn)という考えを捨てることですね。英語は「勉強する」ものではなくて、「習得する」(acquire)ものと理解し、そのために何をするかということです。勉強は、あくまで習得を助ける手段として理解し、毎日継続して適切なものを適切な方法で勉強すれば、習得が推進され、その結果、英語を確実に身につけていくことができるものと考えましょう。

Chihiro:「習得する」とは、どんな意味ですか?
 
Naoki: 「習得する」とは、日本語と同じように使えるようになるということです。私たちは、どのようにして日本語を話すのか、どう聞けば日本語を理解できるのか、その方法を学んだことはないですよね。どうやって日本語を話すのか、聞くのか、勉強(learn)して日本語をマスターしたわけではなく、これまで生きてきた中で自然に学んでいった、つまり、「習得」(acquire)していったわけです。言語を話すというのは、ヒト特有の能力で、人間は遺伝子の中に言語を使う能力が組み込まれていると考えられています。その能力で私たちは日本語を習得したわけです。ですから、異なった言語、英語も同じ能力を使って習得していくように努力すればいいわけです。ただ、日本語の場合は意識しないで、「自然に習得」したわけですが、第二言語の英語については、意識的に、それなりに「努力して習得」していけなければいけません。

Chihiro:でも、どうやって「習得する」するのですか?
 
Naoki: 基本的な考え方は、英語を自分が生きるうえで必要な言葉となるような状況に自分を置くことです。別の言い方をすると、「英語を日常の言語とする」ことです。

Chihiro:アメリカに行ったときは、私もそのような状況になったわけですけど、でも、日本ではそれは無理ですよね。
 
Naoki: そうですね。そのような状況は、日本では意識して作らなければいけませんね。そこで僕が提唱するのは、「英語のバックグラウンド言語化」、つまり、英語を日常生活のバックグラウンドの言語にするということです。

Chihiro: 英語のバックグラウンド言語化?
 
Naoki: つまり、自分の脳が英語を第一言語として認識するくらい「日常を英語の世界にする」ということです。仕事の時間を除いて、少なくとも朝起きて仕事に行くまで、そして、仕事から帰ってきて寝るまで、英語がバックグラウンドにずっと流れている状況を作ることです。バックグラウンドの英語は、英語ドラマやニュースを使います。その間、脳は英語を無意識に処理しています。そして、夜の適当な時間に英語の勉強をし、脳に英語を意識的に処理させることで、英語を無意識に処理する際に必要となる規則や情報を得るわけです。このように、英語を習得(acquire)する環境下に自分を置き、そして、習得に必要な規則、情報、単語や表現を意識的に勉強(learn)することによって、英語力を日本語力に近い状態にもっていくことが可能になるわけです。

Chihiro: なるほど。では、どんな英語をバックグラウンドにすればいいですか?私は洋楽が好きなので、英語の歌にしようかな?私が好きなのは~…。

Naoki: 英語の歌はダメです!もちろん、曲によって違いはありますが、基本的に歌詞は詩ですから、気持ちを伝えるために情緒的な文になっている場合が多く、ちゃんとした英文構造になっていない場合が多いので。例えば、主語がなかったり、強調構文になっていたり、あるいは、ある言葉が特定の意味合いを持っていて、私たち日本人では理解できない内容だったり…基本的に歌は特定の文化的(あるいは、サブカルチャー的)色彩が強いので、論理的な文章を聞いて理解することで英語を習得しようとする僕たちにはいい「教材」とはなりません。また、感情表現によって抑揚のつけ方が独特になるため、発音もわかりにくいです。好きで聞くことで英語の発音に慣れるくらいの効果はありますが、英語力を上げる味方とはなりませんね、残念ながら。

Chihiro:じゃあ、どんな英語がいいですか?

Naoki: 常に何らかの情報を得て、理解するように頭(脳)を鍛えるためには、ニュース番組が一番手っ取り早いですね。朝起きたらすぐにテレビをつけてニュースを聞く習慣をつける。ただ問題は、そのようなテレビ番組が少ないことですね。僕はひかりTVを見ていますが、基本チャンネルにBBCはありますが、CNNのようなアメリカの放送局はありません。たまにCBSとかのアメリカの番組が日本の24時間ニュース番組の中に出てきますが、いつ流れるのかわからないので、そのチャンネルに合わせる意味はないですしね。もちろ、BBCでもいいんですよ、イギリス英語ですが。ただ、僕の経験からのアドバイスは、できればアメリカのニュース番組を見る、聞くようにしてほしいと思います。細かい説明は置いといて。あ、CNNは契約したら視聴できますよ。ただ、ひかりTVだと(ケーブルや 衛星放送でも同じと思いますが)、それだけで月2160円かかります。僕はパスですが、英語をしっかり勉強したい人は、月2160円、自分に投資するのも悪くないですよ。その分、しっかり利用すればいいですからね。

Chihiro: 私もパスかな、お金ないんで。それと、家族と一緒なんで、ひかりTVとか衛星とか、テレビで朝から英語放送なんて無理ですね~。

Naoki: ならば、スマートフォンのアプリを使いましょう。いろいろなニュースショーがありますが、僕が今入れているのは「NBC News」、「TODAY」(NBCの番組です)、「FOX News」、「NPR News」などです。映像があって、トークショー形式になっている「TODAY」はお薦めです。また、音だけで、知的で落ち着いたニュースを聞けるNPR(National Public Radio)は、アメリカの知識層に根強い人気がありますので、一度聞いてもらえばと思います。(End of Part 1)