今回は名古屋市中川区にある荒子観音寺を訪ね、「円空仏」に会って来ました。荒子観音
寺は天平元年(729)創建、正式名は「浄海山・圓龍院・観音寺」。
円空仏の研究は荒子観音寺に始まり、荒子観音寺に終わると言われるほど、荒子観音寺
には多種多様な円空仏が存在します。その数は1,255体で、日本全国で確認されている
円空仏5,350体のうち、実に四分の一が当寺にあることになります。荒子観音寺の円空仏
の特徴として、①大きさー仁王像321cmから、2.8cmの阿弥陀像、②像の数ー1,255体、
③像の種類ー如来・菩薩・天神・祖師・文人ほか・・・・・など多様であり、まさに円空仏の宝
庫と言えます。
当寺では毎月第2土曜日の午後1時から4時まで公開されており、必見の機会かと思われ
ます(予約不要。駐車場有。あおなみ線「荒子」駅下車、徒歩7分。写真撮影不可)。
この日も多くの円空ファンが、また滋賀県から45人のバスツアー客も訪れ、熱気が漂って
いました。お奨めです。
< 浄海山荒子観音寺 / 山門(仁王門) >
山門に祀られている仁王像は、阿像が321cm、吽像が305cmと、円空仏中最大であり、
その迫力は凄まじいものがあり、ただただ驚愕するばかり。保存上と防犯上の問題からか、
がっちりした木枠とガラスで囲まれているため、眺めるには苦労する。
< 同上 / 多宝塔 >
天平5年(1536)再建され、名古屋市内に現存する最古の建物。国の重要文化財。
上層は唐様、下層は和様で、室町末期の禅宗様式の特徴をよく表している。どっしりとして、
実に美しい塔である。
< 同上 / 「円空仏木端の会」の作品 >
荒子観音寺には、円空仏を彫る「円空仏彫刻木端の会」という会があり、日頃より会員が円
空仏を彫るとともに、円空仏公開日には体験教室が開かれ、指導に当たっています。
名古屋人としては、荒子観音なつかしいです。
円空さんは諸国を巡られたのでいろんな所にあるのですね。
以前、高山の千光寺で円空仏を見せて頂いたことがあります・・・