我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

た か さ ご や ~

2024-09-19 06:53:45 | 俳句、短歌、及び文芸
一昨日(9月18日)

わが町の公民館で開かれた

能楽の勉強会に参加した、

自分の知らない世界に興味は深々だ、

講師は

この町の出身だという観世流の若い能楽師、

30人ほどが集う教室の周りには

色鮮やかな衣装、

古式ゆかしい面や扇子が展示されていた、

レジュメが配られて

初めに能の歴史を話してくれた、

続いてそれぞれの装束や面の使われる

場面などの説明があった、

2部では休憩を挟んで

参加者全員を含めて

謡(うたい)「高砂(たかさご)」の歌い方を

練習した、

❝たかさごや
このうらぶねにほをあげて
このうらぶねにほをあげて
つきもろともにいでしおの
なみのあわじのしまかげや
とおくなるおのおきすぎて
はやすみのえに
つきにけり
はやすみのえに
つきにけり❞

はぁ~

こんな文言だったんだ!

初めて 高砂 の文言を文字で見た、

忘れもしない

子供のころから明治生まれの父親が

酒に酔って興(きょう)が高じてくると

鼻歌を歌うがごとく歌っていた、

否 

子供心には唸(うな)っているようにさえ聞こえた、

そして結婚式に出席して披露宴になれば

イの一番に父が たかさごや~ を披露した、

時には村内の親類でもない家の結婚式に

招かれて披露していたことを思い出す、

わが家の歌好きのルーツは

ここにあるのかもしれない、

余談になってしまったが

今回の講義を通じてまた新たな興味が

ふつふつと湧いてきた。